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上場会見:あさくま(7678)の横田社長、成長ステージに再突入

27日、あさくま(7678)が東証ジャスダックスタンダードに上場した。初値は公開価格の1250円を46.72%上回る1834円で、終値は1630円だった。「ステーキのあさくま」を主軸に、郊外型のレストランを幹線道路沿いを中心に出店し、グループ全体として計87店舗を擁する。横田優社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

横田社長は、「泣かせるあさくま」をキーワードにした演出で顧客の印象に残るサービスを提供していると話した。

横田社長は、「泣かせるあさくま」をキーワードにした演出で顧客の印象に残るサービスを提供していると話した。

―初値が公開価格を上回った
投資家の期待や責任を強く感じている。(値が)決まる朝よりも今のほうが緊張している。

―これまでの事業について
1962年の開業から30年間で101店舗に拡大したが、牛肉の輸入自由化やBSE問題で31店舗まで縮小した。内部体制やマネジメントを見直し、自己資本比率70%、無借金経営を実現した。2006年にテンポスホールディングスとの資本・業務提携を通じて再建を進め、67店舗に回復し、再度成長ステージに突入した。

―事業の特徴は
人手不足や超高齢化が進むなか、労務環境や仕事のやりがいを感じてもらう制度を充実させてきた。既存の雇用という考え方では通用しなくなり、定着率向上をキーワードに、前期からパート・アルバイトだけではなく顧客を経営に巻き込む活動を始めた。スタッフと顧客の垣根を取り払うカウンターレス経営を略して「カンタレス経営」と名付けている。

90万人のメール会員に、商品開発や駐車場の植栽の管理などを委託している。先月オープンした三河安城店(愛知県安城市)でも、オープントレーニングを「お客様係」として会員に実施してもらった。今まで外部に委託していた250項目を抜き打ちチェックする覆面調査も会員に依頼している。働き方改革を顧客にも助けてもらっている。

―商品のこだわりについて
食材についてトレーサビリティーのみならずサステナビリティーまで追求する。2015年に米国産牛肉を復活させた。現在は米国産8に対して、豪州産が1.5、国産が0.5の割合だ。安全な牛作りの前に安全な土作りを牧場と一体になって、積極的に意見を交換して進めていく。また、複数の産地・商社によって原材料リスクをヘッジしている。

―店舗について
2013年が39店舗で、そこから5年で67店舗と1.5倍になった。その間の退店は1店舗のみだ。出店ペースは、社員教育の都合上、全店舗の10%を目安にして5年間で直営店を2倍にしてきた。年間10店舗前後の出店を考えている。あさくま本体は直営店を、子会社のサクセッションは今後2年間は直営で、その後はのれん分けやFCを検討している。

居抜き物件を有効活用し、1800~2000万円の初期投資で新規出店する。一般的に3000~4000万円ほどかかり、決して同業他社が安易に実現できる数字ではない。厨房のコストや単価などを見直している。今後も居抜き物件を活用するが、インフラや造作、設備に加え、前任テナントの人員も引き継ぐ。

―今後の出店計画は
中部や静岡、関西、関東地区を中心に、3年間で合計100店舗を達成する計画だ。今期はグループ全体で直営10店舗の計画しているが、5店舗の契約が済んでおり、問題はない。

―子会社や新業態と成長戦略について
子会社のあさくまサクセッションは、4業態20店舗を出店している。スクラップアンドビルドを繰り返し、2年前から黒字化している。今後は、もつ焼き「エビス参」を中心に出店する。新業態の「やっぱりあさくま」は、今期に出店を再開し、2店舗を出店する。駅前・繁華街の立地で、標準規模を20~30坪とし、省人・省力化を実現できる部門として重要な成長戦略と位置付ける。

成長戦略のなかで、新規出店や新業態開発は重要だが、その基礎には既存店の永続的な成長がある。老朽化した店舗は年間3~5店舗をリニューアル改装し、バリアフリーや環境対策にも積極的に着手する。

―事業環境をどう認識しているか
焼き肉の業態も含めて牛肉の需要は今後も増えていく。ステーキは厳しいわけではないが、焼き肉やサラダバーの店など、業態を分けて選別されてきていると感じる。

―低い退店率の理由は
居抜き物件に入る前に、前テナントの撤退要因を分析する。次の段階として、あさくまの業態フォーマットとして成立するか検討する。さらに、商圏人口だけでなく勤労人口を見る。顧客よりも働く人の数を重視する。また、初期投資が低いことが大きい。

―アルゼンチンなど他産地の牛肉は無関係か
関係がないことはない。チェックはしていかなければならないが、現時点では顧客に提供できる段階ではない。ステーキとして出していくには課題があると思うが、(生産者と)土や草作りから一緒に進めていけるのであれば良い。ハンバーグの端材としては前向きに考えていかなければとは思っているが、今の段階ではまだ着手していない。

―テンポスホールディングスとの提携効果は
親子関係で、相乗効果になればいい。新店の厨房機器や情報管理、消耗備品の取引をしている。一取引先という関係にある。

ー減益の要因は
米国産だけでなく豪州産も同様だが、食材原価の高騰は否定できない。人件費という部分もあった。

ーコスト吸収の取り組みは
6月にメニュー改訂をした。値上げの仕方をポイントにした。目玉商品のあさくまハンバーグを50円値下げした。それだけではなく、付け合わせの食材を見直し、肉の重量を変え、全体のバランスを調整して粗利を1~1.5%アップさせる計画で進め、計画通り推移している。

-KPIは何か
経常利益率で人件費率や粗利率もそうだ。経常利益率はまず8%を目指す。

あさくま(7678)の情報はこちらでご覧いただけます。 

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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