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上場会見:ランサーズ<4484>の秋好社長、顔が見える「信頼ランサー」を増やす

16日、ランサーズ<4484>が東証マザーズに上場した。初値は公開価格の730円を15.34%上回る842円を付け、777円で引けた。同社はオンラインプラットフォーム「Lancers」でクライアントとフリーランス(ランサー)をマッチングさせるオンラインスタッフィングと、クラウドソーシングを手掛け、大企業向けサービス「Lancers Enterprise」にも注力する。秋好陽介社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

信頼性を担保する仕組みを構築してきたと話す秋好社長

信頼性を担保する仕組みを構築してきたと話す秋好社長

―初値が公開価格を上回った
投資家から期待されており、非常に大きな金額を投資してもらったと考えており、今後はしっかりと価値を提供していきたい。

―オンラインスタッフィングの競合状況と、業界での立ち位置について
日本より海外の方が進んでいて、UpworkやFiverrなどが先行している。ただ、日本では実名や顔が見える状態でのサービスはそれほど多くないので、この強みを活かして推進したい。オンラインスタッフィングで多い仕事内容は、エンジニアやバックオフィス、クリエイターなど。その仕事が多いのはランサーズであり、伸ばしていく。

―クライアント数と単価向上の具体的方策は
新商品であるLancers Enterpriseで大手企業を獲得できつつあるため、これでクライアント単価を伸ばしていきたい。特定の業務のみでしか使えないという誤解が生じているため、営業人員の増強により、複数種の業務を依頼できることを伝えて、いろいろな使い方をしてもらう。クライアント数については、営業人員の増加と広告宣伝費の投下といったマーケティング活動で増やす。これが今後の成長戦略の基礎となる。

―ランサーの登録人数の数値目標はあるか
人数も大事だが、信頼して仕事を発注できる「信頼ランサー」を増やしていきたい。その人数を増やすことが成長のドライバーと考えている。「信頼ランサー」は副業なのでフルタイムで働いているわけではない。一人当たりの稼働率を高めるか、働くランサーの人数を増やすかで売り上げが変わってくるが、両方を増やそうと考えている。

―2020年3月の第1四半期の広告宣伝費投入の効果は
広告は、会員登録数や依頼数の増加で一定の効果があった。ランサーズは上場している大手の人材会社と比較すると認知度が低かったが、問い合わせの質が変わった。今回上場するのも信頼度を確保してクライアントに安心して使ってもらう狙いがあったため、今のタイミングでパブリックになる選択をした。

―利益と費用のかけ方の考え方は
流通金額の増加とともに変動費が増える構造ではなく、過去のトレンドを見ても、流通金額が増えても変動費は105~110%程度にとどまっている。来期の販管費の増え方も基本的に同様と見ている。一方で、前年比で売上高が130%伸びたとすると、さらに利益が出る可能性があるが、その利益の範囲内で投資の幅を決めていきたい。

小沼志緒CFO:2020年3月期第4四半期については、広告宣伝費を掛けて赤字となるが、来期は黒字になる範囲での投資を考えている。

―来期は黒字化できるということか
きちんと利益を出していくことは重要だと考えており、現時点の我々の事業計画通りに進めば黒字を確保できる。

―Lancers Enterpriseのランサープールはクライアント間で共有するのか
秋好社長:クライアントごとに分かれている。ただ、プールされているランサーは、クライアントの希望などにより設けたファイアウォールの範囲内で、ランサーズや他社の仕事をする可能性がある。

―フリーランス向け福利厚生サービスについて、競合との違いは
我々の強みは、IDを持っていれば基本的に無料で使える領域があり、課金して利用するサービスも、とても安い。このサービスでは収支トントンで良く、サービスを利用することで安心して働いてもらいたいと考えている。

もう一つの特徴としてランサーコミュニティがある。「このような働き方を推進したい」、「地域のフリーランサーを支援したい」というユーザーが、全国20ヵ所ぐらいに拠点を持っている。我々と金銭取引は基本的になく、ファンとしてのコミュニティマネージャーが根付いている。フリーランスには相談相手がいなかったり、新しくどんなスキルを身に付ければ良いか分からないという課題があるため、コミュニティがあるからこそフリーランスとして働きたいという動きもあり、強みと考えている。昔のパソコン通信のコミュニテイーマネージャーに近いイメージがあり、かつオフラインでもつながる存在となっている。

―コミュニティーがランサーの供給源でもあるのか
コミュニティを起点にして優秀なランサーが増えていく。また、一人で受けられる仕事は一月に100万円が限界であるため、10人集まれば1000万円の案件を受けられるかもしれない。チームでの受注なども模索している。

―調達資金の使途について
これまで営業人員に対してあまり投資してこなかったため、営業活動と広告宣伝費に投資していきたい。借入金の返済にも充てる。

―広告宣伝はテレビCMが中心か
決定ではないが、可能性はあるし、これまで行ってきたデジタルの、リスティング広告やFacebookなどの可能性もある。何よりもインバウンドセールスなど営業活動もマーケティングと考えており、手法に囚われずに効果が高いものから投資していく。

ランサーズ<4484>の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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