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上場会見:タカヨシ<9259>の高品社長、地元の産品を地元で完結

24日、タカヨシが東証マザーズに上場した。初値は公開価格の1560円を8.97%上回る1700円を付け、1613円で引けた。同社は、イオンなどのショッピングモールの売り場を間借りして、地元生産者の生鮮食品や総菜などを販売する「わくわく広場」を運営する。商品が売れると25%を手数料として受け取る。登録生産者数は2万3000件超で、関東を中心に全国で127店舗を展開する。上場区分はサービス業。高品政明社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

半世紀にわたる事業の歩みと、上場への思いを語る高品社長

半世紀にわたる事業の歩みと、上場への思いを語る高品社長

―初値が公開価格を上回ったことへの評価は
心配したが、公開価格を上回りほっとしている。

―上場した目的は
27~28年前、ホームセンター(業態)の時に上場にトライしている。その時には挫折して達成できなかった。このビジネスモデルでチャンスが巡ってきた。知名度がほとんどないので、全国展開するとなると、生産者の人たちの信用不安や知名度不足による商品調達や、デベロッパーに対する良質な物件の確保に課題がある。不動産を高い時に買い、減損処理をして債務超過となるなど過去の負の遺産がたくさんある。信用の補完をしたい。人材(確保)も含めて上場を目指してきた。上場企業にするのは、かねてからの夢だった。

―足元の相場環境を考えて上場を延期する考えはなかったのか
延期することは頭になかった。資金は、大きな調達ファクターが今のところなかったので、上場して将来に備えよう、財務基盤を確立しようと予定通り進めてきた。

―生産者の売り上げに占める「わくわく広場」での販売の割合はどの程度か。メインの販路にするケースもあるのか
劔持健専務:全国に127店舗あり、いくつもの店に出品する生産者も存在する。そのような人であれば我々の店舗がメインの収入源になっている。そうではなく補助的な販路である場合もある。契約制ではなく登録制なので、昨日まで持ってきていた人が急に持ってこなくなることも許容している。メインの販路を持ちながら「今日は持っていってみようか」とサブで使っている人もたくさんいる。

―生産者が生産物をBASEやメルカリで販売するケースもあるが、競合の認識は
ポジショニングに関して、商品の調達形態が仕入れ型かプラットフォーム型かという軸では、我々は仕入れて自社の在庫にして売るわけではなく、売る場を提供するプラットフォーム型。プラットフォーム型のビジネス領域を、楽天やメルカリのようなWEB上で実現するところは非常に多いと思うが、我々の特徴はプラットフォーム型のビジネスをリアルな店舗で展開することだ。このようなジャンルを直接的に手掛けるところは、農協の直売所や、道の駅がそうかもしれないが、似たようなロケーションで行う競合はあまりない。

―食品スーパーはECに進出しているが、今後の在り方としては、リアルに徹底的にこだわるのか
EC的な販売の仕方は重要になってくるとは思うが、一方で、実際に手に取って、目で見て触って確かめて買い物をしたいというニーズは必ずある。野菜を扱っているが、朝採れで新鮮なものを地元の農家の人が持ってくるので、スーパーで扱っている野菜とは鮮度が違う。ブロッコリーなら何でもいいという消費者であれば、ECにフィットしやすいと思うが、実際に見て買いたいという消費者が我々の店を使っている。

リアルな店舗に来てもらうことが難しい時代になっているので、いかにほかの店で扱っていない商品を揃えることができるかがポイントになっている。当社にしかない商品を集めることで、店舗を目指して来てもらえるディスティネーションストアとなりたい。

―生産者が需要を予測して、商品を持ち込むが、需要予測の効率化に関してできることはあるか
生産者が自分で持っていく商品がどの程度売れるかは、実際に出していくなかで徐々に把握する。ショッピングモールの店舗の販売力によって変動し、生産者自身が在庫リスクを抱えるので無制限に持ってくるのではなく、売れ行きを見ながら持ち込む量を判断する。

その判断ができるだけの情報を提供することが我々の役割だと思うので、WEBシステムなどを使って販売状況を時間帯でも見られるようにしている。今提供している情報をさらにブラッシュアップすることで、生産者がより出品したいと思えるような情報提供ができればと考えている。

―各店舗に雇われている従業員は地元の人か
そうだ。

―地元での雇用の創出も重視しているのか
我々が目指しているのは、地元の人の商品を、地元の人が地元の人に売るという全てが地元で完結するのが我々の強みを最も発揮できるモデルであり、現地で採用したパートタイムの主婦の人を中心とした店舗運営になっている。

―1店舗当たりの売り上げや利益率は。そこに商品を持ち込む生産者を増やすことで拡充させるのか
新店を出したからといって、その店の販売力をフルに活用してオープンしているわけではない。オープンに当たり、地元の生産者に声を掛けて登録してもらい、徐々に地元に浸透していくなかで増えていく。

生産者の数を増やすのは、新店のオープンためのみに必要なのではない。既存店で生産者数を増やすことも並行して行う。既存店でも新しい生産者に入ってきてもらうことで魅力的な商品がどんどん増えていく店舗づくりをしたい。

―売り上げが店舗数に比例していると思うが、どの程度の店舗数をいつのタイミングで伸ばすのか
今期の出店数は25店舗を考えている。2017年9月期は、年間に31店舗出したので、まずはその水準に持っていきたい。その先には、出店ペースを加速させていきたい。

―全国に満遍なく広げていくのか
このエリアには出せないということはなく、全国に伸ばしていきたい。

―キャッシュ・コンバージョン・サイクル(CCC)が、マイナス16日ほどとのことだが、スーパーマーケットなど、似たような他業種との比較ではどのようなものなのか
スーパーもそれほど長いものではなかったと思うが、我々は顧客からお金を一旦預かり、翌月にまとめて支払うため、CCCがマイナスになっている。資金が先行する。

―運転資金には困らずに容易に事業を推進できるのか
営業キャッシュのなかで、新店出店の投資キャッシュを回していける。

―資金使途は
新店の出店資金や、生産者への情報開示を含めたシステム回りへの投資に使いたい。

―採用にも使いたいとのことだが、具体的にどのような人材を募集したいのか
店舗数と生産者数が重要だと思っている。特にユーザーである生産者数の拡大に力を入れるために、そのようなジャンルでの人員増加が必要になる。

―生産者を開拓する専門人員か
そうだ。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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