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上場会見:新日本製薬(4931)の後藤社長、オールインワン市場を牽引

27日、新日本製薬(4931)が東証マザーズに上場した。初値は公開価格の1470円を13.20%上回る1664円で、1615円で引けた。化粧品や健康食品、医薬品の開発・販売する。化粧品は「パーフェクトワン」のブランドで、オールインワン美容液ジェルなどシンプルスキンケア製品を扱う。通信販売を主軸に、直営店舗・卸売、海外の3つの販売チャネルを持つ。後藤孝洋社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

後藤社長は、テレビ通販に乗り出したころから急速に売り上げが拡大したと話した

後藤社長は、テレビ通販に乗り出したころから急速に売り上げが拡大したと話した

―事業の概要について
1994年にダイエットサプリや青汁の通信販売からスタートし、化粧品や医薬品を販売してきた。販売チャネルはローカルのフリーペーパーから始まり、九州、そして全国へ展開した。2001年からテレビ通販を始め、2010年には直営店を開設した。2016年には台湾に進出した。

化粧品では「パーフェクトワン」がオールインワンスキンケア市場でトップシェア(23.7%)であり、2006年からの累計販売個数が5000万個を突破した。ヘルスケア商品では、サプリメントや機能性表示食品、漢方薬などを展開している。ファブレスメーカーとしてオープンイノベーションの考え方で専門機関や大学と提携して研究・開発を進めている。

主力の販売チャネルは通信販売で、コールセンターが全国の顧客の問い合わせに寄り添ってサポートする。オンラインショップでも販売する。ビューティ・アドバイザーが肌診断などを行う直営店は12店舗あり、取扱店は全国で550店舗となっている。香港やタイなど海外向けには通信販売や卸売で提供している。中国市場では越境ECで販売している。売上高構成比は化粧品が88%を占める。チャネル別では通販が93%で、店舗が5%、海外が1%となっている。

―強みは
ミドルやシニア世代の女性向けスキンケアで定番ブランドを保有している。オールインワン化粧品市場の年平均成長率が12.0%であるなか、パーフェクトワンの成長率は20.2%と市場の成長を牽引している。オールインワンといっても複数のタイプのジェルを揃えていることも強みの一つと言える。

また、400万人の顧客データベースを活用したデータべースマーケティングを展開している。コールセンターやオンラインショップを使った顧客の情報を収集し、商品開発や継続的な利用促進に活かしている。顧客からの、製品についての意見や肌の相談を、新商品投入や会報誌による情報発信など具体的なサービスや製品に変える。割引やポイントの付与、サプライズ企画などで顧客のエンゲージメントを高め、定期購入を促す。定期購入者の存在も我々の特徴の一つではないかと考える。

―成長戦略は
パーフェクトワンのさらなるスタンダード化を目指す。長期的に選ばれ続けるブランドに育てていく。ヘルスケア領域の新たなスタンダートを確立する。機能性表示食品を既に展開しているが、人生100年時代に貢献できる製品を展開していきたい。また、ECや海外展開を加速させる。ミドル世代以上のオンライン通販のリテラシーが高まっており、EC利用への移行が多くなっているため、利便性を向上させつつEC比率を高める。

―上場の目的は
会社の信用力を高めることが第一の目的で、それによって人材採用や、パートナーシップを組む企業との出会いなどに積極的に取り組んでいく。来年は東京オリンピック・パラリンピックがある。訪日外国人も増え、海外での利用を推進する特別な時期が控えており、今後の展開を考えて上場を進めてきた。

―オープンイノベーションの協力先は
具体名は控えるが、農業系や地元・福岡の大学など、複数の大学の医学や薬学、農学分野の研究者と協力して開発している。肌に使う以外のコラーゲンなど化粧品以外へ応用できる共同研究・開発をしている。

―国内と海外市場の成長可能性は
国内のシンプルスキンケア市場には成長余地がある。シニア世代は今後十数年減ることはない。ミドル世代以下をターゲットにした製品も提供しており、利用拡大が見込める。海外は、国内での通信販売のノウハウを活かし東南アジアに広げてきた。ブランド力を高めることで、メイドインジャパンのパーフェクトワンの価値を高めていく。

―ヘルスケアの売上高をどこまでどのように上げるか
中長期的には3割ぐらいと考えている。機能性表示食品が世の中に広がっている。我々の、膝関節の痛みを和らげる製品の年間売上高は10億円を超えるまでに成長している。そのような製品を複数投入していく。アクティブシニアに貢献できる製品を増やし、化粧品を利用している顧客に向けてヘルスケア製品の併売を考えている。

―ECを伸ばすためにどうするのか
コールセンターを利用する顧客の継続期間は長いため、あえて戦略的にEC利用の推進をしてこなかった。利用移行度が高いことは分かっているので、現在の顧客の利用率を上げていく。ほかに、子育て世代の女性にマッチしたブランドや製品開発を進め、テレビや新聞以外のメディアを活用してミドル世代以下をターゲットにしたEC展開を進めていく。

―KPIは何か
広告費と、継続利用の促進を重視するため、顧客の年間利用頻度が重要になる。

―業績予想で純利益の伸びを慎重に見ている理由は
上半期は順調に推移しているが、現在は成長投資の最中で、新規顧客の獲得に向け、広告費を増やしているためだ。テレビや新聞が中心となる。

―株主還元について
今までの配当性向は20%ほどで、30%を視野に入れているが、データベース拡大に向けて広告投資が必要な時期で、タイミングを見計らいたい。ファン株主のために株主優待も準備していきたい。

新日本製薬(4931)の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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