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上場会見:日本ナレッジ<5252>の藤井社長、テストシステムを高度に

23日、日本ナレッジが東証グロースに上場した。初値は付かず、公開価格の1500円の2.3倍の3450円の買い気配で引けた。受託開発やパッケージのソフトウェアに関する品質テストを行う検証事業と、大手ベンダー向け統合基幹業務システム(ERP)を受託する開発事業の2本を主力とする。売上比率は6対4。大塚商会向けの売り上げが3割近い。藤井洋一社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

藤井社長は、テスト事業の自動化に至る背景を自身の経験に基づき丁寧に解説した
藤井社長は、テスト事業の自動化に至る背景を自身の経験に基づき丁寧に解説した

―上場の目的は何か
当社は古い会社だが、認知度がなかなか上がらず人材が集めにくかった。上場の1番の目的は、社会的信用を得て優秀な人材を確保する、この1点だ。

―対話型AIのChatGPTがブームになっているが、あの技術は事業にどのような影響があり得るか
ChatGPTで、プログラミングはかなり可能になってくると思う。簡単なプログラミングはノーコードやローコードで(実現でき)、まして、今は小学校からITの勉強をさせているので、数年後には、簡単なものはみんな自分でできるようになるのではないか。当社は、より高度なテストシステム開発と、より高度な品質の実現、そこに技術者を持っていこうと思う。(人員を)かける数はあまり考えておらず、専門知識の高い会社になっていきたい。

―今後の業績予想について
現在公表している(2023年3月期の)売上高は34億5000万円、営業利益で1億8000万円だが、売り上げと利益がともに若干上振れすると予想している。

―株主還元の方向性は
現在も配当性向20%で実行しているので、それを継続していきたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]

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