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上場会見:タスキ<2987>の村田社長、駅近マンション販売にテック活用

2日、タスキが東証マザーズに新規上場した。初値は付かず、公開価格である670円の2.3倍となる1541円の買い気配で引けた。同社は東京23区内で駅から徒歩5分以内の投資用マンションを相続税対策の富裕層を主要顧客として販売する。建築プラン自動作成システムと連動してAIが土地を査定し不動産の仕入れに関する判断の基礎となる作業を自動化する「Touch & Value」の開発や、物件を案内するVR、IoTなどの活用で業務効率の向上にも注力する。村田浩司社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

開発中の査定システムを使うことで、物件購入の判断に掛かる時間を1週間から数分に短縮できると話す村田社長

開発中の査定システムを使うことで、物件購入の判断に掛かる時間を1週間から数分程度に短縮できると話す村田社長

―初値が付かなかった
大変ありがたく緊張感を持って受け止めている。

―昨日東証のシステムトラブルがあったが、今日上場した感想は
日本全国というか世界中の人が予想していないことが起きた。我々も困惑したが、東証の担当者と連絡を密に取って状況を1日中把握できていたので東証を信じて復旧を待ち、祈るような気持ちであった。結果的に影響はなかったが多くの投資家が大変な思いをしたので、そちらを心配している。

―システム障害で複数のメディアから取材を受け注目を浴びたことをどう受け止めているか
昨日と今日のことは一生忘れない。広く世間に見てもらえたという点では幸運だと感じている。

―コロナ禍の用地仕入れへの影響は
用地仕入れが進む方向になっている。例えば、四谷(新宿区)で3物件を購入したが、1階に飲食店が入居している点で共通していた。政府の救済措置もあるが追い付いておらず、家賃の支払いが滞るなど最近はオーナーの資金化ニーズが多い。急いでいる人もいるし、不況が長引くことで資金を手元に置きたい需要が増えて仕入れが増えている。

資金化需要があるため安くなることはない。高くなるかというと、その需要が落ち着くまでは高くならず、一定の価格で推移していくのではないか。

―2020年9月期の引き渡し戸数は30件だが、来期以降の見通しは
柏村雄取締役:約30%のトップライン増加を想定しており、10件程度の増加を想定する。

―中長期的に仕入れエリアを東京23区から広げるか
村田社長:賃貸の状況は実需用と賃貸用不動産で2つに分かれる。実需用では都心に住む必要がなくなった人が一定数いて高齢者は郊外に移転する傾向ある。ただ、我々が提供する駅近のワンルームマンションに住むのは、都心に住む必要がありアクティブに動く若い世代の人が多い。例えば、門前仲町駅から徒歩2分の賃貸物件は内見する顧客が多いというのが実情だ。単身者向け賃貸不動産はコロナ禍でも顧客が付いていく。

―仕入れエリアを広げずに事業を続けるということか
そうなる。

―東京の基準地価が上がっている状態で、粗利の取り方は
建築コストは現状高止まりしている。東京圏ではオリンピック工事が多く、人が取られて民間工事を請けてくれるところがいない状況がしばらく続いていた。今は落ち着きつつあり東京圏の工事は一段落している。

―粗利率は現状を維持するか
変わらない。

―昨年にリリースした給与前払いプラットフォーム「タスキDayPay」の現状と今後の展開は
柏村取締役:不動産・建設業界に特化して展開している。建築業界はオリンピックの準備などで人手不足が深刻な状況にある。工事を依頼している建設業者にも影響が及んでいるため、何か手伝えないかとサービスを始めた。もう1つは、今後外国人が増えていくなかで外国と日本の給与の文化の間の溝を埋める支援をしたい。外国人の動きが活発ではないため、様子を見ながら事業を進める。リクエストのあった企業には提供しており一定のニーズがある。訴求していきたい。

―DayPay事業の特長と強みは
日本の給与の文化は月1回の支払いで、長いところでは末締めの翌月25日払いという企業が多い。そういう企業に日払いや週払いのプラットフォームを導入し、事務作業の軽減になると喜んでもらっている。システムをスクラッチで独自開発し、中小企業向けの仕様で提供していることが強みだ。

―「Touch & Value」で自動生成される最適な建築プランはどのようなものか
村田社長:容積率と斜線によって高さが決まり、何平米取れるか算出する。そこから先は居住用建物かホテル、あるいはオフィスを建築するか選択できる仕組みを検討している。

―自動生成される建物のデザインなどは標準的なものを採用するのか
標準的で万人受けするものを採用する予定だ。

―利用と開発スケジュールについて
まずは社内の効率化のための利用を検討している。そのうえでBtoBやBtoCに幅広く提供したい。この半年で社内のプロジェクトに使い、1年以内に実用化して外部販売を目指す。

―テクノロジーの活用はトップラインの伸びに寄与するか
柏村取締役:現状はアセットを積んでいるため利益率は高くならず、システムを外販することでフィー収入を得て利益率を高める。

―トップラインに貢献するか
「Touch & Value」は業務を効率化することから、主に収益面への貢献を期待する。

―VR動画の活用で海外購入者の比率を高めたいのか
村田社長:これまでの購入者の10%はアジア圏の人で、東京の不動産は安定的で魅力があるという評価があるので伸ばしていきたい。

―2017年に新日本建物から独立したが、村上三郎非常勤取締役(発行体の取締役会長)との事業上の協力関係は
今はない。

―法人株主との関係はどのようなものか
柏村取締役:取引先もあるが純投資をしてもらった。

―配当政策は
村田社長:配当性向35%を目標に進めていく。

タスキ<2987>の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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