17日、ユーソナーが東証グロース市場に上場した。公開価格の2000円を17.5%上回る2350円の初値を付け、2850円で引けた。長竹克仁社長と福富七海会長が東証で上場会見を行った。

―初値の受け止めを
長竹社長:非常に評価されている。ただ、株価は市場が決めるので、一喜一憂することなく、サービスや商品を誠実に届け、企業価値をしっかり上げていかなければならないと強く思った。
―上場のタイミングや狙いは
1つはコロナ禍でニーズが非常に強くなってきたのに対し、サービスを届ける時に、インプリメンテーション(実装)や営業などでどうしても人材が足りなくてなってしまう。
そこで求人を強く頑張ってやろうとしたが、上場企業や有名な企業との競合で負けてしまう。これ以上の成長を担保してしっかりやっていくためには、優秀な人材の確保が必要だろう。このため、上場という選択肢をとって、信頼度を上げ、優秀な人材を惹き付けていこうと動き始めたのが、2年ぐらい前。準備期間が2年ぐらいかかったので今のタイミングになった。
―法人情報データベース「LBC」が収録するデータは活動実態のある法人のみを対象とするのか
基本的には商業登記簿に載っているものが全てで、登記簿に載っているものは基本的には実態があるという認識を持っている。登記簿に載っているからといって経済活動を実際に行っているかどうかは別だが、情報としては保持がある。
―1250万拠点の支店や事業所などを登録しているとのことだが、日本国内の事業所のどの程度をカバーしているのか
99.7%ぐらい、ほぼ100%に近いカバー率になっているのではないか。
―データベースの対象を拡大していくとのことだが
福富会長:1つは事業所の売上や、その工場で何を作っているかなど深掘りできていない部分がある。2つ目は不動産情報で、例えば、社長の自宅や本社ビルの有無など、与信審査の代わりになるかもしれない。
3つ目がいわゆる商品のデータベースだ。本や音楽、映画、薬はデータベースがあるが、世の中には例えば、歯車やネジなどでは全然ない。それを全部調べて、1つの統一コードを作る。
4つ目は、当社は元々個人情報の会社で、オプトアウト方式でやっていた。個人情報保護法ができて、それをやめて法人に切り替えたが、今度はオプトインで個人情報を捕まえていきたい。例えば、会社は460万社あるが400万人が社長だ。士業や富裕層を足すと千何百万人もいると思うので、こういう人たちを特定していきたい。この4つは全部固有名詞で、今は法人(情報)だけだが、固有名詞で社会を支える。そこまで広げて、顕微鏡で日本経済が見えるような世界を作ろうとしている。
―それまでのスケジュールは
2030年、5年後を考えている。
―調達資金の使途について
長竹社長:我々はデータベースカンパニーなので、データベースを維持・発展させていくには、技術開発や周辺領域に対する投資が必要になってくる。同時に、開発やセールス、インプリといった優秀な人的リソースも確保する必要が出てくる。そのためには宣伝広告で企業の魅力度を上げていく必要が出てくる。設備投資と人的リソースへの投資、宣伝広告の3つに資金をしっかり使っていきたい。
―企業の魅力を上げたいとのことだが、働き方の部分ではどの部分をより良くしていくのか
7時間勤務というのは1つある。SaaS系のベンチャー企業でキラキラしている、いろいろなツールを出している企業があったとしても、ワークライフバランスと言いつつも実際にバランスが取れている企業はけっこう少ない。
我々のツールを導入することによって、自社でもそれが実現でき、それを顧客に提供できることも、実際に働いている人たちにとってみれば社会貢献をモチベーションの部分で強く喚起できると思っている。
そうしたことをこれから働く人たちに対しても伝えられるようにしていきたい。福富会長が福利厚生に非常に強いので、いろいろなことを考えてもらえると思う。
―今後の配当政策について
グロース企業ではあるので、まずは企業の成長に資本を投下したい。ステージの変更がある程度見えてきて、成長が安定的になったタイミングに、株主に対して配当を検討していきたい。
[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]
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