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上場会見:サイバー・バズ(7069)の高村社長、成長ドライバーはインスタグラム

19日、サイバー・バズ(7069)が東証マザーズに上場した。初値は公開価格の2300円を73.91%上回る4000円を付け、3720円で引けた。インスタグラムなどSNSを通じた広告・マーケティングを手掛ける。高村彰典社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

インフルエンサー・マーケティング市場の展望について話す高村社長

インフルエンサー・マーケティング市場の展望について話す高村社長

―初値が公開価格を上回った
予想以上に市場の期待が高かった。インフルエンサーの部分が期待値として高かった。かなり高く初値が付いたため、きちんとしたマーケットを作って行かなければならない。気が引き締まる思いだ。

―上場の目的は
インフルエンサー市場が急成長しているタイミングで、優秀な人材獲得のために投資したい。業務効率改善とコスト削減のためのシステム開発を行う。人員が増加するため来年2~3月にはオフィス移転の予定もある。

―事業内容は
ブログのマーケティング会社としてスタートし、インフルエンサー・マーケティングと(企業の)SNS公式アカウント運用、インターネット広告代理販売、子会社のglamfirstがインスタグラムを活用したマーケティング支援を手掛けている。

従来は、企業が新商品・サービスをテレビや雑誌といったマス媒体を通して消費者に伝えていた。スマートフォンやソーシャルメディアの普及で個人のメディア化が進み、数万人のフォロワーを持っている人たちも増え、そこからの情報発信に影響を受ける人が増えている。企業がインフルエンサーを介してユーザーに商品やサービスを伝える市場が成立している。調査によると20代女性の半数以上がテレビタレントよりもインスタグラマーやユーチューバーに影響を受ける。

2019年に約270億円の市場は、2028年に900億円を超えるといわれている。引き続きインフルエンサーを使ったマーケティングのニーズがあると考える。

また、インフルエンサーとeコマース事業を掛け合わせた「to buy」というサービスを始めた。インフルエンサーが記事を書いた商品をサイトにアップし、それを見たユーザーをアマゾンや楽天のページに誘導する。商品を購入すると我々にフィーが入る。350人のインフルエンサーが登録し、150万人のユニークユーザーがいる。

―業績について
2018年9月期は売り上げ高が24億4600万円で営業利益が2億3300万円。2019年9月期通期予測は、売り上げ高が28億6400万円、営業利益3億6300万円を見込んでいる。第3四半期までに売り上げ高が約22億円、営業利益が3億5000万円と順調に進捗している。

―収益構造は
販路は広告主と直接取引または代理店販売。化粧品・日用品業界の顧客で売り上げの7割を構成する。現時点でSNSアカウント運用とglamfirstは昨年の売り上げを超えている。企業のニーズが広告よりもインフルエンサーサービスに集まっている。収益率の高い自社サービスであるため、原価率が46.66%から40%ほどに、営業利益率も9.6%から16.1%に改善した。

―事業の強みは
2006年にブログの事業を始めた当初から大手化粧品・日用品メーカーと取引がある。自社でインフルエンサーを会員化しており、企業のニーズにあったインフルエンサーを抽出しやすい。成長ドライバーはインスタグラムだが、ほかのSNSがプラットフォームとなっても、我々のインフルエンサーが移行すれば、ビジネスモデル自体は展開できる。

売り上げの7割を占める化粧品や日用品の広告主が、広告費を支出するため安定している。国内の化粧品メーカー売り上げ高上位30社のうち24社と取引がある。

―中長期の展望について
インフルエンサー・マーケティングは引き続き成長するという予測されており、化粧品・日用品以外の、例えば飲料などの領域に拡大していきたい。インフルエンサーの影響を受けやすい商品とされる、ボディケアやスマホアプリ、グルメ、アパレルにも領域を広げられるチャンスがあると考えている。現状、一般の人がインフルエンサーとなっているが、マイクロ化やタレントのインフルエンサー化なども検討している。いまは大手との取引が多いが、準大手の顧客も取り込んでいく。

アカウント運用事業は、半年または1年間の契約で積み上がっていくビジネスモデル。引き続き新規顧客を獲得する。to buyも伸ばしていく。

―市場の成長余地をどう見るか
広告主と話し、インフルエンサーの問い合わせから考えると、実際には(調査より)市場はもう少し大きいと思う。(我々の)シェアはおよそ10%と見ており、10%以上のシェアを取っていきたい。市場はもう少し伸びて良いと思う。いまは20~30代前半の人がインフルエンサーと呼ばれている。高校生や大学生、20台前半のソーシャルメディアに慣れている人たちが3~5年後に働き始めると、お金を使う層のインフルエンサーが増えてくる。インフルエンサーはまだあまり動画を使っていないが、動画との組み合わせは今後高い可能性がある。

―業界内での位置付けはどうか
インスタグラムでは、リーディングカンパニーとして引っ張っていると感じている。

―市場の広がり方について
化粧品メーカーの広告ではインフルエンサーを扱うことが欠かせない。中堅メーカーもそうなりつつあり、販促系コスメでも広がりが出てくると思う。男性もインスタグラムを使うケースが増えてきたため、男性向け商材の広がりがあり得る。

―デジタルガレージとの協業は
デジタルガレージには広告代理店の部門があり、ソーシャルの部分をサポートできればと考えている。検討段階の話だが、デジタルガレージグループにカカクコムがある。インスタグラムとグルメは親和性が高く、カカクコムの食べログと我々のインフルエンサーが組めればシナジー効果が期待でき、面白い。

―デジタルガレージの持ち株比率は
当面、資本政策の観点から持分法適用会社で進めていきたいと聞いている。

―KPIは
和田瑞樹取締役:サービス群によって異なる。インフルエンサー・サービスの「NINARY」、「Ripre」、「ポチカム」は、取引案件数と案件単価を重視する。インフルエンサーの人数が重要と思われがちだが、一定数のインフルエンサーを集めた後は人気がある人とそうでない人に分かれる。人数を集めると伸びるというものでもない。to buyは、メディアサービスであるため、MAUや物流総額、テイクレートをKPIとする。SNSアカウント運用は、月額金額の積み上げであるため、リピート率と新規顧客の獲得数を見る。glamfirstはサイバー・バズと基本的に同じ。

―インフルエンサーの質をどう担保するか
高村社長:まず、会員登録の時点で審査をし、投稿の遅延など、きちんと取り組んでくれない人をブラック会員化している。一般の人なので定期的に勉強会やガイドラインの提示、注意喚起を行い質を高めている。

和田取締役:NINARYは、インスタグラム利用者のフォロワーの属性情報を本人から同意のうえで提供してもらっている。不正な手段でフォロワーが増加することを把握できるため、健全性を担保している。

―株主還元について
高村社長:投資フェーズにあり、収益面を踏まえてタイミングを見計らって還元していきたい。

サイバー・バズ(7069)の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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