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上場会見:さくらさくプラス<7097>の西尾社長、ファンドで保育環境を整備

28日、さくらさくプラスが東証マザーズに新規上場した。公開価格の2330円を47.42%上回る3435円の初値を付け、2735円で引けた。同社は東京23区を中心に認可保育所や小規模認可保育所などを直営する。2020年7月期末時点で60施設を運営しており、うち東京23区内の認可保育所が88%を占める。保育園を対象にした不動産ファンド運営事業も手掛ける。西尾義隆社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

運営する保育園は駅から10分以内の立地にこだわり、職員の確保などの面でも競争優位性があると話す西尾社長

運営する保育園は駅から10分以内の立地にこだわり、職員の確保などの面でも競争優位性があると話す西尾社長

―初値が公開価格を上回った
上場の目的として多くの人に保育に参画してもらいたいと考えており、興味・関心を持ってもらったことはありがたい。同時に身の引き締まる思いで、期待に応えたい。

―オファリングサイズ決定の背景は
需給のバランスを勘案しながら、来年の開園計画を軸に必要な資金を調達するための額を定めた。

―(経営陣の)不動産業でのノウハウを具体的にどう活かしているのか
東京の地価は非常に高い状況にある。例えば、1~2階が保育所で3階が保育士向けの寮になっている施設がある。保育所のみでは収支が合わない物件は、上に住宅を併設することで土地の値段を吸収しやすい。

豊洲(東京都江東区)の物件は、豊洲駅から1分の立地で土地が狭い状況だが、1~3階が保育所になっている。4~5階はサービスオフィスになっている。保育所単体では事業として成立しない場合でも、このような物件を作れば土地の価値が上がるのではないか、開発できるのではないかというノウハウを活かして施設づくりに取り組んでいる。

―サービスオフィスはどのような会社のものか
ザイマックスが借り上げてサービスオフィスとして運営している。

―今後の新規開園ではどのような施設との融合を考えるのか
場所によっては、1階がコンビニエンスストアで2~3階が保育所といった施設や、保育所と保育士確保の意味で住宅(ワンルーム)を一緒に作ることを検討している。地域ごとに最大限活用できる方法を検討しながら保育所とうまくミックスさせていく。

―想定する開園地域は
東京23区を強みにしており、ニーズがまだ強いと実感している。例えば、品川区でも大崎や武蔵小山周辺といった場所に特化しており、地域の中でもそのエリアに応じて開発したい。

―不動産ファンド運営事業の今後の展開は
来年の春に向けて私募の2号ファンド組成の準備を始めている。1号ファンドの倍ぐらいの15物件・100億円規模になる。向こう5年で200~300億円規模のファンドを組成し保育所を整備しやすい環境を整えたい。

将来的にはファンドが増えていくとそれをリートにすることなどで流動性を高めていけるのではないか。

―不動産ファンド運営事業のA.P.アセットマネジメントはどのような会社で、出資者と利回りは
A.P.アセットマネジメントはAM会社の立ち位置で参加し、1つの事業会社が出資している。2号ファンドに関しては複数の投資家に参画してもらい、保育所の整備や発展に協力してもらいたい。オーナー側の投資額に対するリターンは5%ぐらいの利回りになる予定だ。

―ファンドの運用期間は
5年の期間で進めており、(満了後は)そこからもう一度組み直すパターンを視野に入れている。

―他社物件の組み入れの背景にオフバランス化の需要があるが、事業承継の面からニーズはあり得るのか
出てくるのではないか。事業承継や、保育士を集めることが難しい会社が出ている状況もある。うまく関連させて運営しながら不動産を動かしていきたい。

―一定の新設需要が見込まれるが、2025年以降の事業の成長性は
今のペースで年間13園の新設を計画するが、2024年は1つのメドと見ている。その後も一定数の開園が必要になるので、必要な数を手掛けていきたい。それに付加する形でのファンド事業は、新しい園だけでなく、オーナーチェンジで既存園に対応できる。今誰かが所有している物件を流動化することでプラスアルファの業績を積み上げたい。

また、ベトナムのハノイでも展開しているため、そのような場所での事業の足掛かりとして、可能性を広げたい。

―保育事業へのICT導入は
少しずつ取り組みを始めている。保育士の人手が不足しがちな業界で、本来人にしかできない仕事と、ICTで時間を短縮できる仕事を分離している。まだ掘り下げる余地があると感じている。

―配当政策について
今は投資の段階だが、リターンを還元するタイミングが必要だと思っている。2~3年内には実現させたい。

さくらさくプラス<7097>の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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