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アクリートの伊藤社長、「SMS配信マーケットの認知度を上げる」

26日、アクリートが東証マザーズに新規上場した。初値は公開価格の770円を100.26%上回る1542円で、終値は1308円だった。同社は、企業から携帯端末所有者向けのSMS(ショートメッセージサービス)配信サービスを手掛けている。システムインテグレーターのインディゴより分社化して2014年に設立。伊藤彰浩社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

アクリート 伊藤社長

SMS配信サービスの応用可能性について話す伊藤社長

―上場初日の感想は
切り替えが必要と考えている。セレモニーを経て社会の公器となり、いままでは我々の会社という気持ちだったが、株主やステークホルダーに対しての責任が非常に大きくなってくる。初値もついて期待も高い。責任も重いがマーケットを大きく伸ばしていけるのではないかとじわじわ感じつつある。

―上場の目的は
認知度の向上にある。これまで日本ではあまりショートメッセージを使う機会が少なかったので、SMS配信のマーケット自体が存在していることを知ってもらいたい。そのうえでトップシェアの当社を知ってもらいたいと二段構えで考えている。

―いつ頃から上場を考えていたのか
分社化前のインディゴにいたころから、それまで手掛けていた受託型のビジネスではなくストックビジネスを作りたかった。設立した時から上場を考えていた。

―事業の特徴は
LINEの登録時などに必要な個人認証メールの配信サービスで事業をスタートした。企業が個人消費者向けに、伝えるべき情報を70文字という短いメッセージで伝えている。携帯電話の番号は個人が特定されているうえに、番号は変更されにくい。SMSはガラケーでもスマホでも最初から使える機能になっているため、閲覧確率が高い。2014~2015年は、海外のSNSの登録時などの個人認証メールとしての利用が増えたが、最近は国内企業が個人認証のために利用することが増えた。

―ビジネスの方向性は
多様な用途の広がりがあり、それに対応していく。上場によってサービスの存在自体を知ってもらうことで、金融分野や、物流の再配達問題など社会課題の解決もテーマになり得る。最近では、電力事業会社の督促として利用するケースが出てきた。これまで電気料金の督促は電話で行っていたが、知らない電話番号から突然電話が掛かってくるとして顧客からのイメージが悪かった。ライトな督促ということできちんと支払うというアクションにつながっている。

―参入障壁は
全ての通信キャリアと接続しなければショートメッセージを配信できないため、交換機の費用がかかるなど物理的に困難な面がある。大量配信をするシステムを構築することは理論上可能だが、送信したメールの扱いについて2010年からの経験に基づくノウハウがあり、やはり新規参入は難しいのではないか。

―事業上の課題は
携帯の番号にメッセージを送るので、受け取り手が迷惑に思うリスクがある。何でもかんでもマーケティング用途で送って嫌われるということがないように、顧客と送信内容を吟味していきたい。迷惑メールが発生しないように通信キャリアと協議して対策を打っていきたい。

―会社の将来像として目指す企業は
モデル企業はない。社員10人と小規模だが、ビジネスの規模感としては適切と考えている。エンジニアと営業マンを増やしていくが、付加サービスをどんどんつくるというより、SMS配信とその周辺分野を関係企業と育てていく。

―配当政策については
積極的に考えていきたいが、成長に資金を投下していきたい。配当性向20%を視野に入れながら考えていきたい。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


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