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上場会見:MITホールディングス<4016>の鈴木社長、レガシーから最新技術まで

25日、MITホールディングスが東証ジャスダックスタンダードに新規上場した。初値は付かず、公開価格(690円)の2.3倍となる1587円の買い気配で引けた。同社はソフトウェア開発や運用保守、インフラ構築などシステムインテグレーション(SI)を手掛ける。ほかにもデジタルブックやCAD、顔認証などのサービス、ドローンのパイロット育成事業などを行っている。鈴木浩社長が午前に東京証券取引所で上場会見を行った。

これまで利用がなかった分野への顔認証サービスの導入を進め裾野を広げたいと話す鈴木社長

これまで利用がなかった分野への顔認証サービスの導入を進め裾野を広げたいと話す鈴木社長

―上場の目的は
設立から30年が経過し、さらに発展させるためにはさらなる営業基盤を確立しなければならない。同時に、企業としてのイメージをより認知してもらう必要があった。また、認知度が上がることでの人材の確保(が容易になること)を考えている。信用力の向上でM&Aも積極的に展開していける。

―いつから上場を検討していたのか
具体的には8年ほど前から動き出した。

■黎明期から一貫
―公共・通信系に特に実績がある理由はなにか
当社は30年ほど前にシステムイオという会社を基礎に立ち上げた。その際に当時の日本電信電話公社(現在のNTT・同グループの前身)の周囲の、富士通や日立製作所といった企業とタイアップして、年金のシステムや通信キャリアの料金計算のシステムを開発した。その流れを今も継続している。

―技術的な強みはなにか
日本のIT技術の黎明期から一貫して基幹系システムを開発しており、レガシーシステムから最新の技術まで全て取り扱うことができる。

―今後注力していく分野は
ソリューションサービスを全体的に強化する。デジタルカタログではサービスの種類を増やし、SaaS型のサービスやサブスクリプションなど提供形態を拡充する。それによってマーケットをさらに拡大する。特にデジタルマーケティングはセキュリティが高く、単なる電子書籍やカタログだけでなく、電子文書管理にも使えるため、その方面で伸ばす。

CADでは、国土交通省が推進する「i-Construction(ICTを建設現場に導入し生産性を向上させる取り組み)」に合致させるべく開発を進めている。デジタル化推進に合わせて伸びていくと見ている。認証ソリューションは、今年は新型コロナウイルスの影響があったため、非接触型サービスの需要が非常に高く、成長していくのではないか。ゴルフ場の会員向けサービスにも使われており、さらにサービスを拡充し競争力を確保していく。

ソリューションサービスは、マーケティング力を強化し、5年後に売り上げ全体の3割まで引き上げることが基本となる。

―中長期的な成長イメージについて
当社はSIerとして立ち上がっており、今後も同ビジネスは大きな柱となる。SIerビジネスは人の確保が難しい状況になっており、安定的に拡大成長することが柱となる。得意とする公共系や通信キャリア、金融、エネルギー分野で、今後予定されている5~10年にわたるシステム刷新に向けて人員を効率的に配置し、安定性と収益性を高める。DX推進の点では、中小規模の事業者向けにDXの裾野を広げるエンドユーザー開拓でSIの利益率を高めていく。

―2次請けの案件が多いようだが、上場を機に新しい展開はあるのか
考え方が2つある。今手掛けているエネルギーや公共系は開発費用が非常に大きい。数十~数百億円規模になるため、富士通や日立、NTTグループとの協業を考えていかざるを得ない。そのため基幹系システムに関してはメーカーからの2次請けが基本になる。一方で、中小規模事業者に向けたサービスでエンドユーザーを拡大することが基本的な視座になる。

■空撮とCADの融合
―ドローン関連事業の現状と成長イメージは
DIA(Drone International Association)という国交省の認可を取った団体を設立した。そこで全国的にパイロットを育成している。またDIAの配下にあるパイロット育成団体と提携を進めている。ビルの老朽化検査などに取り組んでいるが、今後は、 CADとドローンを融合させ、ドローンで空撮したデータを3D化するサービスなどを推進していく。

―橋や建物の検査を自律飛行で進める会社が多い印象だが
マニュアルでも検査している。直近では、先月ぐらいに実際に取り組んでいる。

―業績への寄与はまだ先か
まだまだ裾野を広げる段階であり、数年先になる。

―例えば、2年前に上場した自律制御システム研究所<6232>などほかのドローン関連業者との連携は
今はパイロットの育成を主体に進めており、他社とは連携していない。

―ミャンマーに進出したのはどのような戦略からか
海外拠点は、ベトナムや香港、シンガポール、タイを候補にしていた。ミャンマーを選択した大きな理由は、アセアン諸国にビジネスを展開するには地政学的に効果的な位置にあることだった。また、人件費がベトナムの半分以下であり、オフショアとして展開するのに収益性が高いと判断した。

―11月15日に日本を含む15ヵ国が署名した東アジア地域包括的経済連携協定(RCEP)の影響をどう捉えるか
ミャンマーも新型コロナウイルス感染症拡大の影響でロックダウンになっており、まだ見通せない状況だ。

―配当政策は
今後も継続して配当していく予定で、配当性向は3割まで引き上げていきたい。

MITHD<4016>の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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