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ディ・アイ・システムの長田社長、「優秀なエンジニアを育てる」

19日、ディ・アイ・システムがジャスダックスタンダードに新規上場した。初値は付かず、公開価格の1280円の2.3倍となる2944円の買い気配で引けた。システムインテグレーション(SI)企業として、業務用アプリケーションやインフラシステムの設計開発、運用保守などを手掛ける。企業向けIT教育事業も展開する。長田光博社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

研修制度によるパートナーとの関係強化には従前から取り組んできたと話す長田社長

研修制度によるパートナーとの関係強化には従前から取り組んできたと話す長田社長

―初値が付かなかった
正直に言って未体験ゾーンに入っている。地に足が着かない状態にあると思っている。高い期待はありがたいが、同時に期待にどう応えていこうかという気持ちと、さあ、やるぞという気持ちが混ざっている。

―どう期待に応えていくか
今年の11月で設立21年になる。優秀なエンジニアを育て、クライアントと緊密な関係を保てば売り上げも利益も伸びるという経験を積んできた。今後もエンジニアを育て、増やしていきながら、クライアントの要望に応える幅を大きくしていけば自ずから業績は伸びていくため、いかにエンジニアを育てるかが重要な要素になる。

―上場をいつ頃から考えていたか
以前、大証ヘラクレスに上場しようとしていたが、上場直前の2008年にリーマンショックが起こった。要件を満たしていたが、より盤石な形での上場を目指し、エンジニアを大きく増員して時間を掛けて育成し、このタイミングでの上場となった。

―大手との長期的な取引を継続できる理由は
長期的な取引があるNTTコミュニケーションズなどシステム大手5社や、KDDIなど34社からの業務がSI事業の売り上げの4割を構成している。500人規模の会社で、技術者を育成しソフトウェア開発とネットワーク設計・構築、運用保守まで一気通貫で対応できる点が、そういった企業から重宝されているのではないか。

―足元の業績は
売り上げの8割ほどは大手のSI企業との協業によるもので、2割は元請けとしてシステム開発やインフラ構築を手掛ける。10月から23期に入ったが、売り上げ高39億1000万円、経常利益2億2000万円を目標としている。

―2019年9月期の増収減益予想の理由は
関亦在明常務取締役:工数の確保や外注先であるビジネスパートナーとの関係強化による受注で増収を見込んでいる。減益については、前期の新卒者採用人数43人に対し、今期は80人採用を予定し採用費がかかる点と、名古屋支店の移転費用による。

―事業の拡大に向けての取り組みは
長田社長:エンジニア一人当たり1ヵ月間または1日に従事する仕事の工数の積算で単価が決まる世界なので、人数により規模の大きな仕事を受注できる。より大きな仕事を受けるためにエンジニアの人数を増やす必要がある。

―注力分野は
ワンストップでSI事業を手掛けられる中堅企業として、IT投資をしたいが気軽に依頼できず悩んでいる中堅・中小企業向けにサービスを提供し、元請けとしての仕事を拡大していく。一からシステムを設計する形態の開発と、既存のシステムを使っての開発のいずれにも対応し、特に既存システムを使う開発については、顧客のコスト負担が掛からない形で対応していきたい。

―クラウド技術への対応は
関亦常務取締役:企業も試行錯誤している状態と認識している。当面はアマゾンのAWSへの移行の案件に取り組んでいきたい。

―IT教育事業の今後
長田社長:全国の情報処理専門学校とネットワークを作っており、定期的に専門学校の生徒を受け入れてきた。入社して研修を受けてもらい、その教育効果を専門学校の教員に具体的にフィードバックしている。教員にもディ・アイ・システムに入って研修を受ければ1年後に成長している姿がイメージしやすく、生徒に話しやすい。結果として生徒や保護者に受け入れられ、入社につながるという素地を作ってきたと思っている。

オープン研修という形で企業向けに研修を販売している。これで得たノウハウも社内の新人研修に活かしている。また、ビジネスパートナーもエンジニアを抱えているが教育に手が回らないケースがある。研修に無償で参加してもらい一定のレベルまで能力を引き上げるサポートをする。その延長線上で協業のハードルを下げる効果がある。

―中長期の経営目標は
5年後に売り上げ高100億円、10%以上の経常利益率を確保し、東証1部を目指したい。従業員1000人、ビジネスパートナー500人として、技術者集団として1500人体制を整えたい。

―株主還元は
現段階では約25~30%をベースに考えている。今後業績を上げて35%に近づけていけるようにしたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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