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上場会見:ミクリード<7687>の片山社長、スーパーサブの仕入れ先に

16日、ミクリード<7687>が東証マザーズに上場した。初値は公開価格の890円を8.09%下回る818円を付け、675円で引けた。同社は個人経営の居酒屋をメインに中小飲食店への業務用食材をオンラインで販売する。片山礼子社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

マーケットアウトで顧客の声からサービスを作ると話す片山社長

マーケットアウトで顧客の声からサービスを作ると話す片山社長

―初値が公開価格を下回った
我々は外部から見れば外食産業であるため、影響を相当受けるだろうという初値と思う。あまり悲観しておらず、今後新型コロナウイルス問題が終わった後、事業を株主に見てもらい、それなりに戻してくると考えている。

―上場の目的は
主に会社の知名度を上げたいと考えたからだ。BtoBのビジネスであるため、影の立役者として自分たちが表へ出ていくことができない。こんな会社が上場したと我々の顧客に存在を知ってもらいたい。

また、上場準備に当たり、社員を9人から22人に増員する際、ヘッドハンティングの会社を使ったが、最終的に知名度で去っていった。私が役員を一本釣りした経緯から、上場しているという安定感が欲しかった。

―上場準備で大変だった点は
新型コロナウイルスの影響で、1対1の対面で訪問できず電話会議に変更した。ラージミーティングに来る予定だった投資家について、別途取材の申し込みがあった。一度も会ったことがない投資家に電話会議で対応することで、伝えたいことが伝わったかどうか感覚的に分からないため苦労した。

―新型コロナウイルスの影響は現状大きくないというが、多少は出ているのか
軽微ではあるが、どうしても東京都近郊の顧客がいるため、その部分は厳しいと考える。

―同じグループのカクヤスとの連携は
今は代理店政策の一環でカクヤスが我々のエージェントの一つになっている。決算短信にも書いたが、上場するに当たり条件を大幅に見直してトップラインが落ちた。

今後、彼らとの取引や全てのエージェントとの取引が公平に行われていく点について、カクヤスは彼らの商流に合うものだけを扱うことになる。大幅な拡大を見込んでおらず、多少の上下があると考えている。

―筆頭株主が国分グループ本社に変わったが、新たな取り組みがあるのか
一時的なものだ。筆頭株主がSKYホールディングスであったため、オーバーアロットメントの玉を全て同社に受けてもらった。売り出しの15%を返すと3月末に再びSKYHDに戻る。意図的に筆頭株主を変えたわけではない。

―4000点のアイテムのうち、プライベートブランド(PB)はどのぐらいあるのか。どのようなものがあるのか
パッケージ系のPBなど3割ほどある。焼き鳥の盛り合わせなど通常であれば1種類50本入りの物を5箱を買ってもらうところ、5種類を一つのパックにして販売している。豚バラの柔らか煮は9割の下処理工程が施してあり、解凍して味付けをしてもらうだけの物などがある。中小の居酒屋が使いやすいようなパックにしている。

―売上高に占める冷凍食品の割合は
85%で推移している。

―個人店がメインで与信の問題は
25年間、個人店と主に取引をしており、登録時点で審査をして与信以上になったら販売しない形でバッファーを掛けている。研究に研究を重ねた計算ロジックでほぼ貸し倒れがない。年間約0.3%が貸し倒れるというレベルになっている。2019年2月から現金取引ができるようになっており、現金やクレジットカードで取引する。一定の取り扱いになってから売り掛けに移行するため、貸し倒れ率がさらに下がる。

―物流費の考え方について
大きく言えばヤマト運輸とSBSホールディングスの2社を使っている。ヤマト運輸については時流で値上げ(の要請)が相当来ており、まだ決着してない。これからもやり取りしながら進めていくことになるが、第一弾の時には、粗利を約3%上げることで(顧客に転嫁して)回避した。

顧客の離反はなく、我々は商品やサービスの力で支持を得ていると考えている。価格が安いからミクリードという形ではない。今後ヤマト運輸がどう動くかは全く分からないが、顧客の理解を得られる形で物流費の高騰に応えていく。

―今後の成長戦略を改めて聞きたい
新しいシステムを2019年2月にリリースし、約1年が経った。旧システムの頃は顧客の登録もできなかった。現金決済ができず、クレジットカード決済や代引きができなかった。ECから顧客を誘致できるようになり、広告費を注ぎ込み、いろいろなチャネルから顧客を取り込み始めている。

もともとはカタログを送ってアウトバウンドで顧客を獲得してきたが、地上戦から空中戦へ戦場を切り替えたことで、来てほしい顧客とそれに付随する顧客が増えた。メインとする居酒屋の近場にいる中小規模の顧客も取り込んでいく。ただ、今の顧客が我々のことを重要視しているため、居酒屋をメインに商品を開発する。ようやく独自のシステムを持ち、自分たちの活動をできる状況になったため、一気呵成に顧客を取るために、EC系の各種提携先と取り組みをしていきたい。

―沿革上親会社(株主)の都合に左右されてきたと思うが、改めて次の目標について聞きたい
親会社がいろいろ変わってきた。もともとカクヤスグループの親会社のSKYHDが2016年1月に持ち株会社に移行した際に、カクヤスが上場したいと先に言い、上場に当たり取引条件を整備して、システムからも出ていけという話になった。そこまで言われるのであれば自分たちも独自の道を歩くということでIPOがスタートした。

今まで独自のシステムを持ったことがなく、こう変えたい、独自の展開をしたい時に展開を阻まれていたことがある。独自のシステムができたことによって、自分たちが展開していきたい戦略や打ち手によって改修できるようになったため、好きなように事業ができることは第二の誕生として羽ばたけると考えている。

数字については開示できないが、顧客を一定の割合で取っていき、1顧客当たりの単価を引き伸ばしていく。今までは好きなことができなかったので、溜まっていた鬱憤をぶつけてここで大きく爆発させていきたい。

―ライバルはいるのか
通販という形で捉えると、三菱食品の子会社のクロコが運営している業務用ネットスーパーのロコパンが一番近いと思う。ただ、彼らはメーカーの商品をそのまま販売するため、メーカー名がサイト上に載っている。我々は顧客の希望から商品を作っている。売り方や商品の選択が全く違う。

営業担当者が走っている食品卸が一番の敵になるとは思うが、彼らと同じところで勝負をしても勝ち目がない。たくさん使う食材で価格競争になる物を今の卸売事業者から買ってもらい、少量、便利な物、少し高いがおいしい物を我々から買ってもらいたい。我々がメインの仕入先になるつもりは一切なく、スーパーサブの仕入先になりたい。営業終了後に注文して翌日の仕込みの時間に届けるため、居酒屋の冷凍庫の代わりとして使ってもらうことを目指す。

―株主還元の方針について
これまで株主3社に20%の配当性向を約束してきた。今後も方針を変えずに進めていきたい。

ミクリード<7687>の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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