CAPITAL EYE

株式・債券の発行市場にフォーカスしたニュースサイトです。

上場会見:B&P(7804)の和田山社長、短納期ビジネスに特化

24日、ビーアンドピー(7804)が東証マザーズに上場した。初値は公開価格の2000円を20.00%上回る2400円を付け、2313円の終値で引けた。企業向け販促物の制作や内装インテリア、壁紙へのプリントなどを手掛ける。和田山朋弥社長が、東京証券取引所で上場会見を行った。

質問に答える和田山朋弥社長

質問に答える和田山朋弥社長

―初値が公開価格を上回った
初値が2400円と、私どもからすると然るべき評価をもらったと思う。ありがたく評価をいただきながら、着実に伸ばしていきたい。社歴についても34年の会社であり、堅実経営、利益率をしっかり確保していきたい。

―事業の特徴は
大阪や東京、横浜、福岡の都心部に拠点を置き、24時間の生産体制で店頭用ディスプレイやイベント告知ポスターなどをメインに手掛けている。3Dプリント出力サービスやインテリア壁紙など、広告業界以外にも成長戦略として注力している。

地域密着型営業で、電通や博報堂を中心にセールスプロモーションを行う代理店から受注している。大手印刷会社からインクジェット事業についてアウトソーシングしてもらっている。広告代理店で制作を内製化している会社はほとんどなく、プリントや加工は専門会社に発注する。この流れは変わらない。印刷会社は印刷設備を持っているが多品種小ロットを外注する。

プリクラ機の外装カーテンなどの仕事や大手壁紙メーカーからデザイン性のあるプリントを受注している。IT投資により対面営業ではカバーできない全国各地からの発注に対応するため、専門部署を作って広げている。

―事業の強みは
顧客の発注に対し24時間生産体制による即時対応で、時間のメリットを提供する。都心部に拠点を構え、専任営業サービスを行うことも特徴。品質や色の検品に力を入れる広告代理店が主な顧客層であり、都心部に位置し顧客に近いサービスを展開できる。

―差別化要因は
設備力、短納期、対応力にある。100台を超えるインクジェットプリンターや加工機で広告業界の課題である短納期ビジネスに特化している。年間5万の案件を捌いている。一つの案件単価は約5万円。工程管理のノウハウが他社にはないと考えている。

―既存事業の成長戦略は
広告業界のうち利益率の高いセールスプロモーション分野を全国展開し、国内シェアを確保する。既に池袋営業所、博多営業所を開設し、10月には中部エリアに展開する。設備投資に関してはオートメーションや自動搬送を導入する。WEBマーケティングについては印刷通販が台頭しているが、ネットを介しての大判プリントの受注はまだ多くない、積極的にIT投資する。

―成長事業の戦略は
成長事業については、内装インテリア業界に向けて製品展開を拡大する。産業分野へも進出する。今後は資材メーカーとタッグを組み、多店舗展開企業やアミューズメント、病院、オフィス、個人住宅などへ展開する。

3Dプリンター製品や建材分野への展開も考えている。3Dプリントは、医療・歯科業界に広がっているが、我々は広告業界にいかに提案していくかに特化する。ノベルティの試作や提案ツールについて代理店を支援する。テストマーケティングや試作分野でシェアナンバーワンを目指す。設計から全て自社ノウハウがあり他社との差別化の観点から積極的に取り組んでいる。

住宅、オフィス、自動車など向けの建材用のインクジェットプリンターも登場しており、そのような技術を転用しながら進めたい。

―競合について
インクジェットプリントの市場では、当社がトップの位置付けにあると考えている。東京都内には、売上高10億円規模の会社が数社ある。競合と切磋琢磨して伸ばしていきたい。インクジェット技術を広告業界のみならず、新たな市場へ展開していくことでは、業界のなかで先駆けており、特にインテリア市場はそれほど多くの競合がおらず、圧倒的なシェアを取りながら新たな技術を開拓していきたい。

―事業のKPIは
顧客数、リピート率をいかに上げていくかと、高付加価値単価にある。同業他社より比較的高い値付けだが、サービスを強みととらえているので、売り上げ高につながっている。

年間1200社と取引しており、年間100社ずつ増えている。リピート率は70%ほどで、リピーターの数を増やすことを念頭に置き事業に当たっている。

―業績は
2018年10月期の売上高は30億6000万円で、経常利益は6億3900万円。利益率は20.8%。売上高経常利益率は16~20%を維持している。

―2019年10月期は減益の見込みだが、設備投資と利益率のバランスについて
減価償却と人材投資による労務費コストが一部上がった。来年度以降いかに10%成長を実現するかというときに、最新鋭の設備を半年から1年かけて顧客にしっかり使ってもらう。人材に関しても約半年で育成可能と考えており、2020年度に花開かせていくモデルで投資した。採用した20人のうち半数は営業人員で、残りの半数は生産体制の人員だ。

過去を振り返ると、2年に一度業績が伸びており、来期以降も、もう少し短いスパンで成長していきたい。毎年人材を投入するわけではなく、今回投入した人材は来年度以降のことを見越しており、安定的に増収する仕組みで進めている。営業人員は少しずつ増やしてきたが、受注量を増やすチャンスであり大幅増員となった。

減価償却については4年間での償却で初年度に定率法で50%を償却するため、今年は少し重くのしかかるが、来年度以降は非常に軽くなり利益が出る。

―東京オリンピックで表面化する需要とは
広告分野で二つあり、まずセールスプロモーション。国内家電メーカーが出す新製品にちなんだプロモーションのニーズが追い風になると捉える。もう一つは、広告のなかでも、例えば駅から競技場まで誘導するサイングラフィックスの分野。広告以外ではインテリア業界。ホテルの内装には我々のオリジナル壁紙が増えてきている。国内トップシェアメーカーと組んでおり、加速度的に広がっていくと見ている。五輪関連は来期の業績に反映されると考えている。

―WEBマーケティング拡充の趣旨は
印刷通販のラクスルやプリントネットがチラシやパンフレットなど小物の分野を手掛けているのに対し、我々がはBtoBをメインに、最終的に打ち合わせが必要なものを想定している。広告会社やエンドユーザーに、我々の特徴をWEBを使っていかに押し出していくか。問い合わせ件数をいかに増やしていくかWEBマーケティングに取り組んでいる。ネットだけで完結しにくい複雑な仕様を得意としており、問い合わせに対して担当営業マンを付ける仕組みで進めたい。WEBディレクターを中心に集客部分の戦略を立てている。

―資金使途は
設備投資については、インクジェットプリンターと、プリント後の後加工機へ投資したい。後加工が付加価値を生み、自動生産で労務コストも押さえられる。全国展開に向けた拠点開設で、名古屋や各所への展開を考えており、営業拠点に生産体制も兼ね備える。IT投資にも充てる。

―配当政策は
安定的に配当していくことを念頭に置き、配当性向は20~25%と考えている。

ビーアンドピー(7804)の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


CAPITAL EYE © 2016
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社キャピタル・アイは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社キャピタル・アイ及び情報提供者に帰属します。本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。