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上場会見:Skyfall、世界に躍り出る

17日、Skyfall <625A>が東証グロース市場に上場した。公開価格の1500円を17.33%上回る1760円の初値を付け、1523円で引けた。ユーザーがサービスを一定段階まで体験した“成果地点”で広告費が発生する「ロングCPEリワード広告」のプラットフォーム「SKYFLAG」を手掛ける。長谷川智一社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

広告主が集まるほどプラットフォームの魅力が増し、その結果メディアが増え、メディアが増えるほどプラットフォームの魅力が増して広告主が集まる自律的成長サイクルを確立できており、その拡大で競争優位性を高めていくと説明する長谷川社長

■リワード広告ナンバーワンに
―株価の受け止めは
少し上がっており、ほっとしている。初値は公開価格から17.3%ほど上がっていて、一定程度好意的に受け止められたと思う。もちろんここで終わりではないし、この先、中長期的に株価を上げていくことが重要で、短期的な株価に一喜一憂せずに取り組んでいきたい。

―上場を決めた背景や理由は
数年前に上場を志向していた。3期目ぐらいのタイミングでSKYFLAGを立ち上げて、そこから1年ぐらい立ち上げを行っていたが、その1年後に事業として成長させるためには、上場したほうがよりスピーディーにいけるのではないかと意思決定した。当社はこれから欧米を中心としたグローバル展開が本格化するタイミングで、ここで一気に勝負していきたい。このタイミングが最適として申請した。

―中長期的にどの程度の事業規模を目指していくのか。具体的な数字があれば聞きたい
我々の大きな目標の1つとして、リワードプラットフォームにおいてグローバルナンバーワンを目指していく。これがしっかりと実現できた場合は、当社の調査ではあるが、年間で1000~2000億円の売上規模が見込める。グローバルでも、このリワード広告が非常に盛況で、さらに狙っていけると考えている。

■アジアの広告に枯渇感
―グローバルで1番になるのはいつ頃か。それに向けて不足している部分は何か
なかなか言いにくいが、短期的にではなく、 5~10年ぐらいはかかると見ている。日本で事業を立ち上げた時に、市場シェアがおそらく1位ぐらいになっただろうと感じるまでにおおむね4~5年かかった。欧米に関してはさらに市場も広大で競合も強いと想定していて、5~10年がかりで、しっかり腰を据えていきたい。

現在我々に足りていないのは、体制の部分で、グローバルの競合は支社を各国に置いているが、我々は日本と韓国に拠点を構えている。地理的なハンディキャップがあり、それを解消すべく、米国と欧州のどこかに新しい拠点の設立を計画している。

一方で、参入に当たっての強みになるものがある。競合は基本的には欧米の会社で、取り扱っている案件は、欧米の広告主のものが非常に多い。それに対して我々は、アジア、日本の会社であり、アジアの広告主の案件が非常に多い。

具体的には中国や韓国、ベトナム、もちろん日本も含まれるが、事前調査によると、欧米のマーケットではアジアの広告案件が非常に不足している。そこが参入タイミングでは評価されると見ている。現在、米国展開の準備を進めているが、現地メディアの反応も非常に良く、手応えを感じている。

■基本は追い風
―欧州進出について、GDPR(General Data Protection Regulation=一般データ保護規則)との関係では、ロングCPEリワード広告は追い風になるのか
少なくとも向かい風ではなく、見方によって変わるがある程度は追い風と思う。向かい風になるのは、Cookie規制を受けるターゲティング広告が中心になると考えている。実際にGDPRの規制が入ってから、ターゲティング的なアドネットワークや広告媒体の広告効果が落ち、それによって広告出稿費も落ちる現象が世界的に起きていると感じている。

一方で、SKYFLAGに関しては基本的にはターゲティングを行わない広告手法になっている。これによって広告の計測トラッキングで全く問題がなく、今後、広告予算が我々のほうに一定程度は流れてくるという意味では追い風と見ている。

―ロングCPEリワード広告で例えば、アプリの中で特定の段階に到達したら報酬を得られる仕組みは、プラットフォーム上で簡単に設定できるようになっており、出稿のボトルネックにはならないのか
当社は長年、この事業に勤しんできており、確かにそれも重要なポイントになる。どのような成果地点を設計するのかは顧客によって変わるが、これまで様々な顧客と課題を解決してきたことから、(ユーザーの)行動データの記録に基づいて、具体的な成果地点を顧客ごとに変えて提案している。

―実装の手間はそれほどでもないのか
実装もそこまで難しいものではなく、顧客も、比較的簡単な開発で計測できるようになっている。

―AIの脅威について。ゼロクリックやエージェンティックコマースで人が広告を閲覧しなくなる話があるだろうが、それはそもそも脅威なのか、それともAIを使うことでマーケティング手法としての広告が加速するのか
AIの台頭によって、いわゆる不正広告のようなものが増えて、それによって広告主からの信頼が落ちて、出稿費が落ちるのではないのかという質問と受け取った。当社の場合は、不正対策はしっかりしている。

第一に、当社の広告は、ユーザーが何かしらの成果地点に実際に到達して初めて広告費が発生する。ほかの広告の場合では例えば、広告が表示された時や、クリックされた時、インストールされた時に広告費が発生するが、我々の場合はさらに深いところに成果ポイントを置いているため、不正が非常に発生しにくい。

加えて、不正な広告は、アドネットワークなど、どこに広告を配信しているか分からないような、膨大な配信面を持っている広告媒体で発生しやすいと見ている。当社では、基本的にSKYFLAGの独自フォーマットが入っている、直接取引しているメディアにしか配信しておらず、高品質の媒体のみを管理している。不正広告が起きにくい仕組みを構築しており、当社にとってはむしろ追い風と考えている。

■実態が分かるデータ
―SKYFLAGに集まるデータは精度が高く、SKYFLAGリサーチで、マーケティングデータとしての活用もあるが、今後どう展開するのか。マネタイズのポイントについても聞きたい
この行動データは現在もかなり利用している。1つ目は広告主ごとに高い広告効果を出せる成果地点の設計が異なるため、最適な地点を導くための研究に使われている。

一方、対メディア向けの軸では、広告の表示がマネタイズで非常に重要になってきていて、ユーザーに対する最適な広告の表示を、データを使って行っている。データ量の増加に応じて精度が高まると考えており、広告主とメディアに対しても行動データをもとに様々なサービスを提供している。

―そうするとSKYFLAGリサーチは、SKYFLAGによる広告配信サービスを強化するために活用しているとの理解で良いのか
その通りだ。SKYFLAGに関しては行動データもそうだが、当社しか提供できないユーザーのパネルが多く存在している。一般的な調査サービスでは、小遣い稼ぎのユーザーや、ポイントをもらいたいユーザーが中心だった。それに対して我々は、ポイ活ユーザーも一部いるが、マンガやゲームを利用する一般層に近いユーザーからアンケートを取ることが可能で、より精度の高い、世の中の実態に即した調査結果を出力できる強みがある。

■10%を狙える
―過去の業績推移では、売上高は右肩上がりだが利益にでこぼこがある。今後も利益については上下しながら推移するとの懸念が生じ得るが、でこぼこの要因や利益体質について聞きたい
利益のでこぼこに関しては、2022~2023年頃に、人材採用を一気に行い、一時的に利益が落ちている。また、競合他社の参入によって、戦略的に手数料率を一時的に下げたのが要因となっている。現在は国内競合との戦いは落ち着いており、それが業績に反映されて、今期は営業利益率が上がっている。

今後について、グローバルに展開していくと、日本よりもグローバル市場のほうが利益率が高い傾向にあり、上昇局面に入ってくるのではないか。

―営業利益率は現状どの程度で、今後どのくらいまで高めることが可能なのか
第3四半期時点では7.2%で、10%は狙っていける。

―成長戦略として、M&Aや他社との資本提携については
良いパートナーがいれば資本提携なども考えていきたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]

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