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上場会見:サスメド<4263>の上野社長、アプリで治療を効率化

24日、サスメドが東証マザーズに上場した。初値は公開価格の1410円を6.38%上回る1500円を付け、1820円で引けた。同社は、不眠症などの治療用アプリを開発する「DTxプロダクト事業」と、臨床試験システムと機械学習自動分析システムの機能を備えたデジタル医療プラットフォームを軸とする「DTxプラットフォーム事業」を手掛ける。DTx(Digital Therapeutics)はアプリなどソフトウェアによる医療機器で、規制当局の承認を得ている。上野太郎社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

上野社長はブロックチェーン技術を応用した治験の支援システムの特徴や強みについても説明した

上野社長はブロックチェーン技術を応用した治験の支援システムの特徴や強みについても説明した

―治療用アプリは国内外にあるのか
海外ではDTxとして上市されているものが複数ある。米国やドイツ、フランスなどで先行して上市されている。日本では、昨年に禁煙アプリが承認され保険償還されている。これから、日本国内でも複数出てくる状況になると見ている。

―国内の競合は
開発中の競合が存在し、特に製薬メーカーが中心になって取り組んでいる。我々のようなベンチャー企業が開発している。

―治療用アプリのパイプラインは、使う人の行動変容を促すコンセプトのものなのか
治療に関しての部分は指摘の通りだ。不眠症の治療用アプリについては、認知行動療法といわれるもので、これまで対面で行われていたものをアプリ化している。

乳がんの患者向けアプリは、運動療法を実施するもので、乳がん患者に抗がん剤治療を行うと、心血管障害が副作用として生じる。そこに運動療法を実施することで、生存期間を延長できるエビデンスがある。ガイドラインでも運動療法が推奨されており、それをアプリで行う仕組みになっている。

そのほかにも、慢性腎臓病の患者向けのアプリも、腎臓リハビリという確立した方法がある。これも行動変容に近い形だが、アプリを通じてリハビリを実施する。

―アプリを使って実際に行動してもらうことを担保するものとして、アプリ以外にデバイスを広げる、あるいはゲーミフィケーションのようなもの取り入れるなど広がりはあるのか
ヘルスケア(アプリなど)と非常に大きく違う点として、患者のニーズが顕在化した状況であることだ。症状に困って医療機関を受診している人たちが利用者なので、ニーズが非常に高い。指摘の通り、スマートフォンの機能として、例えばリマインド機能などを使えるので、そのようなものは実装している。

もう1つ、非常に大きなポイントと考えているのは、主治医との関係性のなかで、このアプリを活用してもらい、医療のなかで使ってもらうことによる効果があると思う。アプリで取得したデータを主治医と共有する意義がある。処方されたものを使った履歴を共有することは、患者にとっても治療を効率化・最適化するための入力であることは認識してもらえると思う。直近では、デバイスとの連携などを必須とする形にはしていない。一方で、臨床試験では、デバイスを使って客観的なデータを取得するといった取り組みを行っている。

―遠隔医療との関連では、いろいろできそうなのか
遠隔診療の場合は、裏側にドクターが必要になってしまうことが難点としてある。我々は、臨床現場のリソースを極力使わずに、治療を最適化していくことが重要と考えている。昨今、医師の働き方改革の文脈でも、遠隔診療は通院しなくてもできるが、裏側に医師が1人必要になる。そうではない形で、極力アルゴリズム化することが臨床現場には受け容れられ易いのではないか。

―売り上げの立て方の理解について。アプリはまだローンチされておらず、その機能の一部を製薬会社向けに出しているから売り上げがあるのか
不眠症の治療用アプリ自体はまだ上市していない。プラットフォーム事業で売り上げを立てている。具体的には、製薬メーカーに我々のプラットフォームを使ってもらっている。

―アプリの料金は
治験が完了しており、年明けの2月に承認申請をする予定だ。承認の時期は当局の審査を経てという形になる。価格は、前例についていえば、禁煙アプリは、診療報酬の保険点数が付いている。1処方で2万5000円の点数が付いている。

―黒字転換のイメージは
治療用アプリの販売が始まれば十分に見込まれる。

―株主にソニーグループがいるが、関連性はあるのか
彼らも医療向けのイメージングなどに取り組んでおり、新しい医療に関心があるのだと思う。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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