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上場会見:マイクロアド<9553>の渡辺社長、広告から判断・予測へ

29日、マイクロアドが東証グロースに上場した。初値は公開価格の1410円を8.51%下回る1290円を付け、1203円で引けた。サイバーエージェントの100%子会社として2007年7月に設立。インターネット広告のデータや配信のプラットフォームを持ち、200以上のメディアや企業から大量のデータを集めて分析。17業種に向けたプロダクトで顧客のマーケティングを支援し、デジタルサイネージも扱う。最近は、データを使う投資判断や需要予測の領域へと事業を広げつつある。渡辺健太郎社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

2022年9月期の第2四半期末時点でデータプロダクト事業の売上総利益のシェアが52%となり、データの会社となったと話す渡辺社長

2022年9月期の第2四半期末時点でデータプロダクト事業の売上総利益のシェアが52%となり、データの会社となったと話す渡辺社長

―初値の感想は
ロードショーでは機関投資家からは高い評価を得ていたが、個人投資家には情報ギャップがあって、情報提供が足りないのが正直な感想だ。実力値からすると非常に不満を持っているが、今後の課題としている。

―ネット広告を扱うログリーとの提携のシナジーや今後について
榎原良樹取締役:台湾で提携しており、これまでは事業提携だったが、当社の台湾法人とログリーでジョイントベンチャーを4月に設立した。事業の内容としては、ログリーが国内で主に提供しているネイティブ・アドのプラットフォームの技術を、海外で展開していく。当社は、現地で日系企業の顧客を持っているので、ログリーと一緒にプロダクトを作り、当社の販売力で事業展開する。

―データを活用する(投資判断や需要予測に関する)プロダクトを近日リリースする予定とあるが、大まかな時期はいつか
渡辺社長:当社は9月決算であり、恐らく今期中かと考えている。プラットフォームで販売する予定で、細かい契約周りの最終段階なので、そこが終わればリリースとなる。あと2~3ヵ月でいけるかと思っている。

―投資家向けのオルタナティブデータについて、6領域・150以上の銘柄が分析可能とのことだが、17業種全てを対象にしていないのはなぜか
銘柄分析として成果が出にくいものが存在する。いろいろな要素があって具体的なことは言えないが、株価に対する寄与度が商品によって大きく異なり、マーケティングで扱っているからといって、必ずしも使えるわけではないし、逆も然りとなる。

―今後、対象とする領域を増やすのか。
銘柄数が多いほど、投資におけるリスクを減らせるので、まだまだ増やしていきたい。一方で、パフォーマンスが出ないと意味がないので、そのような銘柄を増やしていく。

―グローバルの市場規模を示しているが、日本の市場規模や成長性についてはどうか
日本の市場規模は非常に小さい。ただ、投資マーケットはグローバルなので、日本のマーケットが小さいからといって、特にネガティブとは見ておらず、日本の投資家だけが対象ではない。むしろ、いろいろな国の、米国や香港、シンガポールなどのほうが大きくなるのではないのか。

―データの販売先は、海外も視野に入るのか
国内・海外で分けてはいない。海外のヘッジファンドとも話をしている。

―デジタルサイネージ事業に関しては、情報を表示するだけでなく、カメラを備えたデバイスを使い、かつ個人情報保護の観点から問題のない形で情報を加工したうえでデータを取得することは、将来的にあり得るのか
榎原取締役:将来的に可能性としてはあり得る。当社ではないが、同業の会社が数年前にタクシーで、情報をサーバー側で保有しないようにして(乗客の)性別や年齢を判別して広告の出し分けを行ったが、一般の消費者から気持ち悪さのようなものが懸念されて、世のなかでも話題になった。

当社としては、その技術がなくても、現状では事業を順調に成長させていけると考えているので、現段階では、早急にそのような技術を展開して次の成長につなげようということはない。機が熟して、我々の技術も然るべきものになっていれば提供する可能性はある。

―サイバーエージェントとソフトバンク、SCSKの株主構成は当面続くのか
渡辺社長:特にSCSKからは昨年に出資を受けて、今まさにサービスを一緒に準備している。サイバーエージェントはもともと(株主)で、ソフトバンクも、もう6年以上保有してもらっている。それは(各社が)適宜判断してくのではないか。

―配当政策は
将来的には検討していくが成長段階にあるので、当面は成長投資を優先させたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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