10日、地方公共団体金融機構の3本立て債(AA+:R&I/A1:ムーディーズ/A+:S&P、総額780億円)が条件決定した。以下は案件レビュー。
回号 | 年限 | 発行額 | 償還日 | 表面利率 | 対国債 | 対カーブ | 主幹事 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
37 | 5GB | 250 | 30/6/28 | 1.178% | +15bp | +15bp | 大和/日興/野村 |
193 | 10 | 350 | 35/6/28 | 1.671% | +21bp | +18bp | 大和/野村 |
119 | 20 | 180 | 45/6/28 | 2.389% | +4.5bp | +3bp | みずほ/大和/岡三 |
※発行額:億円

昨年12月以来で3回目の5年グリーンボンド(GB)と毎月発行の10年債、4月に続く20年債の組み合わせ。先月からマーケットが“関税ショック”から立ち直るなか、10年債は地方債に合わせて国債カーブ+18bpと2bpタイトニングし、20年債は+3bpという低スプレッドが継続。5年GBは、ノンラベル地方債が+20bpから+17bpに縮小したのに対し、ラベル付き効果で2bpのグリーニアムを維持したうえで+15bpに着地した。発行額は、5年GBが機構の同商品として最大の250億円、10年債が昨年6月以来1年ぶりの350億円、20年債は同7月以来11ヵ月ぶりの180億円となり、総額780億円のディールを実現している。10年・20年債は今年度の公共債で最大額でもある。
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