CAPITAL EYE

株式・債券の発行市場にフォーカスしたニュースサイトです。

上場会見:カーブスホールディングス<7085>の増本社長、女性向けさらに500店舗

2日、カーブスホールディングス<7085>が東証1部に上場した。初値は公開価格の750円を10.67%下回る670円を付け、680円で引けた。同社は女性向けフィットネス施設「カーブス」の運営などを手掛ける。増本岳社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

事業展開で、健康寿命の延伸を担うと話す増本社長

事業展開を通じて、健康寿命の延伸を担うと話す増本社長

―初値が公開価格を下回った
株主の皆さんには大変申し訳ないと思う。マーケット全体がこのような形であるし、新型コロナウィルスなどの流れのなかではあるが、我々としてはやるべきことをしっかりやっていくことで中長期的な企業価値をしっかり上げていく経営を変わらず実施していく。

―新型コロナウィルスの影響で上場セレモニーがなかった
率直に残念だが、創業期から一緒に頑張ってきてくれた幹部陣やセレモニーを楽しみにしていた社員に申し訳ないという気持ちは強い。

―新型ウィルスの影響と対策について
ポジティブかネガティブかと言われると逆風の側面があるが、顧客に対しては感染予防の基本をきちんとしていくことが第一で、細かく様々な取り組みをしている。アルコール消毒や手洗いの徹底などインストラクターのみならず顧客の入退店時に手指の消毒をしてもらう。毎年インフルエンザが流行する時期には予防を強化していたため、それにプラスアルファで感染予防・衛生管理を行っている。

基礎疾患があるなどリスクの高い人が専門家から発表されているが、こうした人たち向けには、この3月から希望に応じて1ヵ月間休める制度を導入して顧客の健康と命を守ることを第一にしている。ただ、(カーブスの)運動法は免疫力やウィルスへの抵抗力を上げることが医学的に分かっているため、多くの顧客はこういう時期こそしっかり健康づくりをして免疫力を上げるために変わらず通っている。早く明けてほしいと思っている。

―具体的に既存店の売り上げや新規加入への影響はあるか
今のところ、公表する形での数字への影響はないが、長引いてくると(影響は)分からないため、もう1ヵ月ほどきちんと様子を見てハンドリングしていきたい。プラスかマイナスかと言われればプラスにはならない。

ただこのようなことが明けた後は、皆さんが積極的に体を動かそうとか楽しもうというのが通例で、おかしな比較かもしれないが、2009年の新型インフルエンザの流行が明けた後に、既存顧客が友人を連れてきてくれて盛り上がったタイミングがあった。このような時期にはやるべきことをしっかりやりながら、地に足の着いた経営をしていくことが大切と考えている。

―閉鎖した店舗はあるのか
現在のところはない。

―店舗が感染源になったケースはあるか
新型コロナに関してそのような事象はない。仮に感染者が通っていた事実があっても、トレーサビリティーをかなりしっかりできる仕組みになっていて、何時何分に誰が店舗に来たか把握できる。そのような場合には速やかに接触者を特定して連絡できる。(感染を)起こさないことが一番大事で、今は顧客に対して、熱や風邪の症状があれば来店を控えてもらい、従業員は朝に検温をして熱があったら休むという対応をして、総合的な感染予防を行っている。注意しながら続けていきたい。

―2020年8月期(の業績)への影響は
まだ答えられる情報がない。

―女性だけのフィットネスは参入障壁となるか
今までも、我々と同じマーケットにいくつかの企業が参入してきたが、大きく成長せず、あるいは撤退している。ハードを真似することは誰でもできるが、大切なものはソフトの部分で、例えばインストラクターが丁寧に指導して運動を継続するモチベーションを上げられるコミュニケーションを図れるか、または顧客同士が友達を作り楽しく通ってもらえるコミュニティの雰囲気を作れるかといった、細かいソフト面のノウハウが重要なビジネスであり、その面では目に見えない参入障壁がかなりあると思う。

―50代以上の女性という特定層の顧客のデータをどう生かすのか
センシティブな部分がありビジネスでということではないが、健康・医療関係の研究機関と我々の顧客の健康データを使った大規模な研究を行っている。変わったところでは鳥取県の大山町の店舗は町との連携で出店しており、大山町と我々と地元の鳥取大学と筑波大学の4者で共同研究に5年間取り組んだ。

我々の顧客の健康データと医療費や介護費用のデータ、店舗に通っていない町民のヘルスリテラシーのデータを取り、過疎自治体の医療費や介護費用の抑制に民間のフィットネスがどれだけ貢献するか研究した。それが我々の顧客や日本の健康政策全体に活かされるのであれば今後も考えていきたい。

―コシダカホールディングスから分離してビジネスを進めやすくなったことはどんなことか
経営上は分離によってやりやすくなったというより、これはスピンオフした理由でもあるが、カーブスというブランド単独で上場することで社会的な信頼度が上がることになり、我々が進めていく戦略の後押しになると考えている。

これから予防やヘルスケア分野に参入していこうと考えており、地域密着営業をさらに強化するために、地域の自治体との連携を進めている。この部分で上場企業であることが大きな後押しになってくる。単独上場の効果を狙ってのスピンオフだった。

―2025年までにさらに500店舗を展開するとのことだが、その内訳は男性向けや海外を含むか
女性向けのカーブスだけで500店舗を加えたい。男性向けカーブスについては中長期的に、女性向けの3~5店舗に1店舗(の割合で)出店したい。海外は現在180店舗程度で具体的な店舗数や会員数について話していない。

―物販はなぜそんなに売れているのか
2019年8月期の売上高280億円のうち物販の売上高は144億円だが、この144億円は末端売り上げと同額となっている。物販はフランチャイズを通さず我々が直販し、フランチャイズ加盟店には販売フィーを支払う。残りの部分はフランチャイズ加盟店の会費売り上げからロイヤリティを受け取り間接的に売り上げが上がる。(国内チェーン)全体の末端レベルで言えば、売上高700億円のうち五百数十億円が会費売り上げで、140億円ほどが物販の売り上げという構成になっている。

なぜ売れているのかについては、プロテインなど健康食品を単純に紹介して販売するスタイルではなく、顧客の食事や栄養の相談に応じながら不足する栄養素を補う提案をする。運動しながら食事を見直してもらい不足するプロテインを摂ってもらうことを地道に積み上げ、それが評価されている。

2年後ぐらいをメドにプロテインの新商品開発を進めており、会員のプロテイン購入率を高めていきたい。

―公募で放出する株が3%強にとどまる理由は
スピンオフであるため、2万人を超えるコシダカHDの株主がそのまま我々の株主になる。3%の数字については、バランスを考えた。あまり多く放出すると既存の株主にとって希薄化につながる。また、フランチャイズとして事業を拡大しており、店舗網の拡大に多額の資金が必要な会社ではないため、多額の調達が必要ではなかった。ブックビルディングをしない限り価格が決まらないため、それで必要な株数を決定した。

―調達資金の使途は
我々のような現場のサービス業では、現場で働く社員の生産性向上が極めて重要。従来、生産性を向上するシステム投資を強化していたが、さらに投資していきたい。それ以外には、ヨーロッパ事業の強化に投じたい。

―スピンオフは何が大変だったか、他社に勧めるか
我々が大変だったというよりも、本体のコシダカHDのほうが日本初ということもあり調整や準備で大変だったと思う。我々のほうは、営業面でかなり自由にやらせてもらってきたが、管理部門の一部を長年、親会社と共通にしてきたため、2年ほど掛けて管理体制の整備を進めた。カーブスHDとしてはあまり苦労していない。勧めるかどうかはそれぞれの企業の事情によると思う。

―配当政策は
今のところ配当性向目標50%を狙っていきたい。
カーブスホールディングス<7085>の情報はこちらでご覧いただけます。
[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


CAPITAL EYE © 2016
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社キャピタル・アイは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社キャピタル・アイ及び情報提供者に帰属します。本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。