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上場会見:ギークス(7060)の曽根原社長、「ITフリーランス市場を牽引」

20日、ギークス(7060)が東証マザーズに上場した。初値は公開価格の1930円を50.26%上回る2900円で、終値は3400円だった。ITフリーランスと企業をマッチングするIT人材事業やゲーム開発事業などを手掛ける。共同で創業したウェブドゥジャパン(現クルーズ、2138)の子会社として設立したベインキャリージャパンをMBOで2009年に取得し、商号変更した。曽根原稔人(なるひと)社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

曽根原社長によると、社名は、インターネットやITに精通した人を指すギークと、テック(tech)を組み合わせた造語に由来する。自分たちで新しいことに挑戦できる会社にしようという思いを込めたという。

曽根原社長によると、社名は、インターネットやITに精通した人を指すギークと、テック(tech)を組み合わせた造語に由来する。自分たちで新しいことに挑戦できる会社にしようという思いを込めたという。

―初値が公開価格を上回った
投資家の期待が高い。その期待に応えるべく、グループ全体で成長に邁進していきたい。

―市場の期待とは
企業に勤めている人たちは人材不足を感じていて、フリーランスの活用という仕組みに対する期待が表れていると思う。

―ビジネスの特徴や強みは
利用企業は何らかのインターネットのサービスやプロダクトを開発している。開発は要件定義、設計・プログラミング、運用という流れになるが 設計・プログラミングの工程に工数、人手がかかる。この分野をボリュームゾーンと捉え、マッチングサービスを提供する。プロジェクト開始前にマッチングを想定するケースや、思ったより採用できない、退職者が出た、繁忙期に人が足りないという企業のオーダーに応えている。

フリーランスのエンジニアに仕事を紹介するだけでなく、働き方を支援する事業もある。フリーランスは正社員ではないので、企業の福利厚生を受けることができない。それに代わるものを準備して増やしている。税務相談を受けられる確定申告セミナーや人間ドックを割引料金で受けられる仕組み、会計ソフトの割引利用など、フリーランスとして働くメリットを感じられるサポートを提供し、提携企業を増やして拡充していく。

登録者データベースには技術者の経験やスキルの情報のみならず、その指向性や今後のスキルアップの方向性などパーソナルデータを蓄積している。同時に、企業側については開発現場やプロダクトの情報だけでなく、開発環境や企業の考え方に関するデータを収録し、マッチング効率と精度を高めている。それによって案件の75%で、企業から依頼を受けて成約するまでの期間が1週間以内となっている。スピード感が企業とエンジニア双方に喜ばれている。

―ITフリーランスのメリットと報酬の水準は
正社員のIT人材の平均年収は461万円。ITフリーランスへの発注金額は1人月当たり60万円を超えている。通常の正社員の1.5倍で、報酬面ではフリーランスに挑戦する動機がある。人材不足で仕事がない可能性が低いため、挑戦している人が増えている。2000年以降、退職金制度のない会社が多く、フリーランスを選択する人は増えていくと考えている。

―業績について
2018年3月期が25億8000万円。IT人材事業が35%で、ゲーム事業が約50%。会計上、ネットでの売上高を計上しており、取扱高では58億円強となっている。今期業績は第3四半期で23億6000万円が見えている。3月末の売上高は30億円の着地を見込む。営業利益は3月末時点では5億円強を計画している。

―重視するKPIは
一つは発注人月数だ。2018年3月期で8450人月で、今期は1万人月を超える。継続的に積み上げていくことで収益が増えていく。もう一つはテイクレート。業務委託取扱とフリーランスへの業務委託費を支払った差分の手数料9億2000万円が、15~20%ほどになっている。同程度の率を維持して成長していきたい。

―成長戦略は
フリーランスが当たり前になる時代が来ると考えており、マーケットを大きくするためには、活用する企業を増やしていく必要がある。フリーランスに対する理解を促す役割があり、引っ張っていく立場で事業展開していく。マーケットが大きくなったときにはITフリーランス分野で一番を目指していきたいし、IT以外の分野でのフリーランスのマーケットが登場すると考え、横展開も図る。

グループ内連携を重視する。フィリピンでプログラムと英語の学習を提供するグループ会社のNexSeedでは、大学生や転職する社会人の利用に加え、企業研修の受注も増えている。IT人材を育成する会社をグループ内に持つことで、その卒業生と連携していく。転職の合間となるフィリピンでの3~6ヵ月間、英語やITを学び、技術職になる人は、将来的にフリーランスになる可能性がある。また、スタートアップを立ち上げようとする人がプロブラミングを学ぶケースも増えている。帰国後にプロダクトを作り始める際にIT人材が必要になれば提供するなど、次のビジネスチャンスにつなげていく。

―VC事業への関心は
いまは特にないが、可能性は十分にあると考えている。資金や人材でスタートアップを支援できるため、今後そういった形での取り組みは可能だ。

―成長シナリオは
IT人材事業を加速させる。また、IT人材事業を手掛けていると、人のニーズから次にどんなビジネスが広がるか察知する機会があり、フリーランスのエンジニアとともに2010年にゲーム開発に参入した。マッチング事業をしながら可能性のある事業に進出し、グループの中でポートフォリオを持ち、どこかの事業が 厳しい環境のなかでも他の事業が支えるという強いグループを作っていきたい。

―ポートフォリオ経営の考え方については
新事業を乱立させるつもりはない。リーマンショックの経験から事業の一本立ちは厳しいと感じ、新たな柱を持つことが重要と考えた。また、サイバーエージェントや楽天、GMOなどメガベンチャーとして大きくなった会社は、一つの事業だけでなくタイミングを捉え新しい挑戦をして成功してきたため、そうのような企業をベンチマークとしてグループ経営をしていきたい。

―MBOに至った経緯は
リーマンショックのタイミングだった。クルーズの子会社の頃は、人材事業で業務系システムを開発するSIerにフリーランスを紹介していたが、売却・清算するという話が出た。BtoC事業を手掛ける楽天などが影響をあまり受けていなかったため、クライアントの構成を変えていけば伸びるのではないかと考え、顧客の90%を入れ替えて業績を一気に戻していった。

―資金使途は
ITフリーランスを集める資金や、我々の人材採用・人件費、一部は借入金の返済に充当する。

―配当政策は
中期的な利益や投資計画に鑑み、しっかり還元できる状態を作っていきたいと考えている。

 

ギークス(7060)の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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