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スマレジ(4431)の山本社長、「発注から消費者の手に渡るまでを総合管理」

28日、スマレジ(4431)が東証マザーズに新規上場した。初値は公開価格の1370円を135.40%上回る、3225円で、終値は3925円だった。飲食店や小売店が販売情報の管理と分析に使うクラウド型POSレジ「スマレジ」をはじめ、経営管理に必要な情報を扱うソフトウェアとデータビジネスに特化する。基本サービスを無料で提供し、付加機能に課金するフリーミアムの月額制ビジネスモデルを採用している。山本博士社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

山本社長はスマレジのプラットフォーム化により外部事業者にアドオンを開発してもらいさらなる顧客ニーズの充足を図る考えだ。

山本社長はスマレジのプラットフォーム化により外部事業者にアドオン開発を促し、さらなる顧客ニーズの充足を図る考えだ。

―初値が公開価格を上回った
幸先がいいスタートを切ることができ、ほっとしている。今後も株主や投資家の期待に沿えるよう、一同で努力していきたい。

―スマレジの機能について
店舗のレジのアプリということは名前から察してもらえると思うが、レジの機能だけではなく、小売店や飲食店のバックヤードや管理業務に必要な機能を提供している。

小売店では、例えばバックヤードで仕入れ業務が発生する。入荷時には検品が、年度末の在庫高確認には棚卸しが、値付けの際にはバーコードを付けるといった機能が必要。商品が店頭に並び、その段階でレジの出番になる。発注してから消費者の手に商品が渡るまでの間にたくさんの業務があり、企業内での物の移動を総合的に管理できる機能を提供する。飲食店では小売店とは違い、顧客が店に来てから帰るまでの業務を管理する機能を持つ。レジだけがフォーカスされがちだが、バックヤード機能も含めて提供・運営している。

レジとしてのみの利用であれば料金はかからず、プランにより使える機能が増えていく料金体系を構築している。レジ利用のみの登録数は2018年10月末で4万9971店舗。有料プランは約9000店舗が導入している。

有料プラン導入店舗数の割合は、小売店が48%、飲食店が32%、ネイルサロンやエステなど美容関連や催事でも利用されている。全国47都道府県で導入実績があり、人口分布とほぼ同様の分布状況となっている。首都圏が最多で、東京、大阪、名古屋、福岡といった大都市圏に集中している。

登録店舗数の増加に伴い、スマレジのシステムを通過する取扱金額が増加し、2018年3月に累積で1兆円を突破した。年間5000億円のデータが集積する状態にある。今後の課題として、POSデータを分析して有効活用していきたい。

レジを構成する周辺機器は家電量販店で売っていないため、我々が仕入れて提供している。一店舗当たりの平均的な初期費用は小売店で20万円、飲食店では35万円となっている。

―ターゲットは
小売店と飲食店を中心に国内200万店舗がターゲット。1~2店舗から40店舗ぐらいまでの中規模事業者の77万店舗がメインターゲットとなっている。

―ビジネスの特徴は
販売戦略にある。POSレジ業界は電機メーカーが市場を形成してきたが、我々はWEB制作会社からスタートしているので、インターネットに関して業界内では長けており、SEOなどインターネットを使った集客を積極的に展開し、これまでにないアプローチを取ってきた。

オンラインでメールアドレスとパスワードを作ればサインアップでき、クレジットカード情報を入力すれば有料プランの契約もできるという、特に対面で商談しなくても利用を開始できるように、オンラインで完結する仕組みを業界内でいち早く作り上げた。

一度物を見てから導入したい顧客もいるので、全国5拠点のショールームを開設し、来店後の担当営業者により契約するパターンもある。加えて最近では販売パートナー制度を整備している。

2つ目の特徴は高い顧客満足度と低い解約率。開発とカスタマーサポート、営業のチームを自社で抱えており、顧客との距離が近いことも相まって、その要望を収集し、素早く開発に回してサービスをブラッシュアップする。高い顧客満足度を維持し解約率を抑えている。

サブスクリプション型ビジネスで安定性と成長性を実現している。小規模顧客が多いことも特徴。大規模チェーンを顧客にすると解約時のダメージが大きいと考えるが、我々の顧客は1~10店舗の顧客が非常に多く、少し解約があっても売り上げにほとんど影響せず、安定している。

―成長戦略は
クラウドサービス市場の継続成長を予測しており、今後も追い風になると考えている。消費税増税による軽減税率制度の開始によるレジの買い替え需要もある。8%と10%の税率が混在し得るため、対応済みのレジ導入が必要になるが、8割の事業者が準備に取り掛かっていないとされ、秋にかけて一気に需要が伸びると見込んでいる。

スマレジ4.0へのバージョンアップを考えている。顧客ニーズは無限にあり、社内で開発チームが順番に機能を追加しているが追いつかない。そこで、スマレジを外部のシステム開発会社に公開して、機能を追加するミニアプリを作り、スマレジのプラットフォーム上で販売してもらうアプリマーケットを作っていけるようにする。いろいろな会社に参加してもらって、追加機能を販売するエコシステムを作っていきたい。

最終的には販売データを活用して新たな価値につなげ、成長していく。

―フリーミアムモデル採用の経緯は
2014年7月から採用した。いろいろな料金プランを試していた時期だった。フリーミアムはネット業界では主流になりつつあり、広告効果も兼ねて踏み切った。1店舗だけであれば無料。大きくなって2~3店舗になったら有料プランに変更してほしいという期待を込めて設定した。

―使いやすさの工夫
アップル製品のように直感的に操作できる、説明書がなくなる時代の流れがあると思う。我々もその影響を強く受けており、分かりやすさを重視している。なるべく直観で使ってもらえるように心がけている。業務用システムなので、かっこよくとか可愛くというよりも、すぐに理解できるものを目指している。スマレジのバージョンが3年に1回変わっているが、そのタイミングで少しずつ改良している。

―サービス品質保証制度とは
サーバーの月間稼働率が99.95%を下回ると月額の一部を返金する。大手の販売パートナーとの取り組みで始めたもので、レジを止めずに安心して使ってもらえるようにしている。

―取次店の拡大イメージは
次期バージョンアップ後は、従業員10~30人規模のシステム開発会社にパートナーになってもらえたらと考えている。

―具体的な広告手法について
基本的にはリスティング広告などだが、加えて、例えばレストランやファッション向けの専門メディアなどへの純広告の出稿を検討していきたい。

―配当政策は
資金調達したばかりなので、さらに成長につなげるフェーズであり、直近での予定はないが、今後前向きに考えていきたい。

スマレジ(4431)の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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