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霞ヶ関キャピタル(3498)の河本社長、「ファンドのセットアップも視野」

28日、霞ヶ関キャピタル(3498)が東証マザーズに新規上場した。初値は公開価格の3240円を92.59%上回る6240円で、終値は6400円だった。自然エネルギー事業や、不動産コンサルティング事業、ショッピングセンター事業を手掛ける。河本幸士郎社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

「経営理念は価値の再生」と話す河本社長

「経営理念は価値の再生」と話す河本社長

―初値が公開価格を大幅に上回った
公募価格を割らずにほっとしている。具体的な株価については何とも言いようがないが、株主の期待の表れと解釈している。その期待に沿えるようにどんどん事業を前に進め、利益を作っていきたい。

―足元の業績は
2018年8月期は3億4200万円の経常利益を見込み、来期は5億1200万円を予定している。

―来期以降の見通しは
廣瀬一成取締役:来期以降も増収増益。売り上げのイメージは25~50%の成長を考えている。今期までは人員を増強するが、来期以降はストップし、現在よりも利益率が上がると考えている。

―事業や特徴は
河本社長:「成長性」と「社会的意義」を大事にしている。社会的意義のないビジネスに持続的な成長はないと考えている。自然エネルギーと不動産事業でプロ投資家に金融商品を販売している。投資家のニーズを的確に踏まえ、どのような商品をどのような価格で購入するのか全て逆算して把握したうえで土地の仕込みや事業に着手する。結果として確実に収益を出しており一件たりとも損失を出していない。

―自然エネルギー事業は
太陽光発電施設を全国で開発し収益化している。今後はFIT価格(固定買取価格)の下落に対応し、施設設置のための土地の造成コストを抑制するために、倉庫や物流施設、ショッピングセンター(SC)などの屋根上に設備を設ける。ただ、工事コストが65%(2011年比)下がっているところ、FIT価格は48%しか下落しておらず、利回りは確保できる。

また、工事コストの下落で自家発電・消費が成立する世の中になった。来年2月から自前の施設で開始する。自分たちで使うだけでなく、グリーン電力証書の発行で、「RE100」(事業用電源を100%自然エネルギーで賄うことを目標にする企業連合)の加盟企業などへの売電も可能になる。RE100を目指す企業に発電施設を直接販売する方法もある。

―不動産事業は
インバウンド向けの宿泊施設不足や空き家問題、待機児童問題に対応する。一例として、賃貸マンションをアパートメントホテルに転換して高収益を実現した。

保育所は開発中で来年4月に竣工し、売却先については確約を得ている。投資家の引き合いが強い物件で開発を進めており、足元のパイプラインも整いつつある。金融商品を作る観点から、オペレーターの与信も重要になってくると考え、オペレーターが機能しない場合には代替の運営者に切り替えられる手立てを講じて開発し、投資家に渡している。

―不動産市況の影響は
一部の不動産では価格がピークに近いのかもしれないが、我々が手掛ける保育所やホテルは、まだまだ魅力的な利回りを確保できる商品作りが可能。なぜこれらを手掛けているかというと社会問題解決の理念に加えて、収入が安定していることにある。リーマンショックの経験から我々はボラティリティの低さが金融危機に対する有効な対応策と学んだ。実際、価値が暴落したのはボラティリティが高いものだった。仮にまた100年に一度の金融危機が訪れても傷は相当浅いと考える。

―SC事業について
2011年の東日本大震災でダメージを受けた宮城県のSC「フォルテ」を取得し、地域密着・循環型をキーワードに資産価値の向上を図ってきた。今年の夏には映画館のユナイテッド・シネマが入り、日用品主体から老若男女が来て笑顔あふれる店舗にできた。価値の再生の実績が評価され、大手の外資系ファンドのアセットマネジメント業務を受託し、京都と大阪のSCのバリューアップを行っている。

―SC事業は積極的に営業しないのか
自然エネルギーと不動産事業で売り上げを牽引し、早く経営を安定させることが優先課題だが、満足できるレベルに達したら、積極的な営業を展開することも十分考えられる。

―中長期的な戦略は
売り上げを牽引するのはエネルギーと不動産事業。エネルギーでは太陽光に加えてバイオマス発電をプロダクト化する。2件のデューデリジェンスを行っている。バイオマスは木質チップを燃焼するパターンの施設に取り組む。なかでも燃料の確保が重要となるので、国内で確保できる分量に応じて中小型の施設を開発する方針。不動産はこれまで東京メインで事業を行ってきたが、ノウハウを活かして京都、大阪、沖縄を重点エリアとして日本全国に広げる。

ストックビジネス拡大のためにファンドのセットアップも視野に入れる。これまではファンドに入れる商品を作り、外部の投資家に売却してきた。売却先が外部になるのかファンドの違いになるのかということになり、現実的にはそれぞれの事業に対応した3種のファンドを組成することになる。利益相反については、ウォールを作り適正価格で販売する仕組みを設けることでクリアできると考えている。今期中に必要な金融商品取引法上の申請を行うが、組成はライセンスの取得タイミングによる。

―上場の目的は
信用力向上による人材と資金の確保。人材については順調に良い人材を確保できている。経営資源は整っているので、資金があれば案件をいくらでもこなすことはできる。スピードアップさせることで、経営の安定とファンド組成・拡大の早期化につなげることが目的だ。

―資金使途は
案件の仕込み資金に充当する。

霞ヶ関キャピタル(3498)の情報はこちらでご覧いただけます。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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