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アイリックコーポレーションの勝本社長、「画像認識AIでフィンテック企業に」

25日、アイリックコーポレーションが東証マザーズに新規上場した。初値は公開価格の1770円を25.76%上回る2226円で、終値は2011円だった。来店型保険ショップ「保険クリニック」を運営。保険分析・検索システム「保険IQシステム」を活用し、顧客が保険を視覚的に比べて選べるようサポートする。システム外販で異業種のFC参入支援に注力するほか、AIを使う帳票画像認識システムでフィンテック企業として成長を狙う。勝本竜二社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

アイリックC 勝本社長②

オールラウンドに使えるOCRでの成長について話す勝本社長

―上場の感想は
公開価格を上回る初値が付き、市場全体から評価をいただけたと思っている。気持ちをしっかり引き締めていきたい。

―上場の狙いは
知名度や信用力の向上、資金調達力の拡大、優秀な人材の確保のほか、社内管理体制の充実を考えている。

―足元の業績は
2013年6月期以降、6期連続増収となっており、2015年6月期に黒字転換して以来、利益も拡大している。来年6月期の予想売上高は前期比15.9%増の35億8400万円で、営業利益は66.6%増の4億4400万円。

―事業の強みと今後の戦略
業界唯一の自社開発システムで、過去に販売された全種類の生命保険商品を分析できる。商品提案の場面では、21社の保険会社とデータ連携し、特約などの付加を加味すると数千の商品群から最適なものを選ぶことができる。保険ショップを19年間運営しており、データの蓄積があることや、保険会社との連携で安定したデータが供給されていることが参入障壁になる。

ASシステムという汎用システムを保険代理店や銀行、生命保険会社に外販している。現在のID数は4840。今期は7900IDに伸ばす。導入企業353社中15の地銀が採用しており、生保や銀行でさらに拡大していきたい。

異業種の保険代理店事業参入も支援する。異業種の企業は保険事業に詳しくないので、育成に時間がかかる。システムを使ってもらいながら、本部から遠隔コンサルを提供する。すでに店舗展開していながら、ネット系の企業に顧客を奪われつつある企業が想定の対象となる。問い合わせは増えている。

AIを使った画像認識システム「スマートOCR」の開発にも成功した。保険証券をスマートフォンのカメラで撮影すると情報を認識する。これまで保険代理店を中心にシステムを提供してきたが、保険会社の教育にも活用できるようになる。販売担当員は自社の商品についてはよく知っているが他社の商品に詳しいことは少なく、他社商品の把握が可能となる。

スマートOCRは非定型帳票を読み取ることができ、生命保険以外にも応用が可能。住友生命と健康診断書のデータ読み取りの共同開発を手掛けている。異業種にも技術提供を進めていく。新たな成長戦略の一環としてオールラウンドで使っていけるものを考えている。ありとあらゆることをAIが学習していくことで幅広く請求書などに対応する狙い。1日数件単位の引き合いがある。

―保険市場の今後は
保険市場での保険ショップの販売シェアは4.7%でまだ低い。複数の保険会社を選択できる仕組みは受け入れられ、成長余力はまだあると考える。直営店を年間4~6店増やしたい。FCは今期43店舗を増設する予定。視認性の高い場所に出店を拡大する。

―システムを作る他社との競合は
他社は受託開発であるのに対し、我々は自社開発のものをサブスクリプションモデルで提供する。保険を全てカバーできるシステムを開発しておいて、必要な機能をニーズに応じて利用してもらう。例えば、他社商品を分析できるシステムを生保には教育目的に導入してもらう一方、異業種向けでは全ての機能を使ってもらうイメージになる。

―人材戦略について
人材が育っても引き抜かれたりするし、入ってきたりする。上場したことで、自社のブランドを活かして優秀な人材を募りたい。

―株主還元は
現時点では無配だが、早い段階で還元していきたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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