1日、BRANU(ブラニュー)が東証グロース市場に上場した。公開価格の980円を68.88%上回る1655円の初値を付け、1332円で引けた。名富達也代表と宇都宮久之CFOが東京証券取引所で上場会見を行った。

―初値が公開価格を上回った
宇都宮CFO:適正な評価を得ており、この株価を厳に受け止めたい。
名富代表:初値は良かった。1.8倍ぐらいに上がり、一度下がったが上げていく。セカンダリーが本番なので地道に数字で応えていきたい。
―上場を果たしての実感は
我々の商売は社会的意義が非常に強い。マネジメントも、そこが達成できると評価してもらっての上場だと考えている。建設業界は2024年問題の後に、2025年問題、2026年問題が来るのでけっこう待ったなしだ。我々もそこをどうにか救いたいと思い上場しているので、ビジョンは一切変わらないが、気持ちを新たにして脇目も振らずに一直線で挑んでいきたい。
―経営体制について
ガバナンスは今の体制で十分だが、社内の取締役に関しては、テクノロジーがまだ弱いので、上場を機にCTO、テクノロジーにも圧倒的に強い人材の採用を進めていく。加えて、テクノロジーだけがあっても顧客との溝ができてしまうのでCPO、プロダクト側の責任者も必要だが、候補は社内にいるので昇格させる。あとは外部からテクノロジーに強い人材を採用して、プロダクトを本当に徹底的に強化していきたい。
―対象とする中小の建設会社は、建築土木でいえば建築の工務店的なイメージなのか。土木もあれば地盤改良もあるが
土木は規模が大きくなるので、我々のなかでもハイレイヤーの層に入るが、全部だ。足場も塗装も工務店も、専門業者、総合建設業、いわゆるリフォームや地場の工務店も全部。売上規模が10億円ぐらいの企業が99%を占める建設業者が全てターゲットとなる。建設投資額全体が73兆円で、そのうち中小企業が占める売上が7割ほどの50兆円と推定している。当社のTAM(Total Addressable Market)はそのうち、1企業のITと広告への売上高投資割合が5~10%ほどであることから最大5兆円ほどで、うち20%のシェアを獲得を目指し、1~2兆円ぐらいは取れると見ている。
―マッチングサービスは、事業継承的なものを含むのか
今は入っていないが、M&Aも非常に大きくなってくるので、新規サービスとしての可能性は大きい。
―マッチングメディアを使うか否かで、中小建設企業の優勝劣敗が決まってくるのか
マッチングもオウンドメディアも、例えば、「下請けがほとんどだったが、(メディアの利用で)元請けが8割ぐらいになった」、「売上が何十倍にも増えた」という例がある。特にオウンドメディアを保有していないと、なかなか情報が(流通し)ないことになるのでけっこう話にならない状態だ。そういう企業では採用でも、応募者が行きたいと思えないし、信頼がないので国の仕事を受注しにくく、施主も頼みにくいので全然違う。
―上場から5年で時価総額100億円であることが求められるが、どう超えていくのか
宇都宮CFO:現在のPERは、20~23倍ぐらいが最初に付いたが、建設業界のマーケットはとても広いので、このまましっかりと組織を拡大していき、各プロダクトを成長させていけば、必ずそのPERを基に早期に時価総額100億円に届く程度の利益水準は達成していけると考えている。5年で売上高も100億円は達成できると見ている。
名富代表:地合いもあるので、PERはいろいろあるが、まずは時価総額100億円で留まることなく、1000億円を目指していきたい。
―代理店を広げていきたいとのことだが、利益率への影響は
代理店は取次店なので、代理店のほうが利益率は高い。直販の場合は例えば、マーケティングやインサイドセールス、フィールドセールスなど1件を受注するのに対していろいろな部署が関わってきて、コストが非常に高い。代理店には、紹介を受けて10%を返すだけなので利益率が高い。ただ、他社も巻き込んで推進していくので、なかなか時間がかかり、意思決定が遅くなるので、そこはバランスかと考えている。
―統合型ビジネスツール「CAREECON Plus」のminiプランからStandardプランへの転換率は
宇都宮CFO:10%ぐらいが実績の転換率となっているが、miniからStandardへアップセルできるスイートスポットは当社の顧客の50%ほどと考えているので、もう少し上げていくのが戦略的なポイントになってくる。
―3~5年後の経営計画はあるのか
名富代表:外には発表していないが、中ではもちろん(ある)。それがCAGRなので、前年対比で売上を常に平均130%上げていきたい。
―130%を掛けると、5年後に80億円程度の売上となるだろうか
外に出しているものはそうだが、社内的な目標は常に150%だ。
―金沢支店を開設したとのことだが、東海・北陸エリアはカバーできていないのか
東海と北陸はカバーできていない。東海は大阪か東京からいけるので、本格的にはカバーしていないが2027年10月期中の出店を計画している。金沢に出して中部にも下っていくのでカバーできるようになる。
―名富代表の株式保有率が高いが、売り出していく予定は
もちろんたくさんの人に持ってもらいたいので、スタート時点がこれだが、どんどん薄めていきたい。
[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]
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