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CRGホールディングスの古澤社長、「人手不足と真摯に向き合う」

10日、CRGホールディングスが東証マザーズに新規上場した。初値は公開価格の1220円を63.57%上回る1832円で、終値は1890円だった。コールセンター業務を始めとする総合人材サービスを手掛け、人手不足に対応するためにRPA(Robotic Process Automation)事業にも進出している。古澤孝社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

CRGHD 古澤社長①

古澤社長によると、基幹システムである「C3」を使う場合、派遣キャストと業務のマッチング率が30%ほど高まるという。

―上場の感想は
まずはほっとした。評価してもらえているのかなと考えている。

―足元の業績は
今年9月期はクライアントと個別に価格交渉を行ったことと、新規獲得で利益率の高い仕事に取り組み、収益性を高めたことで利益が大きく改善した。売上高は205億700万円を、営業利益は5億6200万円を見込む。

―事業の特徴や優位性は
専門性に特化した人材派遣を長年続けてきたことで、スキルを持つ経験豊富な人材を派遣でき、蓄積した独自のノウハウがある。

中核事業のコールセンターの人材派遣では、派遣オペレーターをスーパーバイザーとセットで派遣するユニット派遣を行い、定着率を向上させている。派遣キャストのケアと顧客への情報フィードバックで信頼関係を高め、優先的に案件を獲得できる。専門性が必要な金融業界などへの派遣実績もある。

―今後の成長戦略は
コールセンター事業を始めとする人材派遣事業で安定・継続的に成長しつつ、ペット用品工場での製造請負を横展開し、国内外での取引を伸ばし成長を拡大させる。加えて、RPAなどITと人材の融合による利益効率向上を図る。構造的な人手不足という日本経済の根本課題と真摯に向き合い、持続的な成長を図っていく。

―中長期的な収益目標は
3年後に5%の営業利益率を目指していきたい。人材事業の利益率は高くない。今後しっかり利益を上げていく事業体を目指していくために一つの区切りとして5%を掲げる。

小田康浩上席取締役:請求単価向上に関する交渉に注力するとともに、RPAやAI導入による収益性向上で、全体の収益性を底上げする。

―ユニット制が活きる業種は
古澤社長:コールセンター以外にも、請負に近くなるが物流業務でのユニット型の派遣を行っている。販売職でも進めている。あらゆる職種での取り組みができ、ユニット型のほうが安定した収益につながるので強化している。

―シニア世代活用の状況は
団塊世代はパソコンを使うことができるので、今まで若年層が担っていたホワイトカラー領域で働いてもらっている。ワークフロー設定などの作り込みが必要であるため、クライアントとの関係性がなければ難しいと思う。我々が専門領域に特化してきたことで、顧客からの高い信頼を得て実現している。若年層が少なくなっているところを埋めていけるのではないか。スキルの高いシニアの人には要求水準の高い業務を担当してもらう。

―RPA事業の具体的取り組みは
人材を扱う事業のためエントリーシートの扱いや事務処理が多い。総務業務以外にも、派遣を扱う事業で使っている。AIやOCR(光学式文字認識)を組み合わせた取り組みをして社内でシステムの作り込みをしている。いずれはパッケージソフトとして外販していきたい。

―物流(製造請負)でのIT活用は
今はペットケア事業を進めている。製造や物流分野でのIT活用は人材の管理に力を入れている。物流業界はITが進んでいないアナログな業態であるため、RPAやOCRといった仕組みを物流業界に提案し、作り込もうと考えている。まずは自社内で活用し、横に広げていく。

―人材戦略は
上場のメリットとして知名度の向上があり、優秀な人材の確保を上場の目的としている。子会社はIT人材が不足しており、システムを自社開発をしているため、どんどん増やしていきたい。

―どのようにIT人材を確保する
アプリや基幹システムの自社開発を通して、自分のスキルを高めたいという人を増やしていける仕組み作りを行っている。未経験からの教育も行っており、人材獲得につなげる。

―株主還元は
重要な経営課題と認識しているが、財務基盤強化を目的とした内部留保の充実を優先させることが企業価値向上につながると考えている。将来的には各期の経営成績・財務状態を勘案しながら還元していく方針。現時点では配当実施可能性と時期は未定。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]

 


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