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上場会見:Kaizen Platform<4170>の須藤CEO、グロースハッカー教育に投資

22日、Kaizen Platformが東証マザーズに上場した。公開価格の1150円を1.74%上回る1170円の初値を付け、1270円で引けた。同社は企業の顧客体験のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するプラットフォーム事業を手掛ける。WEBサイトのUI/UXを改善する「サイトソリューション事業」と、紙媒体の広告・営業・販促資料を動画化する「Kaizen Video事業」などを行う。いずれもプラットフォームを通じて受託した専門人材(グロースハッカー)がプロジェクトに取り組む。須藤憲司CEOが東京証券取引所で上場会見を行った。

動画をWEBサイトのトップページに表示することでKPIが上がること分かったと動画事業の切っ掛けについて話す須藤CEO

動画をWEBサイトのトップページに表示することでKPIが上がることが分かったと動画事業を手掛けたきっかけについて話す須藤CEO

―初値の受け止めは
発行体として言う立場ではないが、これから株価を作っていく。ステークホルダーの皆さんにしっかり成長を実感してもらうことは重要だ。これから毎日頑張っていきたい。

―この時期のIPOの理由は
高﨑一CFO:DXのマーケットの成長スピードが高まり、着目され始める時期で、今のタイミングのIPOが最も適切だろうと社内で議論し取り組んできた結果上場できた。

―プロジェクトに取り組むグロースハッカーの成り手や年収は
須藤CEO:登録したグロースハッカーは個人もおり、法人も50社程度存在する。想像しやすいのは、20人ぐらいのWEBや映像制作の会社だ。

グロースハッカーの9割が東名阪以外の地方の人たちだ。子育て中の母親が少なくなく、介護を理由に地方に在住するエンジニアもいる。我々の仕事は比較的時給が高い。時間で払うわけではないが、一定品質以上の人たちについては、時給換算で5000円を超える。地方で週2~3回働いてもらって年収換算で600万円を得る人や、多いと1000万円を超える人がいる。ハイスキルの人たちが活躍している。

これから需要を伸ばすうえでは、質を高めることが重要。昨日(21日)リリースした通り、スクールの事業を通じて登録者のスキルアップをしたい。例えば、化粧品会社のあるブランドが動画を作りたい時には、単にきれいな動画ではなく、いかに売れる動画を作ることが期待される。また、売れるようなUIにどう変えられるか、我々はたくさんのデータを持っており、トレーニングして質を高めることが強化するポイントだ。

―人材の需給状況は
質を考えなければ、量では今の需要の10倍ぐらいを捌ける体制で、一定以上の品質をコンスタントに出せる人たちに限定すると2倍ぐらいしか捌けない。早晩そのような状況が来ると考えており、教育に投資したい。

―今後の人材募集の見通しは
スキルに関しては、高いスキルを持つが副業したい、あるいは地方で子育て中だが働きたい女性はたくさんいる。そういう人たちの活躍の場がないと認識しており、しっかり作りたい。

―UI/UXと動画、DX事業は等分に展開するのか
UXのソリューションは創業から7年ほどが経ち、KPIが非常に見やすくなり、安定的に成長する。動画事業は急成長しており、5Gを含めて考えると、比較的高い成長率で進捗するのではないか。DXは始まったばかりだが、今、コロナ禍で、非対面・非接触でどのように営業を継続するかどの企業も悩んでおり、市場の高い需要を感じる領域だ。動画に近いような成長率で成長する市場ではないかと見る。

―3事業とも力を入れるのか
それぞれ成長率は異なるが、3事業とも伸ばす。

―テレビCMについては
ゲーム会社のようにロケや撮影が必要ない会社については、当社の方法でテレビCMクオリテイのものを作れることが分かり、実際に作っている。今後も動画制作が必要な領域、特にロケや撮影が必要ない領域は、我々が編集や加工することは十分にあり得る。

例えば、今後は複雑な利用規約を動画にし、顧客への説明を動画にするニーズが増える。毎年送られてくる保険の契約の説明のハガキにQRコードを付けて、問い合わせを促す動画を表示したり、家電のマニュアルを動画化しておくと分かりやすい。コールセンターに来る顧客の問い合わせを減らす部分に活用できる。

幅広い需要があるので、それらを活用しながら顧客のDXにどう貢献するか、これからも用途を広げる。

―UI/UXと聞くと最近上場したグッドパッチなどを思い浮かべる人もいるかもしれないが、競合環境の認識は
グッドパッチやSun Asteriskなどいろいろな会社がゼロから1のUI/UXを作るところを手掛ける。当社は、顧客のサービスがローンチした後にそのKPIを見ながら、どう使い勝手を良くするか改善するフェーズを担う。競合環境という意味ではグッドパッチが作ったサイトやサービスを当社が改善することもある。マーケットそのものは、我々が事業のローンチ後を手伝う領域になっている。

―棲み分けというか良い感じに役割が分かれるのか
比較対象というよりは協力しながら進めるポジションだと思う。

―業界が伸びるなかで、業績の数値目標は、また業界内で目指す立ち位置は
DX市場そのものが今後18~20%の率で成長すると言われ、我々は市場成長率よりも高い数値をベンチマークに置きながら売上高の成長を遂げたい。

―今期第3四半期から黒字化するが、通期業績の見通しはどうか
高﨑CFO:今期から営業黒字になり、売り上げも22%成長で、来期についても2月以降の通期決算でしっかり説明したい。

―売り上げが市場成長率を上回り、それに伴い利益も来期は黒字になるのか
今期の黒字をベースとして、しっかり出せる体制を作りたい。

―M&Aのスタンスは
須藤CEO:M&Aについては、DXを手掛けるうえで必要なものが戦略として合致すれば検討したい。具体的に言える案件が今あるわけではない。

高﨑CFO:我々の戦略に合致するところがあればオープンに議論して進めたい。

―海外をどう見るか
須藤CEO:海外は動画事業にフォーカスして展開している。グーグルやフェイスブック、アマゾンなどのパートナーとの関係を強め。そこからの商流でビジネスを拡大する。米国もアジアもそうだが、コロナ禍で取り引きが増えているのはアマゾンだ。アマゾンを通じて、販売パートナーが検索結果に表示される動画広告を作りたいという需要が伸びている。プラットフォーマーとの提携を中心に海外も伸ばしたい。

―来年から市場区分の変更があるが、上場に与えた影響は
高﨑CFO:現行の市場区分をベースに検討した。今後内容を確認したうえで、どう移行するか考える。

―株主還元は
今は(ビジネスが)伸びており、基本的には内部投資を中心に進めたい。当分の配当については検討していない。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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