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1933年米国証券法

米発行市場の規制を定めた連邦制定法。日本の発行体が有価証券を海外で販売する場合は、以下の募集形式で行っている。

■米国で登録免除を受けるためのルール

米国で有価証券の募集を行う場合は、米国外の発行体であっても、原則として、米証券取引委員会(SEC)に登録(Registration)することが義務付けられている。しかし、手続きの費用やその後の継続開示義務など、資金調達のみを目的とする発行体には負担が大きいことから、登録義務の免除を受けるため、下記の3つのルールを利用する。いずれの場合も投資家に十分な情報を提供するとともに、訴訟リスクを回避する観点から、英文目論見書を作成・配布することが原則的な対応となっている。

・Regulation S:レギュレーションエス(レグエス)

ユーロ円CBやユーロ円債、臨時報告書方式など、欧州やアジアの投資家を対象とした海外オファリングなど、米国以外の地域で募集する案件に適用される。米国内または米国投資家向けの販売行為を行わないことが目論見書などに明記される。

・Rule144A:ルールワンフォーティーフォーエー

米国内で適格機関投資家(QIB)に限定して販売する私募形式の募集方法。グローバルオファリングやグローバル債など、日本国内と米国を含む海外で同時募集する案件(但し、米国に上場している発行体を除く)では、このルールに準拠して行われるのが一般的である。引受業者が発行体から証券を買い取ったうえでQIBに転売する仕組み。QIB以外の投資家にはアクセスできない。米国外での募集も同時に行う場合には、Regulation Sが併用される。

・Section 4(1-1/2):セクションフォーワンアンドハーフ

Rule144Aは米国登録企業は利用できないため、米国登録企業がQIBに限定して販売する場合には、Section 4(1-1/2)に基づき実施する。ソニー(2015年7月)や日立製作所(2009年12月)など、預託株式(ADS)を米国で上場する発行体のグローバルオファリングで採用されている。

■米国内で公募する場合

・SEC registeredまたはRegistered offering

米国でSEC登録して実施する募集方法。リテールを含む全投資家を対象とすることができる。米市場に上場している、または上場予定の発行体であることが一般的。いわゆる公募であるため、SECのルールに従って発行届出書の提出を必要とするほか、以降も米国での継続的な開示義務が発生する。国内発行体が実施した例としては、LINEのIPO(2016年7月)と三菱UFJフィナンシャル・グループのPO(2008年12月)。

■その他

・Section 4(a)(2):セクションフォーエーツー

第三者割当に近い「プレースメント」方式で米投資家にアクセスするルール。Regulation Sに基づく欧州とアジアでの募集と同時に実施されることがある。証券会社は米国内では引き受けによる勧誘行為は行わず、あくまで発行会社による米国投資家に対するプレースメントとして行われる。そのため、証券会社はプレースメント・エージェントという立場に留まる。形式的には発行体と投資家の直接取引であるため、払込価格は募集価格は差異が生じないことになる。国内での採用実績は、ケネディクス(2009年10月)とエイチ・ツー・オーリテイリング(2012年2月)、日本ガス(2015年12月)の海外募集の3件。

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