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上場会見:ブロードマインド<7343>の伊藤社長、解決のスピードを上げる

26日、ブロードマインドが東証マザーズに上場した。初値は、公開価格(810円)の1.93倍の1566円を付け、1304円で引けた。複数社の保険を扱う独立系の乗合代理店。生命保険契約の仲介による代理店手数料を収益源とし、メットライフ生命保険の売り上げが半分を占める。累計顧客数は6万1423世帯(2019年度)。伊藤清社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

―初値が公開価格を上回った
ドキドキしたが、良かったと同時に、身の引き締まる思いになった。

業法の枠を超えてサービスを提供できると話す伊藤社長

業法の枠を超えてサービスを提供できると話す伊藤社長

―上場の目的は
信用度が大事だ。優秀な人材を確保し信用度を高め、顧客を増やしたい。2011年から新卒を積極的に採用している。高齢化社会になるなかたくさんの顧客から相談が来て我々が携わる。楽しくない老後を過ごす老人を作らないために、いち早くたくさんの人に関わり、解決できるスピード感を持つ時期だと感じた。当社は新しい会社ではないが、 IPOで知名度を高め、優秀な人材をたくさん採用し、事業展開のスピードを上げたい。

―コロナ禍の影響は
(遠隔会議システムの)ブロードトークは東京五輪を想定して作った。オリンピックが開催されると、顧客が外で会ってくれず自宅にいるケースが増えると予想した。しかし、コロナ禍で2020年3月ぐらいから使うことになった。

提携先のカード会社からも、我々がシステムを導入していたことから、そのまま続けてほしいとの話があり、顧客からの相談件数は以前よりも増えた。そのため、コロナ禍の負の影響はさほど感じていない。

―新卒社員が中心で、給与制を採る狙いは
私はソニー生命保険出身で、98人の同期が5年後には5人しか残らなかった。業界の通常の仕組みであり、ほとんどの人が見込み客を作れなくなって辞める。悪しき保険業界の慣習であり、(自身も)顧客と何らかの保険を契約した後に、「一生お客様をお守りしますよ」と言ったが、それができなかった。せっかく顧客にアドバイスできる能力があるのに見込み客を作れずに辞めてしまうのはもったいない。

ソニー生命を含めた保険業界と真逆で、見込み客を会社で発掘してコンサルティングに集中できる環境を作り、生活に直結するフルコミッション型ではなく給与制にすることを考えた。新卒は初めての会社が我々の会社になるわけだが、育てがいがある。正義感もある。給与制にすることで顧客に高い商品を売ろうという感覚がなくなる。評価制度では、いろいろなものを考えたうえでクロスセルできたかも対象としている。それが違う。会社としては、一般的な代理店と比べ利益率が高い。

―今後展開するファイナンシャルプランナー向け会員ビジネスの収益構造は
ファイナンシャルプランナーは見込み客が作れないと生活できない人が多い。将来的にはアドバイスに対してフィーを取る欧米のような時代が来るだろうが、まだ早い。我々が顧客を紹介することで、月額か年額かは決めていないが、会費を取り、案件があれば紹介する。会員のレベルをチェックして、教育することにも料金を取ることを含めて考えたい。

―売上高の割合が、生保代理8割、不動産販売が1割、損保で5%、金融商品仲介が2%、住宅ローン代理が1%とのことだが、将来的に比率を変えたいのか。理想の姿があれば聞きたい
現在は、20~40代のファミリー層の顧客が非常に多い。結婚・出産のタイミングが多く訪れるため、保障のニーズが高く生命保険が大きい。この世代が将来的に50~60代のリタイアメント世代に入ると、保険の厚みは大きくは要らなくなり、投資やお金を増やす段階となり、証券系商品を提供する。不動産を持ちながら老後資金が足りない場合には、リバースモーゲージやリースバックのアドバイスをして貢献し、不動産販売の機会も増える。循環する過程で、8割を占める生命保険が7割になり6割になる可能性はある。

ファイナンシャルプランナー向けの会員ビジネスを売上高に加えることを考えており、大きくしたい。できれば、2~3年の間に売上高の1~2割を占めるように少しずつプラスに変わればいい。

―今年できる金融サービス仲介業とどう差別化するか
大きめのフィンテック系の会社と1年ほど前に提携が始まった。一昨年に、金融サービス仲介業について(検討を)始める前のヒアリングで金融庁の職員が当社を訪れた。金融庁側も素人がいきなり何でもできることを怖がっていた。

金融サービス仲介業はある程度の縛りのなかでアドバイスできるもので、円建てのみでドルや外貨が入るとだめだとか、変額(の商品)や、ミドルリスク・ミドルリターン的なものは難しい。

我々は全て認可登録し、資格を持つ。フィンテック系の会社ができないものを当社がカバーし、しばらくは共存できる。今組んでいるフィンテック系の会社もそのような考えを持っている。

金融サービス仲介業とはいっても、本当に聞きたいことが聞けないのはどうなのかという時に、それ以上の相談がある場合には当社と組んでもらう。積極的に仕組んでいきたい。

―メットライフ生命による株式の売却をどう解釈すれば良いか
鵜沢敬太取締役:メットライフ生命は当社の第4位株主だが、上場のタイミングで必要な資金と流動性を考えてオファリングのバランスを考えた。売り出しに応じるとのことで、一部売り出してもらった。本業での関係もあり、引き続き良好な関係を築けると安心してもらった。

―配当政策は
伊藤社長:既に利益を出している会社であり、上場を機にいろいろな投資をするが、優待券があるわけでもない。これまでも積極的に配当を続けている。売り上げや利益が上がる段階で増配したい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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