CAPITAL EYE

株式・債券の発行市場にフォーカスしたニュースサイトです。

上場会見:かっこ<4166>の岩井社長、不正検知の裾野を広げる

17日、かっこが東証マザーズに新規上場した。初値は付かず、公開価格(2020円)の2.3倍ほどとなる4650円の買い気配で引けた。同社はEC決済の不正を検知するクラウドサービスを提供する。SaaS型「O-PLUX(オープラックス)」を主力商品とし、月額課金と審査料金のストック収益が7割を占める。岩井裕之社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

データサイエンス事業では異なった分野のサービスを手掛けることで知見や技術が増えていると話す岩井社長

データサイエンス事業では異なった分野のサービスを手掛けることで知見や技術が増えていると話す岩井社長

―初値が付かなかった
評価された結果と思う。確認しながら見ていく。

―IPOの目的は
不正検知のサービスのビジネスはこれまでになかった。不正に困ってもこのサービスを使わない顧客が多くいる。そのような人たちは、自分でエクセルなどを使い不正を検知しようとする。我々のような効率的に不正を検知するサービスがあることを知ってもらいたい。

また、信用力を獲得する(ことが目的)。取り引きを審査するために、ECで発生した取引情報を我々に送ってもらうことになるが、信用力の面で契約に至らないケースもあった。

―競合は海外製品とのことだが、O-PLUXの市場のシェアは
非開示だ。海外製品を提供する会社も非開示にしており、正確な統計データはない。東京商工リサーチの調べでは、我々の件数が圧倒的ではないか。全てを把握できないが、調査の結果では使われている。

―中小規模店に広げるためのバージョンアップをすると利用料が下がるのか
場合によっては価格が下がることもある。ただ、それは小規模店舗向けではなく、単価が安い製品を扱う会社がターゲットになる。

これまでは単価数千円の商品を扱う顧客がメインターゲットだった。単価が1000円程度の会社にとっては、我々の審査料金が非常に高く映る。そこに広げるためにバージョンアップをして原価を下げる。

―拡大余地は
EC市場は年率8~9%成長し、我々のメイン顧客の後払い事業者の後払い市場も年率30%で伸びる。市場全体が成長過程にある。また、海外に比べて圧倒的に少ないクレジットカードの不正利用が増えると予想される。これらから潜在顧客は非常に多い。

―業績は市場成長率程度で伸びるのか
ボリュームディスカウントなど契約の方法から、市場成長率とイコールではないが売上額は上昇する。

―低価格帯の事業者にサービスを提供するために原価を低減するというが、原価率の目安は
非開示にしている。

―ビジネスで得た知見を国内でトランザクション・レンディングに生かす流れはあり得るか
他社から協業の話はある。国内でもその分野は進んでおり、参入してもレッドオーシャンになるだけなので、あまり考えていない。海外では余地があり、新しいレンディングなどを展開したい。

―データサイエンス分野でどんなことをするのか
ホームページの事例で紹介したが、アパレルの会社であるアーバンリサーチのデータサイエンス業務を全て行う。彼らの販売データを定期的に借り、ともに戦略立案と結果の検証をして、新しい戦略に生かす。その結果、同社の収益が非常に伸びている。ECでもそのような製品があると言われるが、もっと複雑なことをする。この知見を汎用化してSaaS化したい。

―データ分析のコンサルティングをパッケージ化するイメージか
コンサルティングしたものをシステム化して、同じようなデータを投入すると、同じような結果を返すものを展開したい。

―利益率などKPIの中期的な目標は
重視するのはストック収益だ。O-PLUXの初回費用やコンサルティングの売り上げは単発で受け取る。それらを除いて毎月定期的に受け取るものをストック収益と呼ぶ。その積み上げが会社の体力につながるため、拡大を狙う。目標値は非開示としている。

―調達資金の使途は
主にO-PLUXのバージョンアップとSaaS型の後払い決済システムの開発に充てる。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


CAPITAL EYE © 2016
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社キャピタル・アイは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社キャピタル・アイ及び情報提供者に帰属します。本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。