13日の地方債市場では、滋賀県の10年サステナビリティ・リンク・ボンド(SLB)と徳島県の10年サステナビリティボンドが条件決定した。以下は案件レビュー。
発行体 | 年限 | 発行額 | 償還日 | 表面利率 | 対国債 | 対カーブ |
---|---|---|---|---|---|---|
滋賀県 | 10 | 36 | 34/09/29 | 0.969 | 11.5 | 8 |
徳島県 | 10 | 45 | 34/09/29 | 0.969 | 11.5 | 8 |
発行額:億円/表面利率:%/対国債・カーブ:+bp
滋賀県債が36億円、徳島県債が45億円と、いずれも当初予定の50億円からの減額発行で、通常債マイナス2bpのプレミアムが限界を突破していることが露わになった。国債カーブ+8~9bpと、上限でプレミアム幅の縮小が試されたものの、先行と同様に2bpの幅を保った+8bpで、需要に応じた額で起債している。初日の状況は、滋賀県債がレンジ内で50億円に達しなかったが、徳島県債は50億円の1.1倍ほどの需要を集めており、常識的に考えれば+9bpに着地して満額発行とするだろうが、横並び意識の強い地方債の世界でそれは実現しなかった。また、両銘柄とも「6日の条件決定を予定していたが実現せず、13日に延期した」(市場関係者)と見られている。
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