8日、農林中央金庫のドル建て5年グリーンボンド(GB)が条件決定した。以下は案件レビュー。
年限 5年
発行額 5億ドル
表面利率 5.094%
発行価格 100
ローンチ・スプレッド 米国債+123bp
償還日 2029年10月16日
格付け A1(ムーディーズ)/A(S&P)
ブックランナー JPモルガン・セキュリティーズ/シティグループ・グローバル・マーケッツ
ストラクチャリング・エージェント JPモルガン・セキュリティーズ
第三者評価機関 サステイナリティクス

昨年3月の5年GB(5億ドル、5.430%、米国債+110bp、ブックランナー:JPM/シティ)以来1年7ヵ月ぶりのドル建てでの起債。発行体は、外債運用で1兆5000億円規模という巨額の含み損を抱え、2025年3月期に5000億円超の最終赤字となる見通し。このヘッドラインによって自身のセカンダリー水準がワイドニングし、流動性も落ちた。こうしたところで新たな居所を探った結果、イニシャルプライスソーツ(IPT)を32bp下回る米国債+123bpで43億ドル超のオーダーを獲得した。
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