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上場会見:ネオマーケティング<4196>の橋本社長、生活者の「インサイト」を見る

22日、ネオマーケティングが東証ジャスダック・スタンダードに上場した。初値は、公開価格(1800円)の2.1倍ほどの3805円を付け、4065円で引けた。BtoC企業のマーケティング支援を行う。マーケティングプロセスを4つに分け、市場調査から、商品開発、宣伝、宣伝効果の検証まで一気通貫で提供する。橋本光伸社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

地方の優良企業のマーケティングの力になれる部分が大きいと話す橋本社長

地方の優良企業のマーケティングの力になれる部分が大きく、今期中に札幌と福岡に営業所を設置する考えがあると話す橋本社長

―初値が公開価格を上回った
市況の背景もあると思うが、かなり高く評価された。

―設立して20年以上経つが、この時期にIPOする目的は
デジタルマーケティングやPRのサービスはあったが、部署として確立して機能し始めたのは2019年9月期の後半だった。(その影響で)2020年9月期に売上高と経常利益が非常に伸び、その勢いが継続している。クライアントにサービスをしっかり提供できる体制や基盤ができたことで、上場のタイミングに良いと考えた。

―利用する企業の層は
製造業で、食品や飲料、化粧品、家電といった日用品や消費財のメーカーが最も多い。例えば家電量販店やスーパー、コンビニで見掛ける物は大体取り扱っていると考えてもらってよい。

―クライアントの規模は
メーカーのなかでもマーケティング予算を投じることができる会社で、売上高100億~2000億円の会社が多い。

―業種的には幅広いのか
イメージで言うとプロクター・アンド・ギャンブルや花王、ライオンのようなゾーンと、家電であればパナソニックやソニーグループ、化粧品では資生堂やコーセー、(飲料では)アサヒグループホールディングスやサントリーホールディングス、キリンホールディングスといったゾーンに分かれる。

―ナショナルブランドが多いのか
どうしてもそのような傾向にある。今後は、セクターの3~4番手だがより上を目指したいという企業や、地方にたくさんある優良な製造業のマーケティングも支援したい。

―マーケティングプロセスの市場調査の部分に「インサイトドリブン」と「カスタマードリブン」に基づくサービスがあるが、具体的にどのようなことをするのか
インサイトドリブンは、実際に生活者の自宅に訪問して商品を使う姿を観察する。そうするとインタビューやアンケートには表れないようなその人自身では気づかない行動をする。それを発見した時に、すかさず、行動について質問して深堀りする。

「自分で気付いていなかったこと」をインサイトと呼び、それを発見すると非常に革新的なことや皆が普遍的に困っていることを抽出できる。我々はその気付きを会社に持ち帰りワークショップを繰り返す。最終的に製品コンセプトなどをアウトプットすることをパッケージ化している。

カスタマードリブンはいわゆるインターネット調査で、定量的に1000~2000サンプルの調査を実行する。一例を示すと、ある商品にロイヤルカスタマー(忠誠心の高い顧客)が何割存在して、一般顧客層が何割を占め、離脱してしまった人たちがどのぐらいいるかセグメント表を作成して明確にする。一般顧客をロイヤルカスタマーにすることが最優先か、製品やサービスに触れていない層に認知してもらうことを狙うべきか、我々のノウハウを使いながら相談して、施策を実行する入り口にする。

―生活者パネルを使う企業は何社かあるが強みは何か
我々はインターネット人口の縮図にしようと取り組んでいる。パネルを構築する母集団で、一般の生活者の人口構成や年齢比、世帯年収などで偏りがあると、正しい情報が引き出せない。我々はアフィリエイト広告で人を集めるが、インターネット人口とずれた部分があれば、そこを補強する。特定の層が増えた場合には(情報の収集を)一旦止めるというように細かく運用し、インターネット人口の縮図に近い母集団を形成する。

例えば、ECを行うような会員組織で「ECサイトに関する調査」のようなアンケートを取る。すると、母集団の人たちは皆インターネットで日常的に買い物をするため、バイアスのかかったデータが入ってくる。それを防ぐためにネット人口の縮図となることを実現していることが、他社とは異なるところだろう。

―中長期的な成長目標は
現状は、年間25%の売上高成長を継続できるだけのものはあるだろうと、その計画で進めている。

―その成長目標はコロナ禍とは関係ないのか
コロナ禍の影響によって数値を上げ下げすることはなく、昨年や今期の実績を踏まえて計画している。

―2021年9月期の増収部分で最大のものはデジタルマーケティングだと思う。コロナ禍で予算を預かっても消化できない状況だそうだが、コロナ禍との関連性や成長の要因は
マーケティングプロセスに沿った時に、インサイトドリブンやカスタマードリブンという局面のサービス提供が終了して、デジタルマーケティングの領域に入っているクライアントが多数登場している。計画していた数字には到達するだろうが、開始時期や量が少し後ろに倒れている。通期で見た時には、計画した数字を十分達成できる水準で進捗すると見ている。

―株主還元について、中長期的な目標は
3年ぐらいのスパンでは成長投資に資金を振り向けたい。会社の基盤ができ数字が安定したタイミングでしっかり還元していきたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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