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ブリッジインターナショナルの吉田社長、「営業をハイブリッド化」

ブリッジI 吉田社長①

吉田社長は海外勤務経験でインサイドセールスの有用性を見出したという

3日、ブリッジインターナショナルが東証マザーズに新規上場した。初値は付かず、公募価格である2310円の2.3倍となる5320円で引けた。同社は電話やメールで営業活動を行う「インサイドセールス」の受託や、クライアント企業への導入コンサルティング、営業支援ツールの提供などを手掛ける。吉田融正社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

―初値が付かなかった
非常に高い評価を頂いており、投資家には感謝しているし、身の引き締まる思い。今後期待に応えるべく、これから再スタートということで全社員一丸となって業績向上に努めていきたい。

―足元の業績は
トップラインは順調に伸び、2018年12月期の予想は29億1000万円。経常利益率は11%超での着地を見込んでいる。

―事業の特徴は
一般的に法人営業部門は見込み客の発見から提案、クロージングに続き、関係構築という一連の作業を一人の担当者が全て担当する。今期の売り上げの数字を作るために、提案やクロージングに力を入れなければならないが、前工程と後工程も同時に進め、過去、現在、未来の仕事を全てする必要があり、全てが中途半端な状態になっていることがある。インサイドセールスを使えば、前期の業務のフォローアップや来期に向けての顧客発掘活動を遠隔・非対面で行い、これまでの営業の業務をハイブリッド化できる。営業担当者は今期の仕事に集中できる。

日本では就業人口の減少を契機に人材獲得が困難になってきたことや、現場が疲弊しており、働き方改革との関係で、改善しないと良い人材が来ないという点でインサイドセールス市場が活性化してきた。

導入した企業からは、いままでコストと把握されていなかった営業の業務プロセスが明らかにされ、企業側がリソースを割いてくれるようになったという話や、営業をインサイドセールスと分担することによって、提案の質が高まったという声が寄せられている。

―事業の強みは
インサイドセールスの導入や運用についてのコンサルティングや、アウトソーシング業務、営業支援ITツール開発と提供を一気通貫で手掛けている。アウトソーシングでは同じ担当者が同じ顧客を担当し、製品やサービスの知識が蓄積するとともに、関係性が強化されるため、一度利用した顧客が長期的にサービスを使い続ける。また、2002年の設立以来、先行者的なポジションで大手優良企業が顧客にあり横展開が可能。累計100社超のインサイドセールス導入支援で独自のノウハウを積み上げており、今後競合が現れた場合にも競争優位性がある。

―インサイドセールスが効果的な業界は
競争が激しい分野であれば業界を問わず有効。いろいろな製品を持つ大きい企業が中小のマーケットを狙う場合には特に効果的と考える。今はIT分野の顧客が多いが、競争が激しいヘルスケア分野と、法人営業で継続的な信頼関係が要求される金融分野に関心がある。

―今後の成長戦略は
調達資金をデジタルインサイドセールスの強化に充てる。現在のインサイドセールスの仕組みをデジタル化し、さらに効率性の高いものに変えていく。特にAI業務支援サービスに力を入れている。IBMのAI「Watson」を使い、昼間に録音した担当者の電話応答のデータを、夜間にテキスト化する。そのデータを「SAIN」というシステムが用いて、セールス担当者の会話をAIが指導する「モニタリング」、より多くの案件を引き出す会話のポイントを指示する「ターゲティング」、次にこういう話をすると良いという台本を示す「コールナビ」という機能を提供する。AIを通じて知見を共有する仕組みを月額課金制で利用してもらう。

人がいなくなることによる経営リスクが認識されてきたが、インサイドセールス市場はこれから。この2年は大手顧客をしっかり取っていくことと並行して、デジタル化などAI投資を急速に進め、2021年から人に頼らない仕組みにどんどんシフトし、ノウハウを収益基盤にしていく。

―SAINを導入するメリットは
一つには、既存のインサイドセールスの効果を上げる点。モニタリングやターゲッティングは工数がかかるため、AIで効率を高める。もう一つは内製化ニーズに応えるために道具を提供していく。ノウハウをAI経由で提供することで収益源とする。

―AIを営業に持ち込むことをどう捉えるか
相手の発話内容や真意を正確に把握することが必要になり、世界的にも類例を見ない大きなチャレンジと考えている。

―人材戦略は
地方拠点で優秀な人材を集めたい。リモートでの仕事になるため、いろいろな人材が活躍でき、女性、高齢者層、障害者雇用に力を入れる。大都市に限らず20~30万人規模の都市で小規模のセンターを作り、人材の取り合いが起きにくい場所で人を増やしたいと考えている。

―海外展開は
現状では外資系の顧客が多い。具体的なことは決まっていないが、海外進出には非常に高い関心がある。

―配当政策は
今年は内部留保で成長投資に充てる。近々に社内で協議し、来期を見据えて意志決定していきたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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