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上場会見:シキノハイテック<6614>の浜田社長、試作から量産まで展開

24日、シキノハイテックが東証ジャスダック・スタンダードに上場した。初値は付かず、公開価格(390円)の2.3倍となる897円の買い気配で引けた。富山県魚津市で1975年1月に設立。半導体検査装置の製造とLSIの受託設計、銀行ATMなどに使われる産業用カメラの3事業を柱とする。浜田満広社長が東京証券取引所で上場会見を行った。
―上場という節目に当たっての感想は
塚田隆会長:さらに発展させながら株主に報いなければならない。世の中になくてはならず小さいけれど力強く引っ張る企業を目指す。

塚田会長は会社の沿革上、転換点となった2004年のカネボウからの電子関連事業の譲受など、上場を目指した経緯について話した。

塚田会長は会社の沿革上、転換点となった2004年のカネボウからの電子関連事業の譲受など、上場を目指した経緯について話した。

―ジャスダック市場を選んだ理由は
マザーズも検討したが、急激に伸びる企業を中心に上場している。主幹事証券と検討した結果、歴史がそれなりにあり、売り上げが40~50億円台と少し停滞した形になっており、ジャスダックを選ぶのはどうかとの提案があった。

我々は、これから株主になってもらえる皆さんが期待できる企業になろうと、その願いや夢を叶えられるということからジャスダック市場を選んだ。

浜田社長:補足すると、東証マザーズは高い成長可能性の市場と認識している。ジャスダック市場は安定性のある、それなりの歴史がある企業が望ましいという勧めがあり、ジャスダック・スタンダード市場へ上場した。

―上場を今後どう活かすか
一番の目的は知名度の向上による優秀な人材の獲得だ。本日以降、優秀な人材の獲得に向けて活動をさらに加速したい。

―東京と大阪、福岡に拠点を持つが、どういう面での人材確保を目指すのか
当社が展開するマイクロエレクトロニクス事業は、エンジニアリング事業だが、特にアナログ分野、デジタル分野でのエンジニアの採用を加速する。東京と大阪、福岡ともに同じような考え方になる。

浜田社長は、人材確保について、富山県出身で、東京や関東・関西地区で仕事をしている人を含めて、Uターンとしての呼び込みを期待できるのではないかと話した。

浜田社長は、人材確保について、富山県出身で、東京や関東・関西地区で仕事をしている人を含めて、Uターンとしての呼び込みを期待できるのではないかと話した。

―競合状況の認識は
各事業で、それぞれに競合状況がある。違いから説明したい。マイクロエレクトロニクス事業は、特にアナログに強い。いろいろなものがアナログからデジタルにシフトするなか、一定の分野では、アナログはなくならない。アナログ技術者は育成に長い時間を要し、絶対数が多くないため、希少価値が当社の強みになる。競合は三栄ハイテックスや、フォトマスク系の印刷会社の子会社である設計会社などだ。

電子システム事業は、半導体検査装置では品質面の優位性があり、売り切りではなく、アフターサービスやメンテナンスを強化し顧客との連携を強くできる。検査コストの軽減要求に対応すべく、装置レンタルや中古販売も開始した。競合先は、エスティケイテクノロジーと藤田製作所だ。

製品開発事業は、低価格のカメラモジュールを小ロットから提供でき、多品種少量の生産体制が強みだ。加えて、売り切りではなくアフターサービスが充実し、様々な顧客のニーズに柔軟に対応できる体制を持つ。日本ケミコンの一部門を競合先と見る。

―アフターサービスやメンテナンスはストック型収益なのか
電子システム事業は、基本的にストック型のビジネスになっており、製品開発事業ではそうなっているものとそうでないものがある。

―製品開発事業で、監視カメラを医療・介護や車載向けに広げるとのことだが、どのぐらいのスパンで業績に寄与するのか
分野によって違いはあるが、医療や介護は直近1~2年で成果が出る。自動車業界向けでは、顧客の評価も含め最短3年ほどかかるため、3~4年後から業績に寄与すると想定する。

―マイクロエレクトロニクス事業で、今後のビジネス戦略として、「ターンキービジネスへの展開」を掲げるが、具体的にはどのようなものか
ターンキービジネスは、試作から量産までのビジネスを行う展開だ。従来は、設計・開発部門だけの展開だったが、試作から量産の展開まで、ものづくりに絡む事業に参入したい。

―どのような製品を手掛けたいのか
アナログLSIから考えている。

―3月19日のルネサスエレクトロニクスの工場火災や、世界的な半導体需給の逼迫といった事象は、ビジネスに影響があるのか
半導体の需給逼迫の状況について、影響はある。ただ、直近での半導体の確保は完了しており、業績への大きな影響はない。一方で、ルネサスエレクトロニクスの火災の件は、現在、影響度を含めて調査中だ。

―配当政策は
まずは、内部留保の充実による一層の事業拡大、優秀な人材の確保や新技術の導入、独自の製品開発に向けた投資を行うために配当を実施していない。自己資本比率40%を起点に検討したい。今年3月末の自己資本比率の予想は35%だ。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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