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三菱地所物流リート(3481)が新規上場、「選別力に自信」

14日、三菱地所物流リート投資法人が東京証券取引所に新規上場した。初値は、公開価格の26万円を5.38%上回る27万4000円で、終値は27万9000円だった。三菱地所をスポンサーに持つ物流施設リート。運用会社である三菱地所投資顧問の仲條彰規社長が上場会見を行った。

三菱地所投資顧問取締役社長・中條彰規氏(東証、2017/09/14 撮影 kikuchi)

三菱地所投資顧問取締役社長・中條彰規氏(東証、2017/09/14 撮影 kikuchi)

―三菱地所物流リートの特徴は
当リートは、日本最大級の総合デベロッパーである三菱地所をスポンサーに持ち、投資顧問はさまざまなアセットタイプで16年実績を積んできた。両社の開発・運営と投資・運用の強みを活用している。三菱地所グループは、今年発表した中期経営計画の柱の一つに「回転型投資」のバリューチェーンを打ち出している。三菱地所の開発物件を不動産投資市場に売却し、その資金を次の開発につなげる。昨今のeコマースの成長から物流施設の開発に力を入れている。

ダブルAマイナス(JCR)の格付けを取得した。日銀の買い入れ対象となる可能性があるほか、地域金融機関にも参加してもらいやすい。LTVは上場時に32.4%で、巡航ベースでは25%程度まで低下する見込み。長期的には40~50%を目安に運用する。

―組み入れ方針は
ポートフォリオは、三大都市圏(首都圏、近畿圏、中部圏)の施設を中心とするほか、労働力を確保するため、交通の利便性が高く住宅地を後背地に持つエリアを厳選して投資する。面積は1万平方メートル以上の物件を対象とする。この規模の施設はリーシングマーケットで優位性が高く、長期安定的に稼働できると見ている。テナントとの契約は長期契約を基本とする。

―パイプラインは

ロジクロス福岡久山(三菱地所グループの開発物件、三菱地所投資顧問提供)

ロジクロス福岡久山(三菱地所グループの開発物件、三菱地所投資顧問提供)

三菱地所グループの開発物件とブリッジファンドによる優先交渉権付与予定の物件を合わせ、1300億円程度ある。資産規模は、上場時の708億円から、4~5年で2000億円まで成長させる。三菱地所は継続的に開発しているほか、運用会社もマーケットで継続して物件を取得している。

三菱地所の単独開発案件の「ロジクロス」のほか、ラサールや三井不動産、阪急電鉄などと共同で開発している。三菱地所は2012年に物流施設の開発に参入し、当初はラサールや三井物産との共同事業でノウハウを積んできた。基本的には単独開発を進める姿勢だが、他社とも良好な関係を築き、機会があれば共同開発も手掛ける。

―物件の取得環境は
最新スペックを持つ施設に対する需要が非常に高まっているため、デベロッパーは物流施設の開発に積極的に参入している。デベロッパーには開発案件を選別する力が必要となるが、その点、三菱地所はあらゆるアセットで実績があるため、堅実かつ確実に開発機会を捉えることができる。

昨今、物流施設が投資家の評価を得てコア投資対象と位置付けられるようになったことから、マーケットで流通している施設は価格が上昇し、利回りが低下している。運用会社では、長年培った物件売買の情報ネットワークや投資家との関係を生かして厳選して物件を探し、ブリッジファンド化したうえで来たるべきにリートに卸すノウハウが蓄積されている。

―物流施設の過剰供給問題をどう考えるか
先述のとおり、デベロッパーが開発に積極的に参入しているため、大阪の港湾部や圏央道の一部地域では供給過剰が取り沙汰されている。空室率が一時的に上昇したり、賃料の値引き競争が発生する可能性はあるものの、物流施設に対する需要は今後も成長が期待されているため、長期的に見ればテナントは埋まっていくだろう。

[キャピタルアイ・ニュース 赤司 早規]

 


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