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上場会見:インフォN(4444)の岸本社長、CMSの使いやすさにこだわる

25日、インフォネット(4444)が東証マザーズに上場した。初値は公開価格の1490円を130.20%上回る3430円で、3700円で引けた。企業や官公庁のWEBサイト構築、運用保守を代行する。直感的な操作でサイトを管理できるコンテンツ・マネジメント・システムである「infoCMS」や人工知能搭載型チャットボットシステム「Q&Ai」などを展開する。岸本誠社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

岸本社長によれば、本格的に上場の準備を始めたのは2013年頃だという。

岸本社長によれば、本格的に上場の準備を始めたのは2013年頃だという。

―初値が公開価格を上回った
日下部拓也取締役:高い分には当社への期待という意味でありがたいが、維持していくのが難しいような上がり方をしてしまってはどうしようもないので、妥当なところで寄ってもらったと考えている。

―事業の内容は
岸本社長:主要サービスはCMSサイト構築で、端的に言えばホームページの管理システムつきWEBサイト構築受託事業を手掛ける。顧客のWEBマーケティング支援のため、AIエンジンを利用したチャットボットシステムも開発している。

CMSについては、デザインの制約がなく、どのようなサイトも構築可能で、各種機能をオールインワンパッケージで、使いやすさにこだわった。オウンドメディアの管理負荷が増えるなか、多部門や大人数での運用・更新に適している。

オリンピック特需がありスポーツ関連の公共団体からの引き合いもあり、公共公益機関が顧客構成の4割を占めている。

AI関連事業のQ&Aiは、質問の日本語の本質的な意味を理解し的確に解答するAIエンジンを搭載したチャットボットシステムを提供する。差別化要素としてはアフターサポートのチューニングサービスを手厚くし、精度の高いものを提供している。サブスクリプションモデルを採用している。

―競争優位性は
オールインワンパッケージで、WEBサイト管理に必要な豊富な機能や、高セキュアな環境を提供できる。合わせて直観的な操作でこれらを実現できることは国内では類を見ないと考える。顧客と世の中の声、市場ニーズを取り込むことで、新製品を開発する技術力が二つ目の優位性だ。アフターサポートによる長期契約を実現させており、CMS業界でも高いシェアを持つことも優位性と捉えている。

―成長戦略は
既存CMS事業と、AI関連事業に注力する。CMS事業では、営業人員を増員し、得意とする(南関東の)一都三県のみならず地方大都市圏への拠点展開で営業力を強化する。

商品力の拡充もある。マーケティング系ツールやWEB広告を含めたソリューションに弱みがあるため、外部ソリューションを取り上げ網羅的に提案できる商品力強化を行う。

Q&Aiは、既存顧客へのクロスセルを進めるとともに、単独の引き合いに対してCMSを紹介する。IoTのプラットフォームのベンダーとして開発にも積極的に取り組む。

―Q&Aiの技術的な優位性について
導入のリードタイムを1ヵ月と短く設定できる。他社では製品に読み込ませるアンサーデータの生成を人手で行うなど時間がかかる。弊社ではPDFやWordの中身を全てクローリングして一旦大量のデータを生成する機能が付いている。滑り出しを早くしてチューニングを早めにスタートでき、有効なサービスとしての立ち上がりも早い。チューニングは週1回のサービスを行い、そこで分からないものに関しては月次のレポートで、そこでの潰し込みを行う。

―声を使った操作インターフェイスの想定利用シーンは
サポート付き高齢者住宅などにデバイスを置いて居住者が声を使って操作できるようなことを想定し、横展開していく。

―CMS市場の規模をどう見るか
CMS市場に限って言えば概ね80億円で成長率は年間10%ほどで、弊社が得意とするSaaS(Software as a Serveces)市場は16%程度の伸びと言われている。ただ、CMSはWEBサイトのリニューアルや新設などに付随しているため、我々の目線はWEBインテグレーション市場にあり、2200億円規模と言われている。

―今後の拡大余地は
WEBサイト自体は、スマートフォン用サイトが登場して久しい。今後WEB技術は増える一方と考えているため、市場の広がりに合わせてまだまだ伸ばしていける。

―競合は
CMSのメーカーでは未上場のスターティアラボとシックス・アパートで、WEBインテグレーションが絡むと、メンバーズをベンチマークにしている。

―成長イメージについて
CMSの市場規模はベンダーの売り上げの合算で導き出されている。CMSで多く使われているのはWordPressに代表されるオープンソース製品で、それらについては総務省が脆弱性の大きさから利用には検討を重ねるべしとして久しく、企業でも自社の大切なホームぺージにオープンソース製品を使うことを危惧する市場環境となっている。WEBサイトが分母となるイメージで成長率を描いている。

―第一株主のフォーカスの立ち位置は
日下部取締役:いろいろとアドバイスをもらってきて、現在も経営にどうこう言う姿勢ではない。当社にとっては安定株主の一つと考えている。保有割合も45%ということもあり、当社が今後本則市場に行きたいと考えており、流動性確保には協力してもらえると考えている。

―日下部取締役はフォーカス出身だが、フォーカスのスタンスは
岸本社長:経歴上フォーカスからの出向という見え方になっているが、入社2ヵ月で当社に真剣に参画し、フォーカスに戻らないという前提がある。一方、フォーカスに関しては親会社から主要株主という立ち位置になった。これまでに事業や経営に大きな関与はなく、これからも成長を応援してくれる安定的な長期保有株主として付き合えると考えている。

―フォーカスの大量売り出しの予定はないか
日下部取締役:現時点で聞いていない。彼らも投資事業の会社なので、いずれは売却するだろう。現状で45%あるなかで放出しようとしても思うような値段では売れないのではないか。安定株主という位置付けが正しいと思う。

―ストックとフローの割合について
日下部取締役:我々のビジネスの根幹にはストックビジネスがあるのでストックビジネスを伸ばしていきたい。現状は6対4だが、受託があって初めてストックが成り立つので投資フェーズでは、より受託の割合を伸ばしていく。一概には言えないが、例えばCMS事業であれば当社がシェアをある程度獲得できたなと思った際には月額利用料が増えていけばいいとは考えている。

―経営上の指標は
ストックを増やしていくため、指標は粗利率と営業利益率を注視したい。20%の営業利益率をおよそ3年で30%ぐらいまでに引き上げたい。

―売上は
受託構築という点では今期については10~11%を目標とする。3年後には1.8倍程度を目指す。

―利益はどの程度を見込むか
既存顧客の分は月額の収益が増えると、コストが減るため売り上げ成長に比して利益の成長が高い。

―ストックの利益率について
コストの定義づけが難しいが、専属のサポートスタッフ3人が担当しており、人件費のみなら相当な利益率になる。開発人員を掛ける場合にはかかるが、そういう依頼は多くない。

―資金使途は
岸本社長:主に営業人員の獲得に充てる。

―株主還元について
重要と捉えているが、まだ成長フェーズにあり、内部留保も含めた再投資からスタートし、本則市場では積極的に検討していきたい。

インフォネット(4444)の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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