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上場会見:ウィルズ<4482>の杉本社長、優待で株式市場を活性化

17日、ウィルズが東証マザーズに上場した。初値は付かず、公開価格の960円の2.3倍となる2208円の買い気配で引けた。同社は上場企業と投資家をつなぐポータルサイト「IR-navi」と「プレミアム優待倶楽部」を運営し、企業から受け取るシステム利用料とポイント利用料を収益源とする。杉本光生社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

プレミアム優待倶楽部の会員数の伸びしろについて話す杉本社長

プレミアム優待倶楽部の会員数の伸びしろについて話す杉本社長

 

―初値が付かなかった
現状の事業モデルからすると資金調達ニーズがそれほどなかったため、市場に出ている株の数が少ないことが影響していると考えている。状況や成長戦略を見ながら、資本政策の参考にしたい。

―上場の目的について
インターネット上で、プレミアム優待倶楽部に関心を示す個人投資家が増えているが、会員登録している株主は十数万人程度とまだ少ない。国内で2000万人が株を売買しており、日本全体の株式市場を活性化するために、より多くの個人投資家に知ってもらう。そのためにプレミアム優待倶楽部を導入する企業を増やしていきたい。

導入企業の株の出来高や株価に対して、実際にポジティブな影響があり、投資家のインカムゲイン(配当)も手厚くなる。結果として株式市場がより活性化すればよい。

―このタイミングでの上場は
2010年に計画を立てたが、リーマンショックの影響で非常に厳しい打撃を受け、断念せざるを得ない時期が続いた。開発投資ニーズもあるため、2020年のオリンピック・パラリンピックまでにIPOを実現させて、次のステージに上がりたいため、このタイミングとなった。

―プレミアム優待倶楽部の収益について
蓮本泰之CFO:法人顧客からのポイントとシステム利用料の売り上げがメイン。定価は非開示だが、両方の売り上げが全体の9割を占める。残り1割は、株主優待の電話注文を受ける際のコールセンター利用料による売り上げとなっている。

杉本社長:ポイントについては、最初に優待倶楽部の導入企業の株主数に連動して、全株主が株主優待を行使した場合の株主還元ポイント総額が算出される。当社が企業に対して請求するのは、株主が優待品とポイントを交換した時になる。例えば、株主が5000ポイントで、株主優待の米と交換したとすると、その時点で5000円を優待倶楽部の導入企業に請求する。

―会員はどういう経路でポイントを獲得するのか
会員登録後に、サービス導入企業の株を買った時点で保有株数に応じてポイントが付与される。100万円分の株を買うと、1~2万ポイントが付くことが多い。また、保有によって得られるポイントのほかに、企業によってはアクションポイントを設定する。導入企業は、株主のどのようなアクションに対してポイントを付与してもよい。例えば、インターネット上で議決権行使した株主には500ポイントを、あるいは、アンケートに答えた株主には1000ポイントを付与するというように自由に設計できる。プレミアム優待倶楽部内の株主ポストを通じて、企業はインターネットを介して株主と双方向のコミュニケーションを取ることができる。

蓮本CFO:個社サイトで獲得したポイントを、当社のポータルサイトでウィルズコインに合算して使うことになる。ウィルズコインで買い物をする際に不足分をクレジットカードで補うことができ、カード利用額の2%がウィルズコインで還元される。また、ウィルズコインのギフトカードも販売しており、5000円で5500ウィルズコインが、1万円で1万1500ウィルズコインを獲得できる。

―アクションポイントのルール設定次第で買収防衛策の一環となるのか
杉本社長:例えば、プロキシー・ファイトのケースで、議決権の行使率を上げたい場合に利用できる。実際には賛成票が投じられることが現実だが、議決行使に対するポイント付与であるため、議案に反対票を投じてもポイントが付与される点には注意が必要になる。

―年金で老後費用が不足する話題が出た頃から、若年層からの注目は集まっているのか
プレミアム優待倶楽部に入っている10銘柄程度に投資し、ウィルズコインで保有すると、50万コインほどになる。各銘柄を10年間保有すると単純計算で50万コインが500万コインになり、株で一定の資産形成が可能となる。

―ESGソリューションビジネスの今後については
統合報告書のビジネスはブティック型であり、大量に受注して質が下がることは避けたい。急激に売り上げを伸ばすよりも、質を重視して企業のIRやディスクロージャーのレベルを維持した作品を作っていきたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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