CAPITAL EYE

株式・債券の発行市場にフォーカスしたニュースサイトです。

ロジザードの金澤社長、「短納期・低価格・高サービス」

4日、ロジザードが東証マザーズに新規上場した。公開価格900円に対し、初値は付かず、2070円(+0.0%)の買い気配で引けた。同社は中小のEC事業者向けに在庫管理システムサービスを提供する。金澤茂則社長が東京証券取引所で上場会見を行った。

ロジザード 金澤社長(20180704)

記者からの質問に答える金澤社長

―上場初日に初値が付かなかった
市況全体からすると強い評価をもらえて、ありがたい気持ちでいっぱい。投資家の期待が強く、身を引き締めて顧客の売り上げに貢献できるように努めていきたい。

―上場の目的は
信用力を強化すること。顧客に(サービスを)安心・安全に使ってもらう。セキュリティの強化に終わりはないので、調達した資金で監視機能を増強する。

―なぜこのタイミングか
顧客の重要なデータを預かるので信用は大事で、早い段階から上場を考えていた。いつが良い悪いではなく、今日のタイミングが最短だったと考えている。

―事業の強みは
短納期、低価格、高サービスの3点。2004年頃から楽天に出店する中小のEC事業者の利用が増え始めた。EC事業者はメディアに取り上げられることで急に物量が増えるため、成長スピードに合わせてすぐに在庫管理システムを使いたいというニーズがある。売上高に対する物流費の比率が平均11%ほどと他業種に比べて高く、物流コストを抑えたい。さらに、バックエンドには力を入れず外注したいという強い要求もある。

取扱数量が1日当たり100~500件程度のEC事業者の場合、ネットさえあれば使えるクラウド型の在庫管理システムを少ない工数・短期間で導入でき、価格も抑えられる。有人での365日運用サポートサービスが、EC事業者のビジネスを支える。顧客はシステムを自社で保有せず、在庫管理の機能を利用する定額課金のストック型のビジネスモデル。10期連続で増収している。

―今後の成長戦略は
物流業界の人手不足に対応するために、パートナー企業と連携し効率化を進める。搬送ロボットやRPA(Robotic Process Automation)、電子タグの情報を電波で読み取り在庫を管理するRFIDなどを、顧客が所有する形ではなくサービスのメニューとして提供する。顧客は面倒な手続きをすることなく、申込書を書くだけで利用できるようにして、利用者を増やしていく。

シッピーノやサトーといった企業とAPI(Application Programming Interface)で連携し、出荷情報や入庫情報をリアルタイムに取得したり、音声で倉庫内のピッキング作業を指示するなど、効率化を促すサービスを月額制で利用可能にする。

オムニチャンネルにも対応する。システムは開発中だが、在庫の物理的な場所別の管理ができるので、今後はより広域の在庫管理ができるようにする。例えば、倉庫だけでなく工場にある在庫も把握し、最適な場所別在庫を提供する。正確性や在庫削減に加え、販売機会を増やす支援をしたい。

―大手事業者へのサービス提供はあり得るか
大手事業者は大きなカスタマイズが要求されるため顧客層ではない。現状ではリアルの店舗を持つ企業がEC事業に進出してくる場面での顧客が伸びている。10~50店舗ほどを持つ地方の地場企業くらいのサイズ感の企業が利用することが合理的と考えている。

―課題は何か
自動化・省力化ニーズへの対応は鉄板。オム二チャネルについてはまだ見えていない部分もあるので何が受けるかは注視している。顧客のビジネスの成否に直結する業務なので信頼性が重要になる。このため、インフラ・セキュリティを強化する。在庫管理についてはさらに深堀りしたいので人材獲得も課題になる。

―資本政策と配当政策について
現状は上場直後なので既存株主の持ち分が相対的に多い。今後の調達では流動性を高めていきたい。配当については、裾野が広い業界で、まだ顧客を獲得できるマーケットがあるので、成長を優先していきたい。現段階では5年をメドに東証1部を目指すので、安定的な収益を上げていけたら業界水準での株主還元を目指していく。

[キャピタルアイ・ニュース 鈴木 洋平]


CAPITAL EYE © 2016
本情報の正確性には万全を期しておりますが、情報は変更になる場合があります。 また、第三者による人為的改ざん、機器の誤作動などの理由により本情報に誤りが生じる可能性があります。 本情報は、情報の提供のみを目的としており、金融商品の販売又は勧誘を目的としたものではありません。 投資にあたっての最終決定は利用者ご自身の判断でなさるようにお願いいたします。 本情報に基づいて行われる判断について、株式会社キャピタルアイは一切の責任を負いません。 なお、本情報の著作権は、株式会社キャピタルアイ及び情報提供者に帰属します。本情報の転用、複製、販売等の一切を固く禁じております。