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上場会見:アクシージア<4936>の段社長、メイドインジャパンが絶対条件

18日、アクシージアが東証マザーズに上場した。公開価格(1450円)の1.4倍ほどとなる2051円の初値を付け、2300円で引けた。同社は、「目元」や「抗糖化」に着目した化粧品やサプリメントを製造・販売する。2020年7月期の売上高43億円の86%を中国向けが占め、67.6%は中国向けECによるものだった。段卓社長がオンラインで上場会見を実施した。

段社長は、化粧品とサプリメントの売上高比率を現状の60対40から75対25ほどになるよう化粧品の割合を高めたいと話した

段社長は、化粧品とサプリメントの売上高比率を現状の60対40から75対25ほどになるよう化粧品の割合を高めたいと話した

―今回の上場を踏まえた意気込みは
当社にとって非常に大きなステップになるので、上場をきっかけにして大きく成長したい。上場を通して自社工場の完成が見えてくるし、社会的な知名度も上がる。資金調達手段も増え、ますます成長し、株主に還元できるように会社を拡大したい。

―初値が公開価格を上回った
本当に高い価格が付いて非常に嬉しかった。顧客からの厚い希望や信頼を集めており、今後も顧客や投資家に応えなければならない。ますます責任を感じている。

―日本向けではなく中国向けの化粧品を販売するが、本社を日本に置く理由は
中国では、日本の化粧品のブランドに対する憧れが非常に大きい。中国市場での日本の化粧品のシェアは25%ほどで、日本の化粧品ブランドのファンが、当社の狙うユーザー層だ。メイドインジャパンが絶対条件で、日本で作らなければ顧客は買わない。原料や調合が同じでも中国で作ったら売れない。当社は日本にある会社・ブランドとして、継続して中国で知名度を上げて売り上げを伸ばしたい。

―高価格帯製品をECで販売することで利益率が高いようだが
商品の価格帯は、化粧品で8000~1万2000円ぐらいに設定し、サプリメントに関しては、1万~2万5000円ぐらいの価格にしている。化粧品の原価率は10~20%の間になる。その意味では高利益率を達成している。

―中国市場は欧米や韓国の企業などが広告宣伝費を大量に投下し、市場の争奪が激しいと思う。そのような資本力がある大手企業とどう戦うのか
中国国内ではITの会社のやり方のように、投資ファンドから資本を集めて、顧客を獲得し成長するパターンがよくある。当社の場合は、この5年間営業してきて、中国現地のやり方ではなく、自社の目標を立てて、現在持つものを維持しながら確実に成長させたほうがやりやすい。今後はこれまで通り計画を立ててコツコツと成長する。

欧米との差別化は、マーケティングや、現地のTaobaoオーナーの囲い込み、販売チャネル戦略などいろいろある。独自の強みを活かして展開したい。

―中国市場について、Perfect Diaryなど現地のメーカーも目立つ印象だが、ローカルメーカーとの競合状況や、それらとの差別化は
中国市場は年々伸びている。データによると、今後も継続して年間10%で伸びる。市場のなかで特に大きく伸びるのはECチャネルだ。新しい販売チャネルであるため、既存の企業よりも新しい会社が力を存分に発揮する。ECの場合はやり方が先進的なもので、既存の会社はカニバリゼーションから抜け出せない状態にある。その意味ではPerfect Diaryなどは大きく伸びる傾向がある。

当社は、現地の企業と競い合い最先端で走る。ただし、商品戦略は全く違う。当社は世界的に通用する化粧品のブランドを作って、世界で知名度を上げたい。そのためには、当社の化粧品は決して安くはない。7000~1万円の価格帯で、現地の会社の5倍ほどの価格水準にある。価格では現地の会社と競合しない。

中国の会社が良い化粧品を作っても1000~1500円の壁を越えられないが、当社は日本製なので高く売れることもあり有利になる。今後も日本のブランドを維持しながら徐々に知名度を上げたい。

―中国人と日本人の製品に対する好みの違いや購買の仕方の違いをどう把握し、マーケティングをどう工夫するのか
当社はTmallに出店しており、ビッグデータに直接アクセスできる。大きな違いは顧客の年齢層。当社の顧客は高い商品を購入するが、年齢層が非常に低い。18~34歳の顧客が7割を占める。我々にとっても意外なことだが、2013年頃からスマートフォンの普及でちょうどEC市場が拡大してきた。これらの顧客はスマホを毎日操作し、ネットで購入することに慣れており、我々は主にネットで宣伝する。この客層をうまく取り込んでいる。

好みについては国民的なもので、中国人が好むデザインや現地の環境によって必要になるものがあるため、現地で市場調査を行い、ニーズを取り入れる。

―今の生産体制は
現在は工場を持たないので、化粧品とサプリメントの全てをOEMで作る。化粧品の工場は4~5社ぐらいに依頼し、サプリメントは日本の大手企業3~4社に依頼している。

―自社工場の設立で製品開発スケジュールが10ヵ月から6ヵ月に短縮されるそうだが、業績への定量的な寄与は
今は他社に協力してもらって開発しており、どうしてもそのぐらいの時間がかかる。自社で工場を運営する場合は、いろいろと短縮できる。また、自社工場を作ることによって在庫を減らすこともできる。例えば、2年前に出した商品をリピート生産することで8ヵ月かかることもあった。自社工場があれば2ヵ月に短縮できる。

採算性については、大量に作れる商品を自社で作ることで工場の採算を取ることができる。シミュレーションしており、工場の投資額は20億円と予想し、年間の減価償却費は1億6000万円。主にパート従業員で稼働するため年間の人件費は1億円となる。工場については、概算で3億円の経費がかかる。今、一番人気の商品を月に6万個販売しており、例えば2年後に月10万個の売り上げが上がるとする場合、年間で120万個の生産量になる。この1品を自社工場で製造することで採算がかなり取れる計算になる。

―コロナ禍の初期のように日本と中国との間で渡航ができなくなるなどリスクがあると思うが、国が違うことによるリスクをどう抑えるのか
36のリスクを挙げており、社内のリスク委員会で常に調査して、3ヵ月に1回検討する。(渡航できなくなるようなことがあっても)物流が全て止まることはないと考える。最初は日本の国内工場が止まる心配はあった。幸いにも工場は止まることなく稼働したのでスムーズに輸出でき、売り上げを順調に伸ばした。

―2021年7月期の増収増益目標をどう達成するのか。中国は好調だが、日本国内の需要が落ち込んでいる。どの部分で伸ばすのか、あるいはカバーするのか
日本国内はコロナ禍が終息しないと考え、今期はインバウンドの売り上げを全く入れていない。日本国内は、サロン向けの売り上げが10%を占め、健闘しており目標を達成している。残り9割の売り上げは中国で作る。中国で最も貢献しているのはECの売り上げで、出店から時間の経過に連れて毎月確実に上がっており、この売り上げで達成できる。

―売上高について、何年後までに何億円ぐらいという長期的な目標はあるのか
具体的な金額は言えないが、中国市場は年間10%成長している。当社はこれまで20~30%の率で成長しており、今後も年間25%ぐらいの成長を目標にする。

―株主還元について
キャピタルゲインで還元したい。また、社内の役員会で検討したい。例えば、当社の商品を株主にプレゼントして還元できるのではないか。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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