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マリオンの福田社長、「汽水域としての証券化商品を」

13日、マリオンが東証ジャスダックスタンダードに新規上場した。初値は公開価格の2380円を59.66%上回る3800円で、終値は3150円だった。不動産賃貸や、賃貸料を原資とするクラウドファンディング型不動産証券化商品の販売などを手掛ける。福田敬司社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

マリオン福田社長②

所有・賃貸リスクを投資家に負わせないと話す福田社長

―初値が公募価格を上回った
5年前に上場を決意した。達成感はあるが、今度は当社が世間の評価にさらされるので甘受しなければいけないし、なんとも言えない緊張感がある。初値については、世間の評価と考えている。

―ビジネスの特徴や強みは
不動産賃貸関連サービスの1セグメントで、賃貸と証券化商品、売買を手掛け、1274戸が稼働している。不動産賃貸では単身世代向けレジデンシャルに特化し、特に首都圏の600戸を、県や市など各地方自治体の東京宿舎としている。各東京事務所における人員の入れ替わりは、副所長クラスでは少ないが、新人の研修生は多い。

例えば霞ヶ関と四谷近辺の宿舎の間で送迎バスを運行したり、家電の無料貸し出しを行っている。口コミで広がり、件数が13年前から7倍に増え、現時点で新宿・四谷の3物件での入居率は約6割となっている。分権化の流れで自治体と中央の関係強化の必要から、伸び代はまだある。

証券化商品は、物件を自社所有し、所有・賃貸リスクをとる。2004年にスタートし15年目だが、元本割れや分配金の遅配は一度もない。50歳以上のシニア層をメインとする一口100万円のマリオンボンドは、8割がリピーターになっている。20~30代の若者向けには、契約の手前までスマートフォンで対応するサラリーマンボンドを一口10万円で販売している。

入居率や収入率など、運用上の様々な指標をリアルタイムで表示するシステムを持ち、ビジネスモデル特許を取得している。商品名も商標登録し、”鎧“を着せている。

物件売買については、本社社屋を除いては全て商品としており、計画的に市場で売却し含み益を実現益にする。例えば運用期間が5年の証券化商品であっても、3年目に売却による実現益があれば、残り2年分の運用していれば得られたであろう利益を投資家に還元して売却する。

―足元の業績は
今期の売上高は約24億円、営業利益は3億4000万円での着地を見込んでいる。来年以降は不動産賃貸サービスで一般管理費を賄いつつ、新しい証券化商品でさらに伸ばしたい。

―新しい証券化商品の投資単位は
契約までスマホででき、一口10万円を想定している。新商品をリリースするには、昨年12月に改正された不動産特定共同事業法上の新しい約款の許可が必要になる。審査中であるので、準備はしているがまだ決まっていない。

―商標登録やビジネスモデル特許を取得しているのはなぜか
不動産業界はレッドオーシャン状態であり、ブルーでいくには特許や商標登録など差別化を要する。広く受け入れられる良いものであればきちんとしたプロテクトが必要になり、社内には知的財産の専属担当がいる。

―長期的な考え方
日本の個人資産約1800兆円のうち940兆円ほどの預貯金を投資に移していかなければならないと考えている。預貯金が海で、投資がボラティリティの高い川だとすれば、当社はその間の汽水域として、インフレ率にほぼ拮抗する証券化商品を作って投資の世界に慣れてもらう。流動性を高めて、いつでも解約できる、出し入れ自由な不動産本位の商品をつくっていきたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]

 


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