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JTドル債:ベクター買収資金の恒久化、円に続く起債

10日、日本たばこ産業の3本立てグローバルドル債(144A/Regulation S、A2:ムーディーズ/A+:S&P、総額25億ドル)が条件決定した。以下は案件レビュー。

年限 発行額 償還日 表面利率 対米国債 ブックランナー
3 8億ドル 28/5/15 4.850% +105bp シティ/JPM/ドイツ/MUFG/日興
5 9億ドル 30/6/15 5.250% +125bp シティ/JPM/BofA/みずほ/MUFG
10 8億ドル 35/6/15 5.850% +150bp シティ/JPM/みずほ/日興/SC

日本たばこ産業(2019年11月4日、横浜市神奈川区)

海外での資金調達は、普段は海外子会社であるJT Internationalが中心になって行うが、今回はJT自身が起債しており、2016年4月の2本立てユーロドル債(当時Aa3:ムーディーズ/AA-:S&P、総額12.5億ドル、ブックランナー:メリル/シティ/みずほ/BNPP/CA/ドイツ)以来9年ぶりと見られる。米国のベクター・グループを昨年10月に買収した際の資金のパーマネント化のためで、4日の2本立て円建て債(AA:R&I/AA+:JCR、総額700億円、5年:1.293%・国債+38bp/10年:1.781%・+50bp、同:みずほ/三菱UFJMS/SMBC日興)に続いてマーケットに登場した。“トランプ関税”で世界的に相場が荒れ、神経質な展開が続くなかで、3年・5年・10年債の3本で総額25億ドルのディールとなっている。

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