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システムサポートの小清水社長、「シリコンバレーに日本の明日を見る」

2日、システムサポートが東証マザーズに新規上場した。初値は公開価格の1750円を128.57%上回る4000円で、終値は3630円だった。同社は国内4社、海外2社のグループ会社を持ち、ITシステム開発やオラクルのデータベース、アマゾンやマイクロソフトのクラウドサービスの導入・移行支援サービスを提供する。企業の情報システム部門を支援するソフトウェアの導入、データセンター運営、自社パッケージソフトの開発・販売も手掛ける。小清水良次社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

システムサポート小清水社長②

自社の技術力とパートナーシップの強みについて話す小清水社長

―初値が公開価格を上回った
初値は投資家の期待と受け止めている。株主を含め投資家の期待に沿えるように、企業価値を高めていきたい。

―いつ頃から上場を考えていたか
2000年には上場を考え、持株会を作り準備していた。18年かかってしまったが、その間オラクルのデータベース関連の事業に注力し、とがった強みを持つ独立系企業として、顧客と直接取引を増やしてきた。オープン型のクラウドサービスが伸びている今が旬と捉え、このタイミングで上場した。

―足元の業績は
2018年6月期予想は売り上げが99億3000万円、経常利益が3億6200万円。売り上げは3期連続で2ケタ成長となっている。

―事業の強みや成長戦略は
オラクルのデータベース技術者資格の最高位「プラチナホルダー」を保有する技術者が全国で3番目に多い。独立系の会社なので日本オラクルから案件が紹介される。

情報のクラウド化ニーズに対応し、オラクルのデータベースで使うデータを、アマゾンのAWSやマイクロソフトの「Azure(アジュール)」などクラウドサービスに移行する。AWSの「オラクル・コンピテンシー」を取得している。オラクルのデータベースをAWSのクラウドに移行できるのは日本で3社のみで、NRI(野村総合研究所)やCTC(伊藤忠テクノソリューションズ)と同等レベルのサービスに強みがある。

マイクロソフトのアジュールは、大手、特に金融系企業がクラウドに移行する際に選択する。我々はマイクロソフトのゴールド・クラウド・プラットフォーム・パートナーという最高位のパートナーという位置付けにある。今年3月にはMVPアワード2017のデータプラットフォーム分野で、当社の社員が日本で唯一MVPを受賞した。アジュールのクラウド導入という点で当社の技術力が認められている。

米国発の情報統合管理サービス「ServiceNow」の導入サービスも手掛けている。情報部門の資産管理やワークフロー管理などを一元化して効率化し、コストを削減する。フォーブスが発表する世界の公開企業2000社のうち43%が導入している。日本語化が遅れていたため日本での導入が進んでいなかったが、パナソニックなど世界に拠点を持つ大手企業が使い始めている。昨年、日本企業で初めてブロンズサービスパートナーとなり、実導入の部分を手掛けている。

アウトソーシング事業では、本来パブリックであるクラウドサービスをプライベートで使いたい顧客にデータセンター業務を提供する。サーバーを動かすだけでなく、IBMのAI「ワトソン」を初期費用30万円、月額13万円で利用が可能なサービスも用意してあり、サーバーのデータを分析できる。

プロダクト部門では、新規上場に向けて自社で作った統合型基幹システムを外販する。スマホで勤怠管理ができ、プロジェクトの進捗管理や採算の可・不可の予測も可能で、多様な働き方に対応が可能。ハウスメーカー専用ソフト「建て役者」を導入している企業に紹介しようと考えている。自社プロダクトはシステムインテグレーション事業に比べ利益率が高いので、収益力向上につなげたい。

―海外子会社を持つメリットは
シリコンバレーに進出して4年が経つ。IT業界は全てシリコンバレーから新しいイノベーションが生まれてくる。そこを見ることで日本の明日がある。米国進出で、日本に進出する前のServiceNowを見つけ、いち早く取り組みその先頭を走れる立場になった。これからも米国のシリコンバレーを中心とした情報収集に力を入れ、日本でビジネスを展開していきたい。

―中長期の目標は
売り上げを毎年10%以上成長させることを意識したい。利益率の改善も図る。上場中の中堅システムインテグレーターは6%だが、今のビジネスのポテンシャルからすれば十分にその上を行けると考えている。

―資金使途は
大阪支店の移転資金への充当と、借入金の返済を通じた自己資本比率向上を考えている。AWSの資格を取るにも100万円かかるなどクラウド関係の人材育成には資金が必要になる。個人でオラクルの資格試験を受験するのは困難なので、社員の教育・資格取得などの資金に使っていきたい。

―人材戦略は
今年4月に新入社員を43人を採用した。昨年は40人で、来年は45人の計画。中途採用で年間70人ほど採用しているが、退職者もいるので年間60~70人増えている。社員を増やすというよりも、自社プロダクトなど人に依存しないで利益率を上げていく分野のビジネスに今後力を入れていきたい。

―配当政策は
以前から配当してきたが、安定配当を続けたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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