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2020年IPO個人投資家アンケート:バルミューダが首位、コロナ禍でDXや医療・衛生に注目

キャピタルアイ・ニュースとアイフィス・インベストメント・マネジメントは、個人投資家約100人に2020年のIPOに関するアンケートを実施した。コロナ禍を受けて、注目する事業分野にDX(デジタルトランスフォーメーション)と医療・衛生がランクインし、個別銘柄ではバルミューダが支持された。

■コロナで投資スタイルに変化も
「IPOに関心がある」は全体の9割。IPO投資に新たに関心を持ったとの回答が6割に達した。理由は「儲かる確率が高い」が半数近くを占め、「盛り上がっていたので何となく」と「成長を応援したい会社があった」が続いた。

IPOの投資歴が10年を超えるベテラン投資家に、新型コロナウイルスの感染拡大による投資スタイルの変化を聞いたところ、3割が「変わった」と回答した。「短期志向から中長期保有に変化」と「中長期保有から短期志向に変化」の比率は半々だった。前者は株式市場のボラティリティが高く、「売り時と買い時の判断が難しい」ことが主な理由。後者は「アフターコロナの相場が予想できないため、早めに手放した」のほか、「在宅時間が増えてデイトレードの時間ができた」も一部で見られた。

IPO銘柄への投資

■知名度の高さが有利に
最も評価する銘柄(1つだけ選択)は、バルミューダ(ブックランナー:みずほ)が3割の票を集め、ダントツのトップだった。「感動のトーストが焼ける」で大ヒットしたオーブントースターなど、高額ながらもユニークな商品のファンが多く、評価する理由は「扱っている商品やサービスが好き」が圧倒的多数を占めた。知名度の高さと株価の好調ぶりも評価された。2位のウェルスナビ(同:SBI/大和)はロボアドバイザーを使った資産運用サービスを提供する。「ビジネスモデルの将来性」が得票につながった。

再上場の雪国まいたけ(ブックランナー:SMBC日興/大和)は、ワースト案件(自由回答)の1位に選ばれた半面、ベストでも2位だった。ワーストに入った銘柄はおしなべて初値の公募割れや株価の低迷が理由に挙げられているが、雪国まいたけは知名度の高さや業態の分かりやすさから、良くも悪くも目立つ存在となったようだ。

評価する銘柄2020

 

■不動のAI、DXや医療・衛生が躍進
魅力と感じる事業分野やキーワード(3つまで)は、AI(人工知能)が2年連続で首位となった。2位はDX。2019年頃はまだ馴染みの薄い言葉だったが、コロナ禍で成長が期待できる分野として一気に注目を浴びた。コロナ克服の願いを反映してか、医療・衛生が3位に着けた。5Gやクラウドサービス、ニッチ、巣ごもりも上位に食い込んだ。他方、前年ランクインしたフィンテックや人材サービスは圏外だった。

魅力的な事業

■IPOにもSDGsの波
IPO企業のSDGsへの取り組みに対しては、「投資の判断材料として重視する」が48%。「上場企業なら当然」や「世の中の流れ」が理由に挙がった。一方、重視しない派は、「考えたことがない」と「まずは会社の成長に集中するべき」に票が集中した。

■ファンド案件に厳しい視線
2020年は雪国まいたけを始め、バリオセキュアやローランド、ダイレクトマーケティングミックスの売り出しなどいわゆる「ファンド案件」が複数登場。いずれも初値は公開価格を下回った。

ファンド案件に対するイメージ(2つまで)は、「儲からない」がトップ。次いで「ロックアップ解除後にファンドが持ち株を売り、株価が急落する懸念がある」、「エグジットが目的のため、公募価格が適正か疑問」、「初値割れが多く、リスクが高いので投資対象外」が並んだ。「資金吸収額が大きすぎる」も多かった。

その一方で、「安定した大手企業が多く、中長期の投資先となり得る」と「ファンドの視点を取り入れた経営を実践しているため安心できる」と肯定的な見方も一定数あった。

■コロナ克服に期待

2020年のIPOに対する感想(3つまで)は、評価と批判が入り混じった。「上場数が多すぎる」と「似たようなビジネスモデルが多く、目新しさがなかった」とネガティブ寄りの意見が1位と2位に並んだ。「DXやサブスクを意識しすぎている」(30代会社員)との声が聞かれた。他方、3位から5位は「個性豊か」と「成長期待できる銘柄が多かった」、「優良銘柄が多く、豊作」とポジティブな意見が見られた。

IPO感想

2021年のIPO市場に期待したいこと(自由回答)は、成長性とビジネスモデルの独自性を求める声が多数を占めるなかで、「コロナ克服に挑戦する企業」(50代会社役員)や「医療関係の手助けとなる企業」(50代パート・アルバイト)、「自宅療養中に病気が悪化しないような見守りシステムやサービス」(40代職業不詳)などコロナに関連した回答が目立った。「低所得層や高齢者、過疎地など弱者に対するICT」(50代自営業)や「地球環境を改善し、生命体の繁栄共存に寄与できる企業」(70代以上専業主夫)といった社会貢献型のほか、「知名度がある企業」や「地元企業」との意見もあった。

IPOに対する意見は、「当選確率が低い」や「多くの人が株を購入できるようにしてほしい」などプライマリーに参加できないことへの不満が根強い。「公開時期をばらつかせてほしい」や「全証券会社でチャレンジポイントのようなシステムを導入してほしい」といった要望も寄せられた。

※調査対象は2020年1~12月に新規上場した93案件(上場後の売買含む)。2021年1月中旬から2月上旬にかけてアイフィス・インベストメント・マネジメントのメールマガジンと株予報サイト上で募集し、102件の回答を得た。男女比は8対2。世代別では50代32%、60代26%、40代17%。投資歴は10年以上が56%、1~3年未満が15%、5~10年未満が13%。


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