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上場会見:アンビスHD<7071>の柴原社長、病床シェアで地域医療の穴を埋める

9日、アンビスホールディングス<7071>が東証ジャスダックスタンダードに上場した。初値は公開価格の2800円を52.14%上回る4260円を付け、4170円で引けた。同社は住宅型有料老人ホーム「医心館」施設内における訪問看護・介護や居宅介護支援、障害者支援などのサービスの提供と、「医療施設型ホスピス」を運営する。柴原慶一社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

事業展望を語る柴原社長

事業展望を語る柴原社長

―初値が公開価格を上回った
大変嬉しく思っている。それだけ市場から期待されているということで、ますます経営と運営を一生懸命に行わなければいけない。上場はゴールでも通過点でもなく、出発点だと考えている。これからも様々な社会課題を解決すべく新しい事業を創出し、実現させる挑戦者であり続けたい。

―事業内容について
医療過疎地の病院再生を事業目的化したのが当初の事業。現在は医療頻度の高い人々の受け皿を提供するため、慢性期・終末期の看護・介護ケアに特化した医療施設型ホスピス「医心館」を運営している。入居対象者を医療依存度の高い人に限定することで、訪問看護事業において介護保険に加え、医療保険を収益化している。志とビジョンある医療・介護で社会を元気に幸せにという経営方針の下、地域医療の強化・再生を掲げている。

―会社の特徴は
特別養護老人ホーム(特養)や介護老人保健施設(老健)、一般的な老人ホームとは一線を画している。特養は夜間の看護師の配置義務がないため、医療依存度の高い人を受け入れる事ができない。老健は医療ケア・看護ケアを行うと、医療費が施設負担となってしまうため、こうした人たちの受け入れを行わない場合がある。そうしたなか、我々は健康保険などの制度の活用で利用者の負担を抑制し、病院に匹敵する、場合によってはそれに勝る看護体制を提供し、慢性期・終末期のニーズに対応できる。医療病床、緩和ケア病床などに類似したポストにいると自負している。

国は医療費を抑えるため、入院日数の短縮化や在宅復帰を促しており、医療依存度の高い人の受け入れ先が少ないなか、その解決策の一助となるのが目的であり、ミッションである。

出店の段階から市場調査を綿密に行い、地域の医療ニーズの穴を明確に意識したうえで、その穴を埋めるべく入居対象者を事前に絞り込み、入居者の状況によって柔軟に人員体制を整えている。この戦略が功を奏して地域に欠かせないプラットフォームとして根付いている。また、一人のドクターでは負担が大きいため、外部の医師やケアマネジャーたちと連携して病床をシェアし、医師を外部化する。この概念が医心館を中心に定着しつつある。

特定医療機関と提携せず、(地域の)医療機関と広く連携している。ドクターやケアマネジャーからの紹介も次第に増えてきており、営業の外部化が進んでいる。

―利用者の在居日数は
都市部では、受け入れ申込者のうち8~9割が末期がん患者で、平均60~70日間在居する。人工呼吸器を付けた人や神経変性疾患など難病の人は1年以上。まだ事業を開始して年数が経っていないため、平均は計算できない。地方都市では看取り対応もあり、末梢点滴などで過ごす終末期の人は、およそ1~3週間滞在する。

―利用額は
首都圏だけでなく地方都市にも展開しており、病状によって違うため一概に言えないが、自己負担が1~3割。顧客単価は類似他社より20万円ほど安いと聞いている。保険を合わせて月額80~90万円弱がボリュームゾーンとなっている。

―中期展望は
医療財源・資源の最適化を図り、「地域医療の強化・再生」を促進して、革新的な医療の恩恵を一人でも多くの人に届けたい。医心館の出店数を拡大することはもちろん、現在は高齢者を中心に受け入れているが、障害者や小児にも対象を広げたい。子供を自宅で看たいという親もおり、通所型や訪問型の事業展開を考えている。また、今後も地域医療の強化・再生を促進していく。2023年以降のビジョンとして、保険外収益の事業を展開したい。病院のキャッシュフローを見ると、純資産はほとんどが不動産で、課題は残っているものの、流動化させることは保険外収益事業への進出だと考えている。

―業績と配当施策について
売上高は2015年9月期以降、年平均168.7%のペースで成長しており、2019年9月期も前年を上回るペースを維持している。経常利益は、上場を目指した時期の2016年9月期に施設数拡大に伴う設備投資で一時赤字化したものの、2017年9月期以降拡大ペースが加速しており、経営利益率は同期以降10%以上で推移している。今後も高いニーズが想定される。成長することで株主に還元していく。当面の配当性向は5~10%程度を予想している。

私と資産管理会社の保有株比率が90%弱であることに関して、流動比率を高めることで多くの人に投資機会を持ってもらいたい。いずれはくら替え上場も考えなければいけない。その時までに徐々に増資や売り出しなどを行っていく。ジャスダックで東証一部にくら替えするのとマザーズからではハードルが違う。市場を説得するときにジャスダックのほうがいいと判断した。

アンビスホールディングスの情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 松橋 由起]


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