9日、地方公共団体金融機構の3本立て債(AA+:R&I/A1:ムーディーズ/A+:S&P、総額700億円)が条件決定した。以下は案件レビュー。
回号 | 年限 | 発行額 | 償還日 | 表面利率 | 対国債 | 対カーブ | 主幹事 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
179 | 10 | 350 | 34/4/28 | 0.870% | +9bp | +8bp | 野村/三菱 |
111 | 20 | 150 | 44/4/28 | 1.577% | +5.5bp | +3.5bp | 日興/大和/みずほ |
19 | 30 | 200 | 54/4/28 | 1.930% | +10.5bp | +10bp | 野村/日興/三菱 |
※発行額:億円
毎月発行の10年債と1月以来の20年債、昨年10月以来の30年債という組み合わせ。地方債のスプレッド動向に合わせてそれぞれ国債カーブ+8bp、+3.5bp、+10bpの各1本値でマーケティングを行い、10年債が地方債と同様に1bpタイト化し、20年・30年債は地方債フラットに落ち着いた。年度初で地方公的の稼働がまだ多くないとされるなかではあるものの、総額700億円のディールとなり、なかでも難易度が高い30年債で100億円程度から200億円に増額。同年限の事務主幹事である野村は、「イールドカーブがベアスティープ化したところで、大口先のニーズだけでなく海外からも買いを取り込んだ。発行体が投資家と向き合ってきたことが寄与した」と指摘している。トランスペアレンシー方式を採用し、いずれの年限もアカウントX・自己ブックはゼロだった。
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